パラメシュヴァラパダ
【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【マスター】
【真名】パラメシュヴァラパダ
【性別】男性
【身長・体重】173cm・68kg
【属性】混沌・狂
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷D 魔力B 幸運D 宝具A
【クラス別スキル】
狂化:C
幸運と魔力を除いたパラメーターをランクアップさせるが、
言語能力を失い、複雑な思考ができなくなる。
【固有スキル】
神性:B
神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
最高神シヴァの化身を称する神聖王の1人。
皇帝特権:C
本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。
国内では神聖王の権威は健在であったが、北方の大帝国に朝貢したことでランクは低下している。
狂信:A
特定の何かを周囲の理解を超えるほどに信仰することで、通常ではありえぬ精神力を身につける。
トラウマなどもすぐに克服し、精神操作系の魔術などに強い耐性を得る。
【宝具】
『兆しなる滅びの灯炎(バイラヴァ・アーグ)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大補足:300人
異教徒を焼き尽くす広範囲型拡散破壊宝具。仏教徒特攻を有す。
破壊神シヴァの紅蓮を自らの狂気と適合させ、敵対者に大ダメージを与える。
炎にあてられた者は、その後も継続的に神秘の劣化・耐久値ダウンが課される。
この炎は、攻撃を受け付けない加護を纏っていようとも、その加護を脆弱化させてゆく。
バーサーカー自身はこれを神威の炎と認識しているが、その実――――
帝国凋落の概念が具象化されたものであり、それ故に上記の特性を有している。
「たまたま時期が悪かっただけだ! 余のせいではないっ!」 とは本人(理性有り時)の言。
【key word】
『廃仏王』
バーサーカーは功績があって史に名を残した英霊ではない。
狂気的とも言われる廃仏活動によって、近代の人々に強烈な記憶を刻んだのである。
彼によって埋められた274体の仏像が現代に至ってから発見されており、
当時は更に膨大な数千体の仏教が破壊されたとも言われている。
これらは権力争いの敵であった仏教勢力と、前政権の否定のためだったと言われている。
【解説】
クメール帝国の11世紀の王ジャヤヴァルマン8世。諡号パラメシュヴァラパダ。
在位は1243-1295年であり、その治世期間は歴代で最長の52年という記録を残す。
当時、クメール帝国はジャヤヴァルマン7世の死没後に諸国への支配力が弱まっていた。
8世は内乱を勝ち抜いて7世の次々代王位に着いたが、新たに自身の都城を建造することはなく、
神殿寺院も改修・改造に留まったという。8世は先代の二王と異なり仏教徒ではなくシヴァ神信徒であり、
既存の仏教建築をシヴァ神のものに改造し、7世の事績・碑文を破壊した。
1283年以降、フビライの元軍がクメールに侵攻してくる恐れがあったが、
8世はこれに対して朝貢することで事なきを得た。
しかしタイのスコータイ朝が勃興しても戦う気力は見せず、以降のクメールは外国勢力に押されていく。
クメール国内活力の要であった貯水池による水利システムも、開発の限界と
補修のおざなりが重なって活用されなくなってしまい、マラリアの発生も起こった。
8世は1295年に暗殺されて黄金の王剣も奪われたという。
従来の学説ではスーリヤヴァルマン2世とジャヤヴァルマン7世の大事業が国力の疲弊を招き、
それが王権の低迷、クメール帝国の滅亡に繋がったと言われていた。
しかし8世が盛んに廃仏活動を行ったのは王の権威が健在であったことを示しており、
また、8世の死後に中国人がクメールにやってきてその栄華ぶりを書き残している。
仮に2世と7世の事業で国力低下が起こっていたとしても、8世の時代には既に回復していたのだろう。
帝国の支配力に衰えがあったのは事実だが、それは国を治める王個人の資質によるものである。
【コメント】
パラメーターは狂化する前の表記。
まあ朝貢したのはスーリヤヴァルマン2世も同じなんだけど、あれは不通となっていた国交や交易ルートを復活させるためっぽいから服した印象がないのです。
型月的に解釈をするならば
「クメール神聖王たちは神の世界の一部を地上に降ろして国を繁栄させてきたが、
時代が進むに連れて神秘は薄れ、その国家運営方法は難しくなってきた。
ジャヤヴァルマン7世はそういう神聖王の在り方に見切りをつけて、神ではなく仏の世界を目指したが
ジャヤヴァルマン8世は到底それが受け入れられず、悪あがきでシヴァ信仰を復古させた。
しかしそれが帰って国家の凋落を招いてしまった」
と、こんな感じだろうか。
カンボジア特異点、もしくはカンボジア異聞帯なんてものがあったらラスボスにも主役にもなれそう。