ハロウィン 11月部門 

ハロウィン 11月部門 

稲生紅衣メメ虎屋ダルヴァの主

「カワキか 既にもう始めているぞ」

ようやくマント及びキョンシーのコスプレに着替えさせられて入店したカワキ達の前にいたのはウルキオラとヤミーだった

「おい インテリ!犬用の菓子はねえのか!」

「ああ あるでござるよ...あっ!カワキ殿に一護殿 お久しぶりでござるよ~」

ウルキオラの従属官であるメメ・マールヴォロはどうやら店のエプロンを着ている

「流石に店長殿だけに任せるのはキャパオーバーなので一部は従業員として手伝っているのでござるよ」

そう言って菓子を取りにメメは裏方へ回って行った それからは各々各自店長自慢の菓子を取りかつての敵や味方などの垣根を超えて会話を始めた

「...座るか?一護 カワキ」

「そうさせてもらうぜ ただ新作のチョコケーキでも取ってからな」

「私は飲み物を取ってからかな」


一方その頃

「もうちょっと右...」

店の中で梨子はユンボを動かしていた...いや正確には稲生が動かしているユンボに一緒に乗って指示を出しているのだが

「これは...」

ちょうど通りがかった檜佐木が問いかけると眺めていた御剣秀之助(近未来の全身タイツ人間)が答える

「どうやら子供向けのお菓子をあげるのにショベルカーでクレーンゲームをしているようですね あのショベルカー世界最小らしいですよ」

床を傷つけないようにした上で大量にばら撒かれたお菓子をショベルカーで取るなどそうある体験ではないだろう

無論"これは"店長に許可を取った上に店長監修の上で行われている

「檜佐木副隊長 現世の物を活用したものですしやってみたいんですね?」

「いや流石にあれは...チビッ子向けだろ」

そうこうしているとキャラピラをきゅらきゅらと鳴らしながらチビッ子(ご長寿)が帰って来た

「楽しかった!」

そうかぼちゃの籠いっぱいに菓子を積めこんだ梨子は教員の元へと走って行った

「元気いっぱいで良いのう おっ!お主らもやるか?」

稲生の方もどこで学んだのかユンボを上手に使って檜佐木達に詰めていった

「今なら大人コースをあるぞ!」

...ここで御剣(近未来の全身タイツ人間)はある事を思いついてしまった 多分大人コースとやらは稲生主導の碌でもない規模の行事であり檜佐木を巻き込めば面白いものが見れそうだと

「良かったじゃないですか檜佐木副隊長!さっきチビッ子向けだからって遠慮してましたけど大人コースなら無問題ですね!」

「確かにそうは言ったが...」

「成程そうか!では準備しするとするぞ...とりあえず裏口から出るのじゃ」

檜佐木は二人の押しの強さに断り切れず嫌な予感がしつつも外へと出た


案の定であった

高さ約13m!重量約800t!一掬いで75tほど持ち上げることが可能な...クソデカユンボが待ち構えていた

「三掬いで良いじゃろ?」

「御剣...どうやらここが俺たちの墓場になるらしい 一応言っとくが逃がさねぇからな」

良い笑顔で檜佐木はかぼちゃの籠を御剣(近未来の全身タイツ人間)に渡す どう考えてもt単位のお菓子は入らないだろうに...かぼちゃの絵柄だけは朗らかな笑顔をしていた

人を呪わば穴二つ 哀れ大人二人は計225tのお菓子に押しつぶされてしまった


梨子が教員と向かった先には石田とその他大勢の女子たちがいた 他にもいろいろいるが

「注文は私が聞きますわよー」

少しダルそうに聞いているのは紅白の巫女服を着た虎屋翼(タスク)男である

腰には謎のステッキが刺さっておりどうやら周り共々それについて話しているようだ

「そのステッキは一体?」

声を掛けたのはぷるぷる 明らかに和風なコスプレとは合わない...いやそれよりぷるぷるの特殊メイクをキメキメにした格好がよほど周りは突っ込みたいだろうが

「ああ...あのゾンビの仮装した店長に『トリックorトリートのトリートだ』って渡されたんですのよ 第六感は確か『へんしん』って言ったら地獄絵図になるって あっ」

変に意識をしてしまっていたからだろうかステッキの合言葉を言ってしまった

『甘いお菓子と共にみんなを護っちゃうぞ♡ キュアマインド!』...(放送禁止用語)...あの店長は必ず(放送禁止用語)」

傍から見ていた梨子は驚いた...元より女の子のような男ではあったが今はピチピチタイツになんかゴテゴテと色々ついた深夜アニメ系の服と共に女の子に早変わりしていたのだ

「おや 「合言葉」を言ってはダメだと言っただろう」

してやったりという顔の継家に全くの問答無用でドロップキックをかました翼

そこに止めに入った影が一つ...人狼のつもりなのかもはや某バンドなマグダレーナだった

「せっかくの行事ですよ!暴力ではなく話し合いで解決しましょう...ポメ!」

このままでは血のハロウィンが開催されてしまうとポメポメと止めに入ったのだ

「解りました 『裁判』でしたら話し合いですしそれで決めましょう ではこの方が裁判長 貴方が弁護士...石田君は検察官をしてくださいな」

止められたことに特に何か言うことなく教員を裁判長に指名し他の役職も決めて速攻で継家公開裁判が開催された

だが梨子は見ていた!教員を裁判長に指名する際に翼が何かを仕込んでいたのを...


「では開廷します」

議長である教員は机を軽く叩いて鳴らした

発言を最初に求めたのは虎屋翼

「裁判長 命令です『復唱しなさい「"有罪" "死刑" "閉廷" 以後異議申し立ては受け付けません」』」

「"有罪" "死刑" "閉廷" 以後異議申し立ては受け付けません あら」

裁判は速攻で終了した これからは暴力がこの場を支配する!

「こんなもの裁判ではない!!」

必死に継家は異議を申し立てたがもう既に遅い

「喧しいですわよ!私こそが司法ですわ!!よりにもよって石田君の前でこんな破廉恥極まりない物を着せましたわね!死刑執行ですわよ!!」

マジカル☆ギロチン

謎のカットインが流れ継家は謎の光輪をぶちかまされた

「い...痛い...具体的には全身がバラバラになりそうなくらい」

マジカルだったおかげかグロテスクなことにはならなかった

「マグダレーナよ気を落とすな 時には話し合いでは解決しないこともある」

余りの急展開に処理落ちしたマグダレーナを微笑みながら解放しようとする陛下

「笑ってんじゃんねですわあああ!!!ついでに仇討ちーーー!」

謎のカットイン(パネル)を翼が陛下にぶん投げ見事に命中した

「殺してやる...殺してやるぞ...綱彌代継家!」

「なんで私が!?投げた本人じゃなくて!?」

「マグダレーナ主催の裁判で有罪になったからだ...!」

ハロウィンの悪霊よりよほど怖い奴らばかりである

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