ハルカ ハッピーなやつ

ハルカ ハッピーなやつ


シャーレは大変な激務である。

先生は自宅で寝るよりもシャーレの仮眠室で寝る方が多いといえばその大変さは伝わるだろう。

そんな生活が続けば、たまには逃避したくなるのも当然のことである。

「大人」である先生は、今日もその特権を行使しようとしていた。


”……キヴォトスだとお酒の入手が本当に難しいなあ……”


そういいながら、缶ビールのプルタブを引く。

今は金曜日の夜9時過ぎ。今まで残業に追われていたが、作業が一段落したので、といって先生はシャーレの休憩室で晩酌をしていた。

カシュッと軽やかな音を立て、大人にだけ許された黄金色の液体が顔を見せる。

キヴォトスに来る前の生活を思い出させる味を堪能しながら、キヴォトスの外にいる親族や知り合いに思いを馳せる。


「あ、あの……先生……いらっしゃいますか……?」


扉の向こうから不意に声が聞こえてきた。

シャーレとはいえプライベートゾーンだからと完全に油断しきっていた先生は驚き、ビールを少々こぼしてしまったが、すぐに切り替えて扉の向こうの来客の対応に向かう。


「あ……す、すみません、今日は当番の日だったのに向かうことができなくて……!それでも頑張ってきたんですけど、もうお休みのお時間ですよね本当に申し訳ありませんシャーレ当番失格です死んでお詫びします本当にすみませんあっここだと先生を巻き込みますね探さないでください」


濁った眼で早口で謝り続ける少女……伊草ハルカだった。

確かに、今日のシャーレの当番は彼女だった。聞けば、シャーレに向かう途中でゲヘナ風紀委員に追われてドンパチやっていたらしい。


”ああ、それなら大丈夫だよ。ハルカが来た時に存分に楽しむためと思って仕事を終わらせたから”

「!?……本当にごめんなさい私なんかのために気を使っていただいてお仕事をおひとりで終わらせたのに私は何も……!!」


いよいよハルカの罪悪感の暴走はエスカレートし、今にも愛用のショットガンを口にくわえて乱発しそうな勢いだ。


”死のうとしないで!?”

「あ、そ、そうですね……銃じゃ死ねないですもんね……」

”そこじゃない!”


かみ合っているようないないような会話のあと、少しの沈黙が訪れた。


「……」

”……”

「……あそこにあるのって、お酒……ですよね」


ハルカが奥の机の上を指す。

飲みかけの缶ビールが置かれていた。


「お酒、だったら生徒には毒ですよね銃や爆弾だったら耐えてしまいますけど毒だったら死んでお詫びできますよね」

”え、ちょっとハルカ……?”

「すみません先生止めないでください私なんか生きてる価値ないので先生の御手を煩わせるなんて」


突飛な発想に先生が困惑しているその一瞬に、ハルカは先生のデスクに近づき、半分ほど残っていたビールを一気に飲み干した。


「……苦い」

”……ハルカ。流石にそれは先生として見過ごせない。座って”


先生はハルカをベッドに座らせ、自分は彼女に向き合う形で椅子に座り、説教を始めた。健康上の問題に始まり、些細なミスで死ななくてもいいことや、自己肯定感が低すぎることを、ハルカにショックを与えないように優しく、しかし毅然とした言い方で諭した。

15分ほどして説教も終わろうとした頃。


”……~だから、死ぬことは私への罪滅ぼしにはならないんだよ。むしろ、ミスを反省して、自分の身を大事にして前に進んでいくことが一番…………あれ、ハルカ?”

「せ、先生……なんか、ふわふわして……楽しくて……」


ハルカは完全に酔っぱらっていた。


「……んふ、先生……」

「先生は、優しいですね……私なんかそんなに価値のある人間じゃないのい……お世辞でもそんなことを言っていただけるなんて……」


ハルカは先生の腕をつかんでベッドに引っ張りこみ、そのまま馬乗りになる形で先生に覆いかぶさった。



”……ハルカ?えっと……いったん落ち着こうか?”

「えへへ……いやです……いまから、先生に恩返しするので……」


ハルカは酔っているとは思えないような動きで先生のズボンを脱がした。

そして、そのまま彼女は自分の股間を覆う薄布をずらして、先生の肉棒をくわえ込んだ。


「んっ……いぃっ……!」


喘ぎ声とも痛みであげた声ともつかない声が狭い休憩室に響く。

接合部からは透明な愛液に混じって血が垂れていた。


”痛いなら無理をしないで、ハルカ。もっと身体を大事に……”

「あっ、いえ、私にはこれくらいしかできないので……んっ……先生は気持ちいいですか……?」


ぎこちなく腰を上下させながら、柔らかい笑顔をこちらに向けて尋ねる。酒のせいで緊張がほぐれているのだろうか、今までのハルカが見せたことのない素敵な笑顔だった。


水音、粘膜が擦れる音、肌と肌を打ち付ける音。


スレンダーな肢体のハルカの膣は、適度な締め付け具合で先生のソレを全方位から責め立てる。


”うぅっ……ハ、ハルカ!そ、そろそろ射精そうだ……!だから……膣から抜いて……っ!”

「せんせぇ……ふへ……いやです♡私は不良生徒ですからぁ……先生に『お仕置き』されるのがとーぜんのあつかい、なんです……♡そのまま、射精してください……!」


ハルカの腰使いが早くなる。

フィニッシュを迎えつつあった先生は、そのクライマックスの動きに抗うことができず、ハルカの中にそのまま精を放った。


「……えへ……先生、きもちよかったです……あついのが、たくさんで……」


服を直すのもそこそこに、ハルカは先生の胸に抱き着くように眠ってしまった。


”……え、ハルカ!?しっかり!起きて!!せ、セリナ!?急患だ!!”


アルコールを入れた状態で運動をした結果、ハルカの小さな身体中にアルコールが回ったのだと直感した先生は、急いで救護担当の生徒に連絡をした。

その後、先生はハルカともども、色々な方面から説教を受けるハメになったのだった……

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