【ノベルゲーム風IF】潜水艦の災禍シリーズEX「バッドエンド集①」

【ノベルゲーム風IF】潜水艦の災禍シリーズEX「バッドエンド集①」

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caution

・R-18

・脳姦あり

・バッドエンドのみ

・このSSはBLと同じ生産ラインで生産されています

・シャチロ及びロシャチ風味

潜水艦の災禍シリーズがもしノベルゲームだったら……をテーマに

現在想定されているバッドエンドと発生条件を書いてみました





<条件1:ゲーム開始前の設定画面で変更可能なシャチの【喫煙】の項目を「禁止」のままで進める>

バッドエンド『孵らずの卵』


ローが自分の目の前にしゃがみ込んでシャチの顎に手をかけた。

「へ?…キャプテン…??」

そのまま顔を上げさせられ、シャチはキャプテンの方を見た。

ふわりと花のような、お香のようないい匂いが漂い、シャチの視界をぼかし意識を侵食し始めた。

(なに…この匂い…あれ?キャプテン何しようとして…???)

まるで媚薬でも盛られたかのような心臓の高鳴りに、シャチはツナギの胸元を片手で握りしめた。

興奮で下半身がずくりと重たくなり、ぼんやりとした頭でローの口付けに応じてしまった。

「んッ...んちゅっ…」

(やだ…なに、これ…気持ちいい…)

啄むだけのバードキスを落とされる度にシャチの背筋には甘い電気が走り、差し入れられる舌を悦んで受け入れてしまう。

「んっ…んむぉ♡」

シャチがうっすら目を開くと、月色のはずのローの左目は暗緑の幾重もの環に彩られ、右目は不自然な程下を見ていた。

最早どちらのものか分からない甘い吐息の合間に、ローはシャチの舌にゼリー状の南の海の果物のようなとろりとしたものを絡めた。

「んっ♡んくっ♡こくっ♡」

暖かく、酷く甘く舌に絡まる虫の卵をシャチは拒むことなく飲み込んだ。

「んぐっ!?…ぷは」

ややあってローはそっとシャチから唇を離した。

そしてほぼ同じタイミングで、最後に送り込まれた虫の卵の中のひとかたまりが口内で即座に孵化し、喉から鼻を辿って涙のうを遡り目へ、そして視神経を犯しながら脳へと到達した。

「んぇ…?なに…?っぉお???ぴ?ぎ?ぉっおっおおお♡」

「っ…は…?」

ローの意識が虫たちの支配から唐突に解放された時、目の前には座り込んで奇声をあげ射精するシャチが居た。

「おい…シャチ……」

ローは血の気が引き、思わず自分の口を手で覆った。

生々しい感触が未だローの舌の上に残っている。

やってしまった。そう直感したローは即座にroomを展開し、シャチの体内から虫を取り除こうとした。

(飲ませちまった虫を取り出せばまだ……!?)

「ぁキキキ?……ゃ?…ぇう?」

「は…?嘘…だろ?」

しかし、ローの能力はより残酷な“診断結果”を突きつけた。

シャチに対してスキャンを行った結果、胃の中の卵はまだ大幅に動いてはいなかった。

しかし早熟な一部の幼虫達は胃を経由せず脳へ到達し、シャチの脳と自我を早くも貪り切ろうとしていた。

「あかかけけけか……!キッ…♡ひぉ……♡」

シャチが暴れて、サングラスがかしゃんと音を立てて床に落ちる。

顕になったシャチの夕焼け色だった瞳は、暗緑色と蛍光グリーンの縞模様に飲み込まれていく。

「メス!……あ。」

僅かな可能性に賭けてシャチの脳に巣食う虫を取り除こうとしたその時、

「ぉ…ろぉ……あぃい…ぇあぅ」

シャチの自我は最後の一口まで虫に食い尽くされてしまった。

「……シャチ」

「…………。」

「シャチ」

「………………。」

ローが何度呼びかけても、かつてシャチであった肉塊は虚ろな目をして微笑んでいた。

「は…はは。ははは。」

眩んでいく視界の中、

「ローさん、もう頑張らなくていいんですよ?」

そう囁くシャチの一等柔らかな声がローの頭の中に響いた。

◇◆◇

ここは、新世界のある海域。

その海の奥深くには、孵ることを拒む卵が眠っていると言い伝えられている。

なんでも、鉄の卵の中で成熟し、まぐわい、壊れて今も堕ち続ける生き物が封じ込められているとか、居ないとか……。



〈条件EX:条件1でバッドエンドを迎えたセーブデータを残したまま、「最初から」を選んで条件1と同じ『シャチに喫煙をさせない』設定で進める〉


バッドエンド『テセウスの艦』


※分岐点までは『孵らずの卵』と同一です※


ローが自分の目の前にしゃがみ込んでシャチの顎に手をかけた。

「へ?…キャプテン…??」

そのまま顔を上げさせられ、シャチはキャプテンの方を見た。

ふわりと花のような、お香のようないい匂いが漂い、シャチの視界をぼかし意識を侵食し始めた。

(なに…この匂い…あれ?キャプテン何しようとして…???)

まるで媚薬でも盛られたかのような心臓の高鳴りに、シャチはツナギの胸元を片手で握りしめた。

興奮で下半身がずくりと重たくなり、ぼんやりとした頭でローの口付けに応じてしまった。

「んッ...んちゅっ…」

(やだ…なに、これ…気持ちいい…)

啄むだけのバードキスを落とされる度にシャチの背筋には甘い電気が走り、差し入れられる舌を悦んで受け入れてしまう。

「んっ…んむぉ♡」

シャチがうっすら目を開くと、月色のはずのローの左目は暗緑の幾重もの環に彩られ、右目は不自然な程下を見ていた。

最早どちらのものか分からない甘い吐息の合間に、ローはシャチの舌にゼリー状の南の海の果物のようなとろりとしたものを絡めた。

「んっ♡んくっ♡こくっ♡」

暖かく、酷く甘く舌に絡まる虫の卵をシャチは拒むことなく飲み込んだ。

「んぐっ!?…ぷは」

ややあってローはそっとシャチから唇を離した。

そしてほぼ同じタイミングで、最後に送り込まれた虫の卵の中のひとかたまりが口内で即座に孵化し、喉から鼻を辿って涙のうを遡り目へ、そして視神経を犯しながら脳へと到達した。

「んぇ…?なに…?っぉお???ぴ?ぎ?ぉっおっおおお♡」

「っ…は…?」

ローの意識が虫たちの支配から唐突に解放された時、目の前には座り込んで奇声をあげ射精するシャチが居た。

「おい…シャチ……」

ローは血の気が引き、思わず自分の口を手で覆った。

生々しい感触が未だローの舌の上に残っている。

やってしまった。

そうローが直感した時、奇妙な寒気と既視感に襲われた。

(まさか……)

「room!!」

オペオペの実の能力を発動し、シャチに対してスキャンを行った結果、胃の中の卵はまだ大幅に動いてはいなかった。

しかし早熟な一部の幼虫達は胃を経由せず脳へ到達し、シャチの脳と自我を早くも貪り切ろうとしていた。

(何故かは分からねぇがおれはこの状況を知っている。虫の摘出は間に合わねぇ…が。)

「あと一つだけ、してやれることがある。」

シャチの自我が一口残らず貪り尽くされる刹那、

「シャンブルズ!!」

「……え?」

彼が意識を取り戻すと、目の前には満足気な笑みをたたえた彼自身が横たわっていた。

「俺が……2人?あれ?」

俺は…おれは、誰だ?

自分の手を見てみると、入れた覚えのない『DEATH』のタトゥーが刻まれている。

「あー…あー?」

声にも、視界にも違和感を感じる。

目の前に自分がいるはずなのに。

いや……

「こいつ……誰だ?」

◆◇◆

(クルーの日記より抜粋)

○月✕日

一昨日は船内一斉に清掃と棚卸しをした。

(何かを書こうとしてぐちゃぐちゃに塗りつぶした形跡が多数ある。)

シャチが死んじゃった。

遺体を調べたら、何かしらの寄生虫に脳をやられていたみたい。

でもおかしいんだ。誰よりも付き合いが長いはずのキャプテンが一番動じていない。

それどころかシャチのことも、自分がキャプテンだってことも忘れてしまったような態度でシャチみたいに振る舞い始めたんだ。

もちろん激怒したペンギンに掴み掛かられていた。

ただね、オレちょっとだけ思うんだ。

シャチが壊れて死んじゃう前に、キャプテン…シャチに体をあげちゃったんじゃないかって。

そんなこと出来るのかは分からないけど……。


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