チャラ男とキッド2
口内を犯すものに全身の神経が集中する。
歯の裏でさえチャラ男の舌が擦れるたびに、その当たる強さまで感じる程だった。
唇同士が離れた瞬間、キッドは「はぁっ…」と空気を吸い込む。集中するあまり、呼吸を忘れていたらしい。
チャラ男がキッドの胸に耳を当てその鼓動を聞く。ドクドクと心臓が早鐘を打ち、全身に血を巡らす。
「普段と同じ何気ないことでも、意識を強く向けてそのことだけ考えればいつもと違う、新しい感覚だったでしょ?」
指先でなく、聴覚までもが支配される。
「俺の指先はどう動いてる?
その速さは?
温度は?
押す強さは?
そうやって考えていくうちに、キッドは期待しちゃうんだよ。次は何をされるんだろうって」
「…それが、お前が言ってた楽しさってことか」
「正解♡」
もう一度チャラ男がキッドに唇を落とす。
「これからの俺との時間は、そうやって楽しむんだよ」
「ハッ。面白えじゃねえか」