ダノキ×ンダツ
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ウマ耳、尻尾ありの擬人化
幻覚が多めに含まれています。
「ちょっと早くしなさいよ!知り合いにでも会ったらどうするの!」
「慣れてねぇんだよ!お前も俺も初めてだろこういうの!」
「こんな所で何言ってるのよ!!!!」
……先程入ってきた2人組はどうにも受付にすら手間取っているようで、ここに来たということは『そういうコト』をするんだろうに、本当に大丈夫か?と一抹の心配心が湧く。
大柄でがっしりとした茶髪の青年と、こちらも女性にしては逞しい白髪の女性が受付をしつつ喧嘩をしている。双方が有名人なのもあり、へぇこの2人は付き合っていたのか。と多少驚いた。
「お客さん、ここ受付だぞ」
「「……ごめんなさい」」
一声かければすぐに大人しくなった2人がそそくさと受付を済ませる。緊張しているのかお互いの視線は合っていなかったが、彼の手はしっかりと彼女の腰を掴んでいた。
「……いい夜を〜」
「ったく……受付のおじ様に怒られたじゃない」
「悪かったって……」
ピンクの照明、広いベッド。ベッド脇に置かれたアメニティ。初めて来る場所、というのもあるが部屋自体の淫靡な雰囲気に当てられて、2人でベッドの上に座ったまま彼此5分が経過していた。
「………それで、いつになったら手出すのよ、バカ」
「バカは余計だろ!?……本当にいいのかよ」
「ダメなら初めからこんなとこ来てないわよ!いいからはやっ…!」
ぽふ、と音を立てて体がシーツに沈む。見上げた先にあるのはキッドの顔で、押し倒される姿勢になっていたことに少しだけ胸がキュンとした。その大きな手が優しくソダシの手を握る。
照明の色で、顔の赤さはバレていないだろう。今だけうるさいピンク色に感謝しておく。
「……照明邪魔だな」
「なんでよ」
「お前が赤くなってんの見えねぇ」
「………ばか!」
照明があっても分かるくらいに真っ赤で火照った顔でキッドに枕をぶつけた。