ゼアー(D.o.N) 詳細設定
ゼアー HP2300 SP版3200
外伝作『D.o.N』に登場する高次元人であり裏シナリオボスの一体。
外見は深紅のラインが迸る漆黒の鎧を身に纏った長髪の剣士。
仮面から覗く眼差しにはどこか見覚えがある。
作中では決戦時に生死不明となったネロを捜す傍ら、新生ダイヴを襲う怪現象の数々や強大な存在の影を追って異次元空間に来たロックマンやリコ達を強襲。
本編シナリオの戦いどころかリコやオーバーナイツの名前すらも知らないゼアーはどれだけ説得されても動じず、
逆にロックマン達を「自分を消す為にティエラが送り込んだ手先」と決めつけ激しい敵意を見せた。
そんなゼアーの目標はティエラを討ち、高次元全員を抹殺する事でティエラの養分として負の感情を搾取されるだけの生から解放する事。
ようやく平和を掴み始めたダイヴの人々を守る為、熱斗とロックマンとリコの三名は憎悪の戦士ゼアーに立ち向かうのであった…。
元々ゼアーは義に厚い戦士で家族と平和と忠義の為に剣を振るって"いた"。
かつてはオーバーナイツ誕生以前に似た役割を持っていた『王家直属特務騎士団』の隊長を務めていたがそれは過去の姿。
ある日、偶然ティエラに関する真実(ティエラが意図的に災いを起こし高次元人の絶望を堪能する様子)を掴んだ彼は何も知らない部下と共に調査中だった次元の狭間に置き去りにされるという憂き目に遭う。
家族と同じ程に大切な部下を巻き込む形で全員失い傷を負いながら一人生き抜いてしまったゼアー。
彼は強大な力を持つ何者かの干渉により狂気に墜ちていき、やがてダイヴの全生命抹殺を目論む様になってしまった。
その動機にはティエラへの復讐と当てつけも含まれるが、高次元人達を『ティエラの養分となる負の感情を供給する存在』から解放するという情けが最も大きな理由。
しかし、彼をその様な過激な方法に至らせたのは謎の存在の精神干渉も原因であるようだ。
また、死に掛けた時に前述の超存在から生命力と力を授けられたらしく、
人間界やダイヴと時空の流れが異なる異次元で不老のまま百年以上生き延びオーバーに肉薄するレベルの戦闘能力を会得。
仲間を救えなかった事、妻と子に最後の挨拶を出来なかった事が心残りらしい。
ティエラが討たれた事を信じずにティエラと高次元人の抹殺を宣言したゼアーとの戦いの幕が切って落とされたが、
ゼアーの圧倒的な実力もさることながら異次元という特異な環境下で何時もの調子を出せないロックマンとリコ。
危うく命を刈り取る致命の一撃を受けそうになり、覚悟を決めた二人だがその攻撃を防いだのは傷だらけのネロ。
そう言ったネロが手渡したのは祖母の形見のペンダント。
受け取ったそれをまじまじと見つめるゼアーは膝から崩れ落ちて嗚咽し、憑き物が落ちるが如く自ら剣を降ろしたのだった…。
そう。ゼアーはネロの祖父その人だった。
異次元に放逐されたゼアーを妻は待ち続けており、ネロも幼い時から皆を守る立派な騎士である祖父の存在を祖母から聞かされて育っていたのだ。
ティエラの攻撃を受けた衝撃で異次元に転移してしまったネロはさ迷う狂戦士がゼアーだと勘づいていたものの、生憎孤立したエリアに居た事で脱出が不可能だった。
しかし、ロックマンとリコが次元のひずみを直しながら歩を進めた事で道が開き、重要なタイミングで駆け付ける事が出来たのだ。
初めて出会った孫の説得により記憶が強く揺さぶられた事で何者かの干渉を断ち切ったゼアー。
憎しみから解放された彼は本来の人格を取り戻し、異次元に潜む謎の獣と自分に力と憎悪を与えた存在について知っている事を話し始め…。
ゼアー 攻撃パターン
ソード属性。戦闘では基本飛び道具を用いず深緑の剣『ビハインドゼアー』のみを武器にする。
どうやら彼の剣技の型は古いタイプの物らしく、彼程の達人が使う型にしては違和感があるとリコは最初から不自然に感じていた。
殆どの技にチャージが挟まる以外『攻撃』そのものにギミックが無いが、問題なのは彼固有の情報操作能力。
なんと強制的にこちらを引き寄せ剣を命中させるという技を行使する。
場合によっては背後や中央のパネル全てを消し去り強制的に距離を詰めるという離れ業をも操るので非常に危険。
これこそがゼアー固有の情報操作能力である『次元縮地』であり、敵との間の空間を強制的に縮める事で距離までも縮めてしまう。
ストライクシュレッド(ソード属性)
まるで光線の如く一直線に振るわれる斬撃。
どれほど距離が離れていても最奥まで届く直線型攻撃である。
長距離射程は脅威だが発動前にチャージが挟まる。
ただし軸を合わせてくるので注意。
ラウンドバスタード(ソード属性)
チャージ後に放つ何の変哲も無いワイドソード。
最初は威力が高いだけだが、後述のエリア操作能力が組み合わさると一気に厄介になる。
クロスゼアーズ(ソード属性)
チャージ後に連続で上下に交互に移動しドリームソードと同等の射程(縦3×横2マス)の攻撃を繰り出す。
基本は二回使うが、HPが低下すると回数が三回に増える。
また、この技や前述の剣技はダイヴの戦士なら誰でも扱える基本の剣技を本来の性能から大きく逸脱する程、極限まで研ぎ澄まし研鑽した物らしい。
次元縮地(無属性)
ゼアー固有の情報操作能力。
ロックマンorリコを位置を無視して自分と同じ列に強制的にワープさせてしまう。
チャージの開始が前兆であり、素早く操作入力を行わなければ剣技が高確率で命中してしまう。
また、次元縮地を行うと見せかけて敢えて発動しないというフェイントを掛ける場合もあり、油断できない固有技。
シンプルなゼアーの技の脅威度を上げている元凶の一つ。
次元断裂(無属性)
次元縮地を応用し、更に出力を高めた物。
暗転後に特定の位置のパネルを一定時間消滅させてしまい、攻撃を避け辛くしてくる。
そのパターンは多岐に渡り、まばらな物、矢印型、横列を消す、縦列を消すといった多様な物を織り交ぜ基本の三種類の剣技を命中させてくる。
また、この技によるパネルの消失はクワンガーの『時空斬鉄』同様、穴パネルになるのではなく無い物として扱われるのでチップで修復できない。
シンプルなゼアーの技の脅威度を上げている元凶。
次元断裂・絶(無属性)
HPが半分以下になると一度だけ使用する次元断裂の最高出力版。
暗転中に操作キャラを最前列にテレポートさせ、こちらのエリアの中央縦列と最奥縦列を消し去ってしまう。
この技で消されたパネルはこの戦闘中に絶対戻る事は無く、さながら流星シリーズを想起させるエリアでの攻防を余儀なくされる。
この状態では更に攻撃の見極めが重要になり、チャージ時間と位置取りを間違えれば問答無用の敗北が待っている。
しかし、後ろのマスに移動できなくなった事で←+Bのコマンドが発動しやすくなっており、シールドのナビカスプログラムを装備していれば『SSロックマン』を操作しているかの様に立ち回れる。
ビハインド・Z・アゲイン(ソード属性)
次元断裂・絶を使用した状態のゼアーが解放する必殺奥義。
2×2の範囲を持つ紅い斬撃を飛ばす。
それだけならブルースやゼロが使用する類似の技とほぼ同じだが、なんと数秒後に当初の発射時と同じ位置に画面外から戻って来る。
この攻撃が戻って来るまでの間もゼアーの攻撃は続いており、位置は覚えやすいが目の前の攻撃を避ける事に夢中になって足元を掬われる事故が多発する。
裏ボスが使う技故に一発の威力は250程で、もう一度当たると計500ダメージになる。(SP版では一発が300ダメージに増加)
また、技の名前は一部区切るらしくアニメにおけるゼアーは『ビハインドォォォ!!ゼットアゲインッ!!』と発音していた。
ナビチップ『ゼアー Z』を素材にする同名のP.A『ビハインド・Z・アゲイン』は上記の次元断裂・絶を内包した相互互換的な性能になっている非常に強力な物。