セリナとミネの口論
「セリナ、話があります」
「どうかしましたか?団長」
「…最近のあなたの行動は何かと目に余りましたが、流石に昨夜の事は看過できません」
「何のことでしょうか?」
セリナがすっとぼけるように首を傾げる
「……シラを切る、というのなら…」
「もし、それを注意するのでしたら…団長はそれをするつもりがないということになりますけど…いいんですか?」
「っ!?」
ミネの手からショットガンが落ちる
「ミネ団長、私が昨夜行った事は、適切な医療行為だと考えています」
「成人男性がこのような環境で何もたまらないはずがないじゃないですか、先生の為なんですよ」
「それを何故、深夜、先生の了承も取らずに行ったのですか…」
「それは勿論、先生なら拒否するからです」
「だとすれば…そのような事は!」
「今日は団長がやりますか?」
「な…!?な、何を…!」
「素直になりませんか?だって、先生を連れてきたのは、団長ですよね?」
「それは、必要なことで…」
「本当にそうですか?そんな事しなくてもなんとかなったのでは?」
「…先生は、自分で自分を制御できません」
「そうですか、なら、先生がここを出てシャーレに帰った後…そうですね」
「ハスミ副委員長もかなり好意を寄せていました、毎日お見舞いの申し出にもきてますし、シャーレに帰れば毎日会いに行くと思いますよ?」
「そして、自分を制御できない先生はその好意にながされて、ハスミ副委員長と先生とお付き合いしてしまったり…」
「そ、そんなのは!」
「ダメですよね?許せませんよね?」
「……」
「先生の証、欲しく無いですか?」
セリナが自身の下腹部を撫でる
「…私は…」
「先生は仕事に囚われています、役割をずっと求めています、このままだとうつ病になるでしょう」
「……」
「献身的に介護を続ければ、依存の対象は仕事から私たちに変わりますよ、そのほうが健全では無いでしょうか」
「…そう、ですね」
「それでは団長、夕食にこれを混ぜてください」
セリナから何か、薬を握らされる
「……ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…先生」