ステオリ
🍋×🪞の受付黄金さん視点からステオリになる感じ
※閲覧注意
※擬人化
※完全に自分の解釈
※性的ほぼない
失礼だな 純愛だよ(書きたいだけ)
今日は夜から突然の雨。此処はそういったホテルだが、雨宿りの為と入り込む客も多かった。
まあどんな時でも大抵このネオン管は繁華街から外れた夜照らしている。
「……!もしかしてお父さんが言ってた所って」
少し驚いた様子を見せるギルデッドミラーの言葉に、多分俺は少しどころじゃなく驚いた。
「お前の親が自分の娘にどんな阿呆なこと吹き込んでるか分からないけど多分そうだよ。」
「ここだったのね。こんばんは、お祖父様。私達雨宿りできたんだけど」
コーヒー吹き出さなくてよかったと今はその一心。自分の娘に祖父の経営するラブホ教える親とか正気保ててないだろ一発入れてやろうかと思いつつも、受付としての仕事を進める。やるとしたら今度だな。何がとは言わないが。
「部屋は?」
「じゃあここで。」
「時間は?」
「あー宿泊でお願い。」
「宿泊?雨なら今は降ってるけどすぐ止むと思う、けどな……」
俺がそう言うとギルデッドミラーは明らかに目を逸らした。
なるほど雨を利用してるだけか、と大体の事柄を静かに悟る。
……いやでもなんだかな。こんなに悪い先輩に捕まってしまったのに、何も知らず隣に立っているレモンポップが可哀想に思えてきた。今もうすでに変な汗かいて顔が青ざめているのが可哀想だが。お相手とホテルに入ると言う状況だけで精一杯なのか、多分会話の内容すらまともに聞いてないだろう。
青い服が気に食わず見ないふりをしていたがこういう話になってくると流石に無視はできまい。
「えっとな…雨宿りだろうから聞く必要ないと思ってたんだがその」
「男女で来た客の女性の方にこれ言うのも中々珍しいけどな」
小声でギルデッドミラーにだけ問う
「……同意あるよな?」
「いやまだこれから」
「正直なんだなお前!!!!」
やめろその顔。爆弾発言としか言いようがない発言をしているのに何が悪い?私の好きで良いでしょ?みたいなその顔。
「いいわよねレモン?」
「え?……ええ。」
「いや待て恐らくきみ動揺のあまり話聞いてないよな!?」
「まあミラーさんがそう言うなら…」
ため息をひとつつき一旦落ち着く。
うん。悪い女信頼しきってるレモンポップが悪いそう言うことにしよう。鍵を差し出して考えるのをやめた。
エレベーターに向かう二人の後ろ姿を見て、せめてもとレモンポップの安全を願っておく。
お前の勝負服は趣味悪いと思うけど、同じく気の強い女に惚れてしまった者としてとして、どうかお達者(笑)でと願っておくよ。
その時………少し、ほんの少しだけ、ギルデッドミラーの耳が下がったのが見えた。
「………ちゃんと血を引いてるもんだな」
「あらどうしたの?」
今日は予想外の事が多く、いきなり受付に愛妻が顔を出してきた。
「…!!どうしたんだよ雨降ってんのに来やがって。風邪引くぞ。」
「何が悪いの?別に良いでしょわたしの好きで。あなたがわたしに会いたがってるかなって思ったのよー。」
「良いから髪拭け」
「もー!あなたわたしの濡れた髪好きじゃない!」
「……このまま今夜は二人で幸せに、なーんて…」
「……」
「って!それは冗談として、あなたの好きなもの沢山作ってきたから一緒に食べましょ!受付の人だって別に食べ物食べてても良いとおも」
アートの顔を強引に俺の方に持っていく。
無理に取り繕っていたアートの表情は段々と剥がれていく。
「そうやって誘ってんの見え見えだから、別に変に流そうとしなくても良いだろ。」
耳元で囁く。
その瞬間アートの耳が下がっていく事に少しの優越感を覚えた。
気の強い女ってあれだよな。意外に遠回しに誘うし、それでいてすぐしおらしくなる。
「あなたの声……わたしが好きなのわかっててやってるんでしょ。やっぱりあなたって…」
「狡猾で結構。」
もう真っ赤なっている嫁を他の奴に見せたくなんてなかった。利害が一致した。アートの要求に乗ってやろう。
受付は今清掃やってるファンロンにでも任せれば良い。
後、あの二人も心配しなくて良さそうだ。
きっとあのまま今夜は二人で幸せやってんだろ。
そう思いながら俺たちはある一室へと消えていく。
少しばかり機嫌が良いので、お前と逢えてからはずっと幸せだとでも言ってやろうかと思ったけれど、
恥ずかしいのでやめた。
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おまけ
スマホの音が鳴ったため、反射的に確認してしまった。確認しなきゃよかった。
「ファンロン受付やっといてくれ」
何でこうなったのかは何も知らない。