シルヴィア・初夜
シルヴィアの参内より、ひと月が経過した。城の庭園や豪奢な衣服など、在野の暮らしにはないきらびやかさに目を輝かせていた一方で、最低限の城内作法を身につけるための教育は彼女を苦しめた。
彼女は表情には出さずとも、シルヴィアにとってそれは「楽しい」も「たいへん」もどちらもあった日々だった。
ひと月というのは彼女の心身が落ち着くまでの時間でもあった。
「おいで」
ベッドで待つリーク王子の目の前にはシルヴィアが立っている。寝台越しの広い窓からは月明かりが差してシルヴィアが毛布かマントのように羽織っているシルクの布を照らしていた。
「はい……」
そのシルクは身を隠すためのものではない。王宮で正式に夜伽がされる時に乙女が裸身を現すためのものだった。
控えめな動きで絹布の前が開かれる。花が咲くように少女の裸身が異性に捧げられた。
シルヴィアの素肌は穢れなく美しかった。胸もとはなだらかに丘を作り、その先端に桜色の花を咲かせている。腹部は呼気に合わせてほのかにふくらんではへこみ、つるりとした柔らかさを見てとらせる。そして乙女の部分はぴったりと閉じていて、無垢そのものであった。
月明かりをよく取り込んで、女体をよくよく照らすように設計されたその部屋でリーク王子に情欲が湧き上がる。早くあの体に指を添えて、舌を触れさせて、自らの穢れを塗りつけたい。もはや取り戻せないほど染め上げてしまいたい、と。
「それでは、失礼いたします……」
作法通りにシルヴィアは絹布を床に
捨て、ベッドに足をかけて乗り上げた。自然よつんばいになった彼女のあごに指を添えると、リーク王子は上を向いたシルヴィアにくちづけた。
「んっ」
啄むような挨拶のキスを受けいれる。顔を離すとシルヴィアの赤面がはっきりと見てとれた。そこには普段の伶俐な彼女とは異なった雰囲気がある。
シルヴィアの視線が下を向く。それは不安の表れでなく。
「リークさま」
「大丈夫。ゆっくりすればいいよ」
ただそこにいるだけの異性とは異なる、明確な雄性がそこにあった。
「…………触ってみる?」
「……はっ、い、いえ。申し上げございませんでした」
シルヴィアが慌てて、ごまかすようにリーク王子に体を寄せる。
「どうか……寵愛をこの身にください。未熟な体ではございますが…………」
半身を起こしたリーク王子の座る姿勢の内側に、シルヴィアが抱かれていた。
「あっ、あ」
まだ幼い肢体に殿方の手のひらが這い回る。腹部を優しく撫でる動きは子供をあやしているようでいて、ふとももを走る指先は内ももに入りそうな勢いを時折見せては少女の腰を跳ねさせている。
物欲しそうに見上げるシルヴィアの口にキスが降った。目を閉じて、未だかたくなな唇を舌で濡らす。
「はっ、あ♡」
くちゅりと、王子の指先が感触を得た。
「っ、リー、んむっ♡」
その頑なな唇が開いた隙を見逃されることはなかった。舌と舌が触れて、お互いがお互いの味を知る。
一方で王子の指先はシルヴィアの乙女を湿らせていく。その入り口周りは『作法』の一環として慣らされていたので、触れて痛がることは無い。
「んっ、ん♡ クチュ、ぅん♡」
むしろキスを深めるほどに、シルヴィアの体は弛緩していく。
緩めては広げ、優しく慣らしながら、余った片手で彼女の胸を探る。先端の硬さが本当に興奮の度合いを示すのなら、もうこの上はないだろう。指先で転がすとシルヴィアの乙女はきゅう、と、もう片方の指先に食いついた。
食いつかれてしまった人差し指に中指を添える。外周から探ると、しがみつくように捕まっていた人差し指が解放されたので、今度は指2本でシルヴィアを慣らす。
浅いところを緩く出入りする。ディープキスの呼吸に合わせて、弛む瞬間に這入りこみ、縮む瞬間に広げていく。
リーク王子はシルヴィアを丁寧に味わいながらも、より強く抱き寄せていくほどにその興奮の度合いを示す硬さが彼女の体に押しつけられることさえも忘れるほど夢中だった。
何度目かの時に、根を上げたのはシルヴィアだった。
「はぁ……は♡ もう、大丈夫かと、思います……ので、その」
潤んだ瞳がその乞い願いが本心であると告げていた。
「おめぐみを…………」
王子がシルヴィアの体の向きを反転させた。シルヴィアのソコはもはや乙女ではなかった。泣いて、ひくついて、あてがわれたモノを濡らしている。
シルヴィアがひざ立ちになり、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「ん……」
半分も未だ入っていない位置でシルヴィアの動きが溜まった。そこから先は未開のエリアだ。
王子がシルヴィアの腰に手を添えた。
「……んっ、ッ──────!」
一息にシルヴィアは串刺しになると、リーク王子の半身にしがみついた。
痛いのだ。当然だ。王子はシルヴィアを抱きしめ返す。小さな体でよくしてくれる彼の女性に感謝を込めて強く抱きしめる。
そのまま何分か固まっていた。リーク王子からしてみれば、動こうにも動かないほどキツく締め付けられているし、シルヴィアにしてみれば奔放に腰を動かす余力などあろうはずもない。
「今日は、形だけ覚えよう」
リーク王子はそう囁くと、シルヴィアの顔を上げると深く口づけた。ただでさえキツく締め上がっていたものがさらに一際収縮すると、じわりとシルヴィアの奥に熱が吐き出された。