シュガーvsウタ(再掲)

シュガーvsウタ(再掲)


奇妙な世界に閉じ込められたシュガーは、ウタをオモチャにしようと手を触れた。
しかしウタは玩具にならず、戸惑いつつも距離をとりながら自身のホビホビの力がこの空間では発揮できないと理解した。

「こ、来ないで…!」
ウタがこちらに歩み寄る。忘れていた過去が迫りくる。自身がオモチャにしてしまった存在が、「親友をオモチャにしてしまった」という事実が近づいてくる。

「う、うぅ…、うああああああぁぁぁっ!!」
その事実から逃れる為、再び忘却の彼方に送るため、シュガーは無我夢中で地面に手をつきその能力を行使した。

「これは!?」
ウタは目の前に突如現れた巨大な箱を見て驚く。

__能力の覚醒__それを偶然にも行使したシュガーは、過去を遠ざけんとする。

「玩具の宝庫(トイボックス)…!」
シュガー自身も戸惑いつつも箱を開く。中から出てくるは多種多様なオモチャの人形。剣や槍、多種多様な武装をしたそれらがウタに襲い掛かる。

「無駄だよ。この空間では…」そう言い放つと同時、ウタの後ろに現れるは巨大なスピーカー。

「私は最強!」そう言い放つとスピーカーから音符状のエネルギー弾が発射され、人形たちを次々に破壊し、その余波で煙幕が生まれる。だが…。

「油断したわね!」
そのシュガーの言葉と同時に煙を切り裂き現れるのは巨大な手。
びっくり箱のように箱から伸びた手はウタを掴むと箱に戻って蓋を閉め、箱の中にウタを閉じ込める。

「これで終わりよ!」
その箱に武器を持った人形が殺到、箱を貫いていく。

___殺せたのか?いや、油断できない___
そう考えたシュガーは自身も剣を持つと、とどめをささんと箱に近づく。
すると何かが聞こえてくる。それは歌のようで___

「!」シュガーが離れようとするのと同時に箱が爆発、周囲の人形全てを巻き込み現れるは鎧と剣を身にまとうウタ。
だが相応のダメージは負っているようで息は絶え絶えだ

一方シュガーの方も疲労が重なり、能力を使う体力はない。

___これで最後。

お互いそう理解した二人は剣を手に走る。自分たちの因縁に決着をつけるために。

Report Page