シモン=ボリバル
「聖杯に賭けるロマン、正に愚か者に相応しい夢の後先だ!!
マスター、お前の望みが自由と栄光に沿う物ならば俺が力を貸すぜッ!
俺はシモン=ボリバル!人呼んで、『解放者』!!」
【出典】史実
【クラス】ライダー
【真名】シモン=ボリバル
【性別】男
【身長・体重】184cm・81kg
【外見】爽やかな短髪と傷だらけだが眩しく清潔な軍服
【年代】18~19世紀ラテンアメリカ
【属性】中立・善・人
【その他属性】人型
【ステータス】
筋力:C++ 耐久:B++ 敏捷:B++ 魔力:D++ 幸運:A+++ 宝具:A++
【クラス別スキル】
対魔力:C++
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。後述するスキルの影響により、対象を縛るような魔術に対しては特段弾く。
「魔術か!いやァ知らんかった!シャーマン的なそれは何度も目にしたが、どうにも俺の頭の中には革命の事で手一杯だったらしい!でもまぁ、オカルトに頼って変なオマジナイだのをやらずに済んで幸いだぜ。お~っと、お前さんを虚仮にしてるってんじゃねぇ。明日急に親愛なるプレジデントがヤクでもキメながら登壇したらビビんだろうがって話だよ。」
騎乗:A
幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。世界と世界とを股にかけ、解放の先導者として世の荒波を乗りこなさんとするが故のAランク。仮に彼の器の広さが此処で示されているとするならば、それこそ国一つでは留まらないのだろう。
「ハン!なぁ~にが魔獣だ、馬鹿馬鹿しい!そいつはグラン・コロンビアよりもじゃじゃ馬だってのかァ?いいや、違うねッ!たかだか伝説のおウマさんだのおウシさんだのを乗り回してた連中に、俺が負けて堪るかってんだ!!カカッ!」
【固有スキル】
自由と栄光!:EX
生涯をラテンアメリカにおける独立運動に費やし、「南アメリカ解放の父」と謳われた彼の有する情熱的な生き様。自らが乗り続けた誓いであり、ありとあらゆる苛烈な専制を打倒する強大な星である。彼が"自由と栄光の為に"その歩を進めている間、彼の幸運は上昇し続け更に様々な妨害に対する耐性も獲得する事が可能。加えて敵対者が強力な圧制者であるならば、それこそ彼の霊基が唸り声をあげて他のステータスも上昇していく。そして真に"自由と栄光"のみを求め、聖杯すら取るに足らないとするならば─────。
「言っちゃなんだが、俺は"自由を求めるエネルギー"は"支配を欲するエネルギー"とは別格で強いと思っている。だってそうだろ?自由は湧き上がるもんだ、栄光や尊厳ってのは自由によって得られるもんだ。逆に、支配ってのは相手からの働きかけだ。強欲ってのは所詮、目の前の"財産"に影響されたエネルギーだ。そんなモン下らねぇ。身一つになっても燃え滾る心が、依存的な貪欲に敗北する訳が無ェんだよ。」
解放者のカリスマ:B+
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。特に彼は『解放者』として、レジスタンスを率いる事に秀でている。元より戦力での不利やバックアップに劣るのは承知の上、それでも敗北しながら一縷の勝利を掴み取る執念強さと求心力の強さが彼の軍団に決して侮らせない"勢い"というものを与えているのだ。
「ぬははッ!大成功も大失敗もしちまったがよ、その結果収まるべき所に収まったって感じで俺ァ満足だぜ!モチロン、これは俺がBランクってのに納得してるだけであって、俺自身の結末には微塵も満ち足りちゃあいねぇ!!それが理想を追い過ぎた馬鹿にはトーゼンの末路だろうが、暗中模索の迷宮に囚われようが、アレに懲りたら俺じゃあねえ!」
山脈越えし大馬鹿:B
彼の有する軍略スキル。本来は「山脈越え:B」であるが、指揮官でありながら指導者・革命家としての側面も混ざっている為により刺激的な名前となっている。アタランテの「アルカディア越え」同様障害物を無視した移動を実現できるが、距離や精度共に劣る。その代わりに自軍に範囲を拡張させる事が可能であり、彼の扇動でノリに乗ってるレジスタンスは纏めてひとっ飛び、敵軍の喉元へと突如出現し奇襲を掛けるのだ。
「自らの慈悲に武器を持たせろ!勇者諸君には栄光あれ!お前らの胸に宿っている情熱を、俺は必ず自由へと導く!怒りや憎しみを糧にして、頭の回る大馬鹿共のお通りだぜ!!専制者よ震えていろ、今に俺達の剣は───
───手前の喉元に食らい付くんだからなァッ!!」
【宝具】
「革命ってなァそりゃ途方も無ェよ。」
「偉い奴皆ぶっ殺せば終わり?弱い奴皆救っちまえば終わり?」
「違え違え、全員で一致団結出来るようになったら終わりだ。」
「人種、階級、性別、国境……コイツら取っ払って漸く『革命』と『解放』だ。」
「んじゃ、一丁見せてやるよ!たかがちっぽけな人間が何を仕出かしやがったのか───」
「───海ってなァ、一生かけたらどんくらい耕せんのかってのをなァッ!!」
『愚者の栄光、海に火種を芽吹かせろ(グローリア・デル・リベルタドール)』
ランク:A++ 種別:対国宝具 レンジ:50~?? 最大捕捉:500~??人
真名開放の意味する所は、晩年に溢した嘆き──「革命の種子を播こうとする者は、大海を耕す破目になる」──その昇華である。
確かに革命に成功した英雄であった事は間違いない、数々の国を開放した偉大なる革命家であった事は疑いようも無い。しかし統治者としては、内乱を招き諸国民にとって理解を示す事の出来ない舵取りを行った事も、また事実。それ故に彼は大きな無力感と共にそう溢し、自らの失政を戒め、陥ってしまった迷宮に吼えたのだから。晩年にはただささやかに祖国の幸福を祈り、静かに息絶えたのが彼なのだ。
だから、"彼"はそれを肯定する。確かに俺の情熱は一度潰えたのだ、と認める。そしてそうしてこそ、改めて自らの偉業もまた認めてやれるのだと信じるのである。丸ごとひっくるめて、老いた俺が見据えたであろう大海原に、若い俺が懐いた未熟な理想を以て、全てを成し遂げた今の俺が渾身の一撃をぶちかます。遂に男の拳は海を砕き割り、己が何を成し遂げたのかを世界に証明するだろう。
そして彼が今再び、諸人の期待を背負い支配に抵抗するならば────その願いを力に変えて、自らを選んだ人民の為に、人民の自由と栄光を守る為だけに戦うのならば。稀代の大馬鹿者は神だろうと殴り倒して見せるだろう。
「人閉じ込める迷宮なんざ────俺がこの手でぶっ壊してやらァ!!」
「…つっても、俺にも学習は必要だぜ。後悔は無ェが、明らかな失政は今後に活かすのが共和制だ。」
「だからそう、つまりはだ。俺には共和制に対する情熱が足りて無かった!民衆をもっと信頼し、後に連綿と受け継がれる民主主義に期待をかけるべきだったってのはある!正直な!」
「俺は革命の種を撒いて、土を耕した後は他の奴らに任せるべきだったのさ。」
「だから言うなれば、革命にとっての栄光とはバトンを繋ぐ事であり───一方的な奉仕や命令じゃないんだろうよ。」
「今度は俺も、音頭を取るだけじゃなく最後まで共に肩を組む側でいたいもんだ。」
【英霊解説】
「南アメリカ解放の父」と言われるラテンアメリカの独立運動の指導者。ベネズエラのカラカスの富裕なクリオーリョに生まれた。彼が独立運動に関わった国は、スペインの植民地ヌエバ=グラナダ副王領から独立したコロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ボリビアからペルーに及ぶ。
【人物・性格】
イメージカラー:金・青・赤
特技:情熱に燃えること
好きなもの:自由・共和制
嫌いなもの:惨めな君主制
天敵:革命の敵
願い:俺を受肉させてくれ、祖国とはまた別の大地が俺の革命を待っている