サンドイッチ作り編
今日は絶好のピクニック日和だ、そしてそんな日はサンドイッチ日和でもある
アオイはいそいそと鼻歌を歌いながらピクニックを開き、サンドイッチの準備をする
彼女がこんなにウキウキしているのはただ、今日がピクニック日和だからだけでは無い、大好きなペパーに手作りのサンドイッチ用ソースを貰ったのである。「作りすぎたぜ」と少し恥ずかしそうにアオイにソースを手渡しするペパー。その姿を思い浮かべるだけで自然と笑みがこぼれてしまう。
普段は失敗続きのサンドイッチ作りだか、今回は成功しそうな気さえする
カバンから朝、競り落としたヤドンのしっぽを取り出し切り目を入れる。『こうする事で調味料の味が染み込みやすくなるし、綺麗に焼きあがるんだぜ!』とペパーが言っていたのでその言葉に従う。
切れ目を入れ終わったヤドンのしっぽにあまスパイスとごりごりミネラルを刷り込み、オーブンを使い低温で焼き上げる
オーブンからは甘く香ばしい匂いが漂いアオイの食欲を刺激する…
これもペパーに教わった物だ。つくづくサンドイッチ作りはペパーの教えで構成させれるなぁと思う
今すぐ食べたい!という気持ちを抑え、サンドイッチ用のパンを半分にカットする
スパッと上手く切れて思わず笑みが溢れた
ペパーが一緒にいたら褒めてくれるかなぁと無意識に思っていた…。アオイの脳内はすでにペパーでいっぱいになっている…
ヤドンのしっぽが上手く焼き上がった。ピンクのしっぽに焼き色が映えてとても美味しそうだ
それをパンの上に豪快に乗せる。ちょうどそこが定位置であるかのように上手く乗りアオイは満足気に息を吐く
ペパーに貰ったソースの出番だ!
蓋を開けるとふわぁっと美味しい匂いが辺りに漂い、心がときめく
「ペパーの匂いだ…」
いつも近くに寄ると微かに香る美味しい食べ物が混ざったかのような匂い…
アオイはその匂いを嗅ぐ度に胸がきゅっとなり鼓動が早くなる
…でも今はサンドイッチ作りの最中、早くソースを塗らないと!と正気に戻り、ぺたぺたとしっぽ焼にソースを塗りつける。
途中、卑猥な妄想が脳内再生されたが、振り払い作業を続ける
いよいよ、最後のパンを落とすだけだ!
アオイは椅子に登り、パンを上から落下させる
成功!!嬉しくなり思わず笑みが溢れる
ペパーのソースが接着剤の役割をしたのかもしれない
サンドイッチ作りは大成功だ!