ケーキよりも
かな「えっと…『生クリームは角が立つぐらいまで』こんなもんかしら。」
アクア「そうだな、そんなもんだろう。こっちも生地の熱取れたぞ。」
かな「じゃあ早速塗っていきましょう。」
「クリスマスっぽい動画を上げよう!」とB小町の皆でケーキを作る予定だった。がルビーとMEMちょに急遽予定が入り後日撮り直すことになった。材料はそのままだと消費期限が切れてしまいもったいないため今手の空いてる俺と有馬はケーキを作り始めた。
アクア「苺これぐらいか?」
かな「うーん、もっと乗せましょう。いちごプロなんだし!」
アクア「なんだそりゃ。まぁいいか。」
本来の目的とは違うが楽しい。こうやって有馬といっしょに何かしてることが。
かな「とりあえず完成ね!」
アクア「きれいにできたな。」
イスに座りひと息つく有馬。そんな有馬の頬を見ると生クリームがついている。ここは一つからかってやろう。
アクア「有馬。」
かな「な~に、あーく…」
言い終わる前に俺は有馬の頬に右手を添える。そうすると有馬はきゅっと目を瞑る。キスする時の反射条件みたいなものだ。可愛い。
アクア(可愛いなぁ…)
そう思いながら俺は左手で有馬の頬についてる生クリームを拭う。
アクア「ほら頬に生クリームついてたぞ。」
かな「えっあっ…ありがと…」
アクア「…期待したか?」
かな「!えっなっ何のことかしら!勘違いしないでくれる!?」
真っ赤な顔になって俺をぽこぽこ叩いてくる。ニヤニヤが収まらない。可愛いなぁと思ってるとぽこぽこと叩くのが終わった。有馬を見ると横を向いたまま動かない。何があるのかと俺も横を向くと…
MEMちょがカメラをこちらに向けていた。
かな「…お疲れ様。MEMちょ。」
MEMちょ「お疲れ様。かなちゃん、アクたん。」
アクア「お疲れ様。用事は済んだのか?」
MEMちょ「うん。ばっちりだよ!」
かな「…」
アクア「…」
MEMちょ「…『ピッ』」
カメラ『とりあえず完成ね、きれいにできたな。』
かな「…あのMEMちょ?」
MEMちょ「安心して!私はバズらせのプロ!ちゃんとバズらせるから!キスじゃないのがポイント高いね!!」
かな「何も安心できないわよ!!その動画よこしなさい!!」
MEMちょ「かなちゃんといえどこの動画は渡せない!じゃあね!」
かな「MEMちょ!!」
と言い有馬はMEMを追いかけていった。俺はその場で顔が熱くなるのを感じ動けなかった。
後日、MEMちょのとある動画が今年一番のバズりを取った。