ギルに舐めてもらう話
「いいか雑種?一度だけだ。あくまで好奇心であり、それ以外はなにもない。貴様は急所を我にさらけ出し、小さくなって震えているがいい。」
男に抱かれると凄いらしいだの、試さずに逃げるのは怖がっているからだろうだのあれやこれや煽ればギルガメッシュは寝室までついてきた。
つべこべと言い訳を並べているが、どんな理由であれ見ず知らずの男に抱かれることに同意したという事実は覆らない。
「疾くその粗末なものを──」
ズボンが下ろされたとき、ギルガメッシュは思わず言葉を失った。
早くも硬度を持ち半勃ちになっている業物は赤黒く、亀頭は大きく膨らんでいた。無論長さと太さも申し分ない。
男の逸物をまじまじと眺めたことこそなかったが、それが平均を大きく上回る代物というのはすぐにわかった。
「....いや、いやいやいや....ん、雑種?まだ興は乗っているか?」
明らかに動揺している。動揺しているが、あくまでも今ならやめてあげますが?という態度を崩さないつもりらしい。
が、ここは敢えて空気を読まずに進める。
「う、うむ。我は逃げたりせぬからな。やってみせよう。」
おずおずと舌を伸ばす。舌をしまい忘れた猫のようなまぬけな顔つきだ。ちろりと竿の中腹あたりを舐め、さっと顔を遠ざけた。
「こ、これでよかろう。」
ここは煽る。この世の贅を味わい尽くしたのではないかと。それならばこうして奉仕されたことも無いのかと。
「たわけ。あるに決まっておろう。」
自身で逃げ道を塞いだギルガメッシュが少し不安になる。ここまで騙されやすくて大丈夫なんだろうか。
そんな心配をよそにギルガメッシュは覚悟を決めたようで、ぱくりと亀頭の部分を口に咥えた。
ちゅっ......くちっ.........じゅ.......
目をぎゅっと閉じ、引け腰しで、ギルガメッシュは男の物を舐めた。舌使いには迷いがあり余り肉棒に触れたく無いようだった。はっきり言って拙く快楽はほとんど無い。
「ん....ろうら、らっしゅ....」
しかし、上目遣いでこちらの様子を伺うギルガメッシュの愛おしいこと。それだけで十分であった。
きらきらと光る柔らかな金髪に指を通し、撫でる。さらさらとして良く手入れされていた。後頭部のあたりに手をおいても何ら抵抗をしない。まるで頭を押さえつけるなどの酷いことをしないと、無防備にこちらを信じているようだ。
ちゅぷ....じゅ...
酸欠からか目つきはとろんとし、目の表面には涙が浮かんでいる。それそろ辞めてやるべきだろう。
ぷはっ....
「な、なかなかよかったであろう?」
肉体的な満足感で言えばNoである。射精すらできず、不完全燃焼だ。
しかし精神的な満足感で言えば非常にある。好奇心だと言い訳しておきながら、こちらの様子をうかがい快楽を得ているか気にするのにはぐっと来るものがあった。
「では、我はそろそろ....」
出ていこうとするギルガメッシュの腕を掴む。本番はこれからだ。抱いてやる。抱いてなんとしてでも自分のものにする。
「だ、っ〜〜〜一度だけだぞ!」