カロス四天王の料理人が道具オナニーを試す話
♡喘ぎ・エネマグラ使用の自慰描写注意
好奇心は猫をも殺す。というような言葉がどこかの地方にあったことを今になって思い出す。
一週間ほど前、好奇心のまま注文してしまったあの道具は棚の奥にしまってある。
後悔するなら最初から購入しなければよかった、とも思うが購入してしまった以上、一度は使わないと申し訳ない、と誰に対してでもないがとも思ってしまう。
元来、真面目な性格なのだ。だから、これまで性的欲求を満たす行為は、最小限に留めてきたし、日常生活において、それを意識することは全くなかった。もちろん普通の成人男性が持っているであろう性知識よりは僅かに拙い上に欲が湧くこともなかった。
今頃になってそれに興味を持った理由は、一週間前の酒の席に遡る。友人であるザクロと共に気分を変えて下町の居酒屋のような所で飲んでいたせいでいつもより気が立って、隣の席で飲んでいる者の下ネタが耳に入ったのだ。
「お前、この前やった専用の道具は試したか?あ”?あれだよあれ、ケツに入れるだけでイけるようになるやつだよ、ったく、お前も酔ってやがるな。そこそこ値段もしたんだから今度感想聞かせろよ。それにあれ、気持ちいいって評判だぜ?お前なら絶対ハマるからよ」
下卑た笑いと共に相方の尻を叩く男の声に、いつもなら嫌悪感を覚えただろう。しかし、その日はいつもより酔っ払っていたためか嫌悪感より、好奇心が湧いた。そもそも、ズミの知っている知識には、男の尻に道具を入れて気持ちよくなるという情報はなかった。そしてそのまま酔っ払ったままザクロと別れ、帰路に着くとそのまま道具を調べ適当なものを購入し、今に至る訳だ。
しかし、あの時とは違い、今は酔っ払っていない。毎夜毎夜、こうして道具と睨めっこをしながら結局使わずに床に就く。それをかれこれ一週間繰り返した。
「……このまま使わないと、もったいないでしょうに」
そう言いながら棚の奥から道具と、それと一緒に購入した潤滑油を取り出す。道具の方は説明書を読む限り、振動したり、突起が飛び出したりする尻穴内を解す機械らしい。
潤滑油に関しては、今後女性と体を重ねる機会があったとして必要になるかもしれない、と内心言い訳をして購入したものだ。
「一度使って、合わなければ捨てればいい」
言い聞かせるようにそう言うと、ゆっくりと寝間着を脱ぎ、下着姿になる。改めて自身の部屋の姿見の前に立ってみるもそれだけではエロティックに見える訳ではなく辟易としたように目を逸らした。
ズミの体は一般的な成人男性としてみれば細い。しかし、女性的な体型からは程遠い。程よく筋肉のついた胸に、薄らと割れた腹。顔は端正な方だと自分でも思うが、それでも女性的な顔ではない。
自慰のための興奮材料になにか見つけておくべきだったか、と後悔しながらも、脱いでしまったのだから仕方ないとベッドに腰を下ろす。
潤滑油のボトルを握り中身をたらそうと蓋を開けるも、ここで下着を脱がないといけないことに気が付き、そろりと下着を脱ぐ。晒された性器は全くと言っていいほど勃起していなかった。細身の体にしては大きい方ではあるが、全くと言っていいほど興奮していないためか、力なく下がっている。
本当に気持ちよくなるのか?と疑問が浮かびながらも今日の目標はこの道具を試し、使えないなら早急に廃棄することだ、と考えを改める。何よりこのままでは自室に人を招けない。
トロリとした潤滑油を少量、性器周りに垂らすもあまりの冷たさに体がはねる。慌てて潤滑油のボトルの裏を見れば体温で暖めろ、と書いてあるのが読めた。先に確認しておけばよかったと後悔しながら、今度は手に潤滑油を垂らし、人肌で温める。先程より液体がさらついたのを確認すると、ゆっくりと自身の尻穴に潤滑油を塗りつけた。
「っ…………」
指先を尻穴に入れながらも異物が侵入してくる違和感に眉根をよせ、どうしたらよいものか、と眉を寄せながらもとりあえずあの道具を入れるためには広げねば、と気持ち悪さも承知で指を中に押し入れる。潤滑油のおかげか、段々と気持ち悪さ、異物感は減ってきたものの、快楽は拾えない。
(やはり 男が尻穴で気持ちよくなるなど、デマだったのでは?)
そう思いながらも使ってもいない道具を捨てる訳には行かないとグリグリと指を中に推し進める。人と比べ細く長い指は思っていたよりも奥へ奥へと進んでいく。そして、指先が明らかにほかの内壁より膨らんだしこりに触れた瞬間
「ん”ん、っ!?」
がくりと体が跳ね、目を見開く。明らかに、先程までとは違う感覚に思わず指を先程の位置から離す。痛みとも、異物感とも違う明らかに異なる感覚にドキドキしながらも恐る恐る、再度そのしこりをぐにっと押せば、再度脳が痺れるような甘い感覚に襲われる。混乱しながらも、道具を捨てるため、としこりを押し、中をほぐせば甘い声を漏らし、四肢が跳ねた。「ふー、っ…ん”」と苦しげに息を漏らしながらもそのまましこりをおして甘い感覚と共に中を押し広げる。
それを何度か繰り返して、もういいのではと指穴を抜き道具を手に取る。入れやすいように体を横にして足をM字に開けば、緩く勃起した性器がみえた。それに眉を寄せながらも、変わった形状の……俗に言うエネマグラを広げた尻穴に入れていく。
「はーー、っ……」
体温のない異物が入る感覚に眉を寄せるも、それでも先程まで指をくわえていた尻穴は思いの外エネマグラをぬぷり♡と迎え入れた。
「っ♡♡」
ぎゅうっと唇を噛んで声を堪えるもエネマグラはどんどん奥へと飲み込まれていく。その度にエネマグラを抜こうとしているのか無意識にがくっがくっと腰が揺れる。しかし、そうすることでエネマグラは逆にどんどん奥に入り、とうとう先程までズミの指先が押していたしこりをぐりっ♡と押した。
「ひ、っ♡♡ぐ、っ…♡」
再度目が見開かれ、体が跳ねる。反動で大きく腰がゆれ、更にエネマグラがしこりを強く押す。ぐり♡ぐり♡としこりを刺激され、ズミの体は制御が効かなくなった。
「ん”♡♡ぬいて、♡ぬいて、くれ、っ♡!」
自分の声とは思えないくらい甲高い声が漏れる。いつのまにか性器は完全に勃起し、先走り汁を垂れ流している。抜こうと尻穴に手を伸ばすも、先程潤滑油を温めるために使った手では、上手く抜けるはずもなく滑った指先はずるっ♡と勢いよくさらにエネマグラを押し付けた。
「っ”う”♡ふう”ーーっ♡♡」
唇を必死にかみ、声を抑えるものの既に限界が近いのかズミの瞳には生理的な涙が浮かんでいた。足は力なくがくがくと動き、痙攣した。完全に放心状態といった様子だがそれでもしこり……否、前立腺は圧迫され続け、彼に快楽を与える。
甘い息を漏らしながら、再度どうにかして抜こうと、今度は尻に力を込めるも返って尻穴が締め付けられ、ぐにりと強く前立腺が押された。
「あぁっ♡♡♡はー、っ♡♡あ、♡あ♡♡」
声は一段と高くなり、ぼんやりとしてきた意識は次第に、さらなる快楽を求め、無意識に自身の性器に手が伸びる。そのまま、なれない手つきで竿の部分をすりすりと手で擦れば、いつも以上の快楽が押し寄せ、ズミの体が震えた。
これまで、自身で自己処理をしているだけでは、絶対に知り得なかったであろう快楽。前からの刺激と後ろからの刺激でだんだんと腰つきが激しくなり、ついには我慢できず、勢いよく射精した。
ビュルルル♡♡♡♡ビュルーーッ♡♡
いつもより勢いのある射精。白濁がシーツを汚し、ズミの足がピンと伸びる。しかし、それでもなお、後ろからの快楽はズミを蹂躙し続ける。
「は、っ♡♡もう、やめなさい、っ♡♡もう、だした、だしただろうっ♡♡♡」
誰に言うでもなくそう言いながらも、もちろんエネマグラが抜けるはずはなく、むしろ達したことで更に奥に入り、ズミの前立腺をゴリゴリ♡と抉った。
「お、っ♡♡ん”お♡♡」
性器を弄る手も止まらずに相変わらずエネマグラはズミの前立腺を攻め続ける。その度にズミの体は快楽に打ち震え、びくびくと跳ねた。
「お、っ♡♡も、いい、おわりだ、♡♡」
首を横に振り、三度目の正直と言わんばかりに再度尻穴に片方の手を伸ばし今度こそ抜こうとすれば、湿ったては、エネマグラに内蔵されているスイッチをカチリと押した。
「んお”ぉっ♡♡!?!?」
ビュルーーッ♡♡
突然の内部の振動に本日二度目の射精がされる。スイッチを押したことで振動し始めたそれは、ただでさえ、快楽に溺れかけているズミの体を手酷く蹂躙する。
意識が飛びかけ、端正な顔を涙と鼻水でグチャグチャにしながらも先程堪えていた声を耐える余裕もなく咆哮のような媚声を上げる。しかし、そんなズミの様子に構わず振動によってズミの腸壁はエネマグラを離さないとばかりに締め付ける。
「もう、むりだ、♡♡むり、むりぃぃっ♡♡」
必死に泣き叫ぶも、エネマグラの動きは止まらず、性器がぶるりと震えた。しかし、ズミの性器は二度の射精で限界だったようで、くたりと垂れ下がったままとろとろと透明な液体を垂らしている。
「ぬけ、ろ♡♡!!!たのむから、♡♡ぬけて、ぬけてくれっっ♡♡」
ボロボロと涙を零し、体液で体をベトベトにしながらもエネマグラは抜けることなく、ズミの尻穴を蹂躙する。振動によって、前立腺に一定の快楽が加えられたせいか、だんだんとズミ自身も呂律が回らなくなり、がくん、がくん、と暴れるように体を跳ねさせる。
「ん”おぉっ♡♡♡」
そして、四度目の絶頂。元々快楽に耐性などなかったズミには限界だったのか、意識は暗闇に落た。部屋の主が眠り先程よりかは静かになった室内には、エネマグラの振動音とそれに伴って時折軋むベッドの音だけが響いた。
翌朝、いつも通り目覚ましが鳴るとズミはゆっくりと体を起こす。しかし、尻穴の違和感に眉を寄せ、あ、と目を見開く。
(今日は出る前にシャワーを浴びないといけない)
そう考えながら、眉を寄せて足を開き既に内蔵の電池が切れ動かなくなったエネマグラをぬぷり♡と抜いた。
そして、抜いたエネマグラをじっと見つめた後、フラフラと立ち上がりそれを奥の棚に置いて、彼はそのままシャワールームに向かった。