カミキヒカルの1日業務編(マネージャー時代)
AM8:45
特に渋滞などがなければ9:00までには事務所に着く。
「おはようございます」
「おはよーございます!」
「「「「おはようございます」」」」
既に出社済の事務所スタッフさんに挨拶した後は社長とミヤコさんに挨拶だ。
「おはようございます、社長、ミヤコさん」
「おう、おはよう。今日は比較的スケジュールはマシだが失礼無いようにな。あとヒカル、おまえとアイセットでオファー来てるけどどうする?」
「私は貴方達次第かな、とは思うけど受けたらしばらくは貴方も色々呼ばれるわね」
「子ども達を遅くまで留守番させたり、監督のお宅にお邪魔させるのも…受ければアイの躍進に繋がる…しかし…」
「まぁ、まだ時間はあるからよく話し合えよ。事務所をアクアとルビーの託児所になってるのも今に始まったことじゃないしな!」
「もう…事務所に預けてもらっても大丈夫だから受ける時は気にしないでね。タレントやスタッフのみんなもあの子達可愛がってるから」
「ウチの子達大人気なの、家族以外から聞くと改めて実感するなぁ…」
社長夫婦に挨拶後、事務所の自分の席に向かい出勤用リュックから営業用カバンに荷物や書類等を入れる。
AM9:00
簡単な朝礼。
「何時ものだから端的に行くぞー『無事故安全運転、報連相を大切に』はい、復唱!」
朝礼後
僕はアイを、ミヤコさんと社長はそれぞれのB小町のメンバーを連れて現場へ。
…最近新しくマネージャー業務出来そうな人を雇うとか雇わないとか話が出ている。
増えたらありがたいなぁ…
AM9:15 車中
スケジュールのおさらい。
「アイ、朝から正午にかけての情報バラエティー番組に11:00から11:50にゲスト出演。12:30〜15:30に同局のドラマ撮影。今日はスタジオ内だね。16:00〜18:30で2ヶ月後方絵予定のバラエティー番組に番宣のゲスト、その後事務所で申し送り後、解散予定…今日は比較的楽で良かったね」
「ぎっしり詰まってる時はぎっしりだもんねー…8時に帰れるのありがたいかも」
「小さい子どもが居る、て公表出来たら楽になりそうだけど、後が面倒だろうねぇ…」
「アイドルやめて女優に転身する時公表しようかなぁ…」
「「うーん…」」
スケジュールのおさらい後は大抵家絡みの話になる。
楽しい話から頭を悩ましている内容まで様々だ。
「さて、切り替えて行くよ!ヒカル、よろしく!!」
「任せてくれ、君を見守りながらしっかり宣伝してくるから」
AM10:00(状況により変動)
スタジオor収録現場入り。
控え室で準備してから挨拶回りに向かう。
途中のゲスト出演という形だとアイが準備している間に僕がTV局の方々や他の出演者に関わるマネージャーさんや社員さんに挨拶回りを行う。
「苺プロ、アイのマネージャーをしています、カミキと申します。本日は短時間にはなりますがよろしくお願いします。
ええ、B小町でセンターを。はい、実はアイの他にもトークを回せる子もいまして…」
他のB小町メンバーの宣伝も欠かさない。
数十分後
「はい、弊社アイドルをご贔屓に!…あ、アイのところに戻らなきゃ」
挨拶回り+宣伝でアイのもとに戻る時間が遅くなり、大抵控え室で謝り倒す羽目になる。
「むー」ツーン
「ごめん!熱心に仕事し過ぎてた!!本当にごめん!!」
「…なら、行く前に元気付けて」
「人は…よし。」
人通りを確認し、鍵を閉める。見られるとまずい事をするから。
「アイ、君は可愛い」
抱きしめて囁く。服に皺がいかないように優しく、丁寧に。彼女が頑張れるように。
「ありがとう」
「君は凄く頑張ってる」
「うん。結構大変」
「君をずっと側で見守っているから」
「ヒカルも私と一緒に頑張って」
「ああ、一緒に頑張ろう」
十数秒だけ互いに無言で抱きしめ合う。
いつしか彼女を送り出す時にするようになった習慣みたいなものだ。
彼女曰く、パフォーマンスが良くなる気がする、そうだ。昔はアクアとルビーを抱きしめてから行ってたっけ。
「…よし!ヒカル、行って来ます!!」
「行ってらっしゃい」
時間が飛んで帰社時刻
※細かなところは同じなため割愛。
PM19:00
収録現場から帰社。車の中でアイは翌日以降のスケジュールを考えて台本読み込んだり、歌詞・振付のチェックetcと勤勉な様子。研鑽を怠らない。
ちなみに本日は教養問題のアプリで勉強中。
「疲れたー…」
「お疲れ様。事務所着くまで寝ていれば良かったのに」
「空き時間は勉強したりする時間、でしょ?今度クイズ番組出るから少しは分かるようにならないと」
「まあ、トンチンカン過ぎると場の雰囲気怖いからね」
「でしょ?…ただいまもどりましたー」
「ただいま戻りました」
会社に戻ると基本ミヤコさんが待っていてくれる。社長は社長業の他、事務所の代表として[外交]に出られていたりする。
いつもご苦労様様です。
「お帰りなさい。ルビーとさっきまで貴方達、B小町のライブDVD観ていたのよ。
…今は疲れておねむだけど」
「zzz…」
「きゃわー…!ミヤコさんのこと、大好きだよねルビー。凄く安心した顔して寝てるよ」カシャ
「本当にね。いつもありがとうございます」カシャカシャ
「お礼を言うか、写メを撮るか、どちらかにしなさい?」
ルビーorアクアが事務所で待っている時はミヤコさん達が面倒を見てくれている。
ありがたい話だ。
「よいしょ…ルビー、大きくなってね…
それではミヤコさん、また明日よろしくお願いします」
「じゃあね、ミヤコさん」
「はいはい、また明日」
pm19:20
「よー、アクア疲れたみたいで寝てるよ」
「すいません、監督。
アクアがここまで心許してる大人は少ないので凄いですね」
「そうそう!私達除くとミヤコさん、社長ぐらいかな」
五反田監督宅へお邪魔する。アクア、たまにルビーが事前に行く日を約束していた場合、仕事帰りに迎えに行く。
たまに夕ご飯をいただく時もある。
本当にありがとうございます。
「そいつは光栄だ、と。ヒカル、おまえ役者戻らないのか?おまえが出た舞台の映像観たけど中々良い。低予算の作品だが、おまえ1人くらいねじ込めるぞ」
「ありがたいお話ですが、今はマネージャー業が忙しいので…すみません」
「残念。まあおまえはいつか役者に戻る日が来る気がするから、その時に声かけるよ」
監督からは時たま勧誘をいただく。
魅力的なお話だが、今はまだ。
「アイちゃん!ヒカルくん!ご飯食べて行きな!」
「母ちゃん!ルビーとアクア寝てるから!!」
「「お邪魔してまーす」」
この日はご飯、シャワーもいただきました。本当に何から何までありがとうございます。
PM21:00
帰宅。
「ルビー、アクア、歯を磨いたらお休みなさいだね」
「眠い…」「ママ…だっこ…」
「はいはい、ルビー捕まって。アクアも一緒にね?」
だいたいは20時にはアイか僕は既に帰宅している様にしている。今回はイレギュラー(頻度多め)だが。
22時には遅くとも子ども達は就寝する。
僕とアイは明日のスケジュールを確認と打ち合わせをする。
「明日は帰りが遅くなるなぁ…ルビーとアクアと過ごす時間減っちゃう…」
「明々後日の土曜日は午後からオフだし、アクアとルビーと一緒にいれるよ。僕は仕事だけどね」
「ヒカルもお疲れ様。また長いお休みには家族で出掛けようよ。キャンプとかしてみたくない?」
「良いね。小学校の催し以来だ」
「昔は楽しくなかったけど、今度は楽しくなりそう!」
PM23時 就寝
「アイ、寝ようか」
「そうだね。うーん…!疲れたぁ〜」
「今日はマッサージするよ。よく眠れると思うよ」
「ありがとう!でも…ね、今日はベッドで少しだけ、夜更かし…しない?」
「…よし、明日の朝は余裕があるし、朝ごはんの準備出来てるから良いよ。少し片付けてから行くよ」
次の日のスケジュールが遅いと調整が出来るので「こういう」日もある。
そしてまた朝に戻る。
AM5:45
「……あ、寝過ごした。シーツ、洗わないとな」
たまに寝過ごす日も、ある。