エランさん家の今日のおやつ
「ポッキーの日か……」
カレンダーを見ながらようやく思い出した様にエラン・ケレスは呟く
「何か……面白い事したいが。確か家にポッキーあったかね?」
お菓子は各自が買い食べられたく無いものは自室に、食べて良いものはキッチンの脇の収納棚に入れる。その収納棚を開けお菓子が入っているか確認する………あった5種類のポッキーが他のお菓子の間に雑に放り込められておりそれを取り出す。
「さて、そのまま食べるとして。お茶とか準備するか……後他に何か」
と5種類のポッキーを並べ選びながら考える、しかし折角ポッキーの日ならば全部食べたいと思うが夕飯に支障が出ることは間違い無い。
「ごうちゃんとよっちゃんと後誰か呼ぶかね?」
スマホ取り出しながら知り合いの予定を脳内で思い出しながら空いてそうな連中に片っ端から以下の文面で連絡を起こる。
『ポッキーパーティするのでおやつの時間暇な奴は集合 お茶は出す。』
既読が付くのを確認しながら返答来たら対応していく………………多いな。
3人いや4……おいおい5、6
暇な奴多すぎないか?
此処まで大きくなると5個では足りないだろうと思いヨンとゴウにも連絡を入れる。それぞれ5個ずつ追加で買ってくれればそれなりに持つはずだ多分だが。
そして、10分後
「買ってきたけど……ちょっと多めに7種類スーパーで売ってたから」
「助かる、思いつきで招待状バラまくもんじゃないな」
そう、話していると後ろから同じ顔では有るが表情筋が良く働いているゴウが顔を出した。
「前のハロウィンで手作りのお菓子とか出したそういうの期待されてるんじゃない?」
「それも、有るかもなどうする?今回はポッキーしかねぇぞ」
「さぁ僕は知らないよ」
「今、2時でしょ?3時まで後1時間だしスコーンでも焼けば?ポッキー混ぜたりしてさ」
「スコーンか……悪く無いな。今からチョコチップ買いに行く時間は無いし仕方ねぇか」
正直なところかなり面倒だ、軽い気持ちで始めた事が1つのイベントに成りかけている……どうしてこんなとこにと思うが期待されてるかもしれないと思うと答えるのもやぶさかでない。
「パパッとやるか、よっちゃんとごうちゃんも手伝え」
用意する材料はホットケーキミックス、バター、牛乳、チョコ味のポッキー。
本来なら粉からキチッとやりたいが……時短のため致し方無し。
先ず最初にポッキーのチョコ部分を切り分けてプレーンの部分は砕き、チョコ部分は1cm程度に切り分ける。
ボウルにホットケーキミックスとバターを入れへら等で混ぜる。
「お茶の用意ってどうするの?」
「お前らに任せた」
「え〜面倒」
「良いだろ、そんくらいさっき買ってきた貰ったポッキーの代金は払うからよ」
牛乳、粉々に砕いたポッキーを入れある程度混ぜった後にチョコの部分を投入する。
オーブンシートを敷きその上に生地を広げて同じ大きさに切り分ける、成形するのはご自由にだが1つだけ分厚すぎたりすると生焼けに成ったりするので注意だ。
そして、オーブンは180土で予熱しておく。
「じゃあ僕がやるよ」
「そう、じゃあヨンに任せちゃおうかな」
「まぁ、まだ後40分程度あるしゆっくりで良いぞ冷めるしな」
予熱が完了しだいオーブンに投入して15分〜20分程焼く。
「ふぅ~終わった、終わった」
手をキッチンの流しで洗い、タオルで拭き、エプロンを外す。
「そういえば、誰が来るんだっけ?」
「えっと確か………」