エラスムス(ルーラー)

エラスムス(ルーラー)



【元ネタ】史実、『痴愚神礼賛』、民間伝承

【クラス】ルーラー

【真 名】エラスムス(+モリアー、貨狄)

【性 別】女

【身長・体重】164cm・50kg

【外 見】着崩した和服に中華風の装飾を纏った、気怠げな白人女性

【属 性】混沌・善・地

【ステータス】筋力:D 耐久:D 敏捷:C 魔力:A 幸運:A 宝具B

【クラス別スキル】

真名看破:B+

「ルーラー」のクラス特性。直接遭遇したサーヴァントの真名・スキル・宝具などの全情報を即座に把握する。

真名を秘匿する効果がある宝具やスキルなど隠蔽能力を持つサーヴァントに対しては、幸運値の判定が必要となる。

あらゆる人々を諷刺し、その悪徳や偽善、退廃を高らかに嘲罵したルーラーの観察眼が合わさっている。


神明裁決:D−

ルーラーとしての最高特権。

召喚された聖杯戦争に参加している全サーヴァントに対して、2回まで令呪を行使できる。他のサーヴァント用の令呪を転用することは出来ない。

外部からの無理矢理な命令は彼女の主義に反するため、基本的に使用しない。


【固有スキル】

神性:D

その体に神霊適性を持つかどうか、神性属性があるかないかの判定。

中国神話の造船の神、貨狄と、架空の痴愚神モリアーがルーラーには組み込まれている。


痴愚礼賛:EX

ルーラーが生前に出版した書物。或いは聴衆を前に開いた大演説会。

権威も権力も関係なく人間社会のありとあらゆる存在を皮肉り、全ての人間の根底にある痴愚を明らかにする。

権威、権力に由来するスキルを無効、弱体化する。


蜘蛛の一葉:A

中国神話において、黄帝と蚩尤の戦いの折に、水に浮かぶ柳の葉の上の蜘蛛の振る舞いから船を発案、製造し、黄帝を勝利に導いた逸話から。

ルーラーは中国における船の創始者であり、船が関わる各行動に補正がかかる。


変化:C +

文字通り『変身』するスキル。借体成形とも。

夜な夜なムジナに化けて出たという逸話から。

自身の姿を変える他、小豆を洗う音を出せる。意味は無い。


【宝具】

『無何有郷に導け阿呆舟船頭(ナラゴニアン・ユートピア)』

ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:99

人間は愚かであるが、それは自由意志に依るものであり、避けられない本質であると同時に尊重されるべき結果でもある。

しかし救済は存在する。

人間は自らをより良い方向へと変えられる生き物であり、全知全能である神はそれぞれの人々がどの様に動くかを知っておられる。

神は人間の意志を尊重し、それに介入することはないが、代わりにそれぞれの人間の前にしるしを提示し、各々を動機づけることで救済へと導く。その方法を、いかに導けば良いかを知っている。


以上の考え方から導き出された神の御業の限定的な再現。


阿呆舟ナレンシフを作り出し、そこに乗船した人物の全ての行動を把握する。

これによってルーラーは領域内で発生する事象を予測し、コントロールすることが可能。


【解説・人物像】

デジデリウス・エラスムス。

オランダの人文主義者であり、『痴愚神礼賛』『自由意志論』で名高い。

教会の腐敗を糾弾し、宗教改革に同調するが、後に自由意志の問題を巡ってルターと対立。袂を分かった。

日本においては、1600年に漂着したエラスムスの木像が中国の神である貨狄の像として祀られており、そこに更に像を妖怪小豆婆とする伝承と、代表作である『痴愚神礼賛』に登場する女神モリアーが組み合わされた結果、女性として現界している。


性格は皮肉屋であり、口を開けば罵りと嘲笑が飛んでくるが、その本質は極めて善良。

人間の可能性を信じ、如何なる愚かさであろうとも肯定し、その上で乗り越えられるものと考えるヒューマニスト。


魔改造エラスムス。

ちなみに宝具で書いた自由意志の考え方は所謂モリニズムと呼ばれるものに近いが、史実のエラスムスの思想としては正確なものではないのであしからず。

ついでに言うと阿呆舟もユートピアもエラスムスの作品ではない。



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