インストラクション・ドライ 虚圏訪問
紅衣・メメのスレ主カワキよりもたらされた情報は影の王国、特にヨルダにとって寝耳に水であった。
『虚圏に破面の街が出来ている』といった内容であったからだ。
カワキは現世の空座町から通信を飛ばしている。案の定通信係は胃を痛めながら直ぐに陛下へとつないだ
現在、ヨルダはそれらの情報を纏めたメモ(エル製)を読みつつ虚圏制圧に関して考えていた。メモの一部にはこうある
『常夜の虚圏に突如として現れた、「i」の文字を大きく拵えた怪しげなアトモスフィアを醸し出す「i(アイ)プロダクション・スゴイタカイビル」...。社長のウルキオラ、プロデューサーのヤミー、事務長のメメ率いるアイドルプロダクションがついに始動...!』
ヨルダは唐突(ヨルダ視点)に現れた虚圏穏当攻略の障害に頭を悩ませることとなった。
ちなみに情報元はカワキの友である井上織姫からである。彼女はそのiプロダクション最初のアイドル「おソウル倶楽部」の一員であり『虚圏アイドルの祖』としてレジェンド・アイドルとして認定されているらしい。
カワキはその情報の真相を確かめるべく死神の定期訪問についていく予定を入れているらしい。(いつも通り陛下の奴には事後承諾である。)
『カワキがアイドルになるのなら人気でそうだな 外面だけなら。』
ヨルダの現実逃避気味の独り言とため息が部屋の空気に混ざっていった。
カワキの虚圏訪問には同行者がいた。いや、同行者としてついてきたのはカワキの方なのだが...。
メンバーは十番隊長の日番谷と霊術院の芦原 伊邪那、そしてカワキである。
大体、対藍染の場で顔は合わせたことがあるためお互い存在は知っていたが実際は話すのは初めてであった。
『なんでお前はこの定期訪問に来ることを志願したんだ。特に関わりがあるように見えないが』
至極まっとうな疑問が日番谷からカワキに投げかけられたが
「ホロウ・カラテというのに興味があってね。浦原さんも多少できるようだけどせっかくなら本場でというわけさ。」
『そうか。まぁ良い...はぐれたりしたら命の保証は出来ない、あまり離れないようにな』
という具合である。欺瞞のように見えるが実際本心なので見透かされても実際問題ない。
教員こと芦原は向こうの方から『アイドルの演技や技術のトレーナーとしてのお手本になる人を連れてきてほしい』という要請があったため向かうことになっている。
教員は『何から教えましょうか...?気が急いてしまいますね最光』と言いつつ教科書や教材を満載した背嚢を持とうとして吐血する始末である。
浦原が作った黒腔を通り一行は虚圏へと出向いた...
カワキが虚圏へと入ってすぐに後ろから声を掛けられた、だがその方向には一切霊圧を感じない...カワキは即座に神聖弓(ハイリッヒ・ボーゲン)を構えを神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)放つが...
『とんだじゃじゃ馬小娘がいたものだな...いや、こちらの不手際か』
その矢を掴み吸収した仮面の男がそこにいた。
その男は虚である破面に似つかわしくない右目を中心とした渦巻模様オレンジの仮面をつけており黒い外套を着ていた。
直ぐにその近くから3mの大男が現れた メメ・マールヴォロである。こちらもまた黒い外套を着ており霊圧が感じられない
『いやーごめん...自分が浦原さんの『霊圧を通さない外套』を真似て作ったものを着てたもんだから混乱させたみたいで...。フレンチクルーラーさんもハヤクアヤマッテ!』
開幕から大分雲行きが怪しかったがどうにか事なきを得た。やはりすべてはカラテで解決するのである。霊王もそう言っている。
黒腔から前略タカイビルまで少し歩くようなのでカワキは教員と一緒にフレンチクルーラーに色々質問を投げかけていた。
フ『俺か?俺はポジション5(クイント)ヴィジュアル系"アイドル"のトップだ。...合点がいかないようだな?死神で言う五番隊隊長といったところだ。』
カ「...隊長ということ総数は多そうだ。どの程度いるのかな?」
フ『まぁな。今やアイドルの総数は護廷十三隊と同数以上だと言うほどだからな...多い方と言えるだろう』
どうやら思っていた以上に破面を集め統制しているらしい...場合によっては侵攻の邪魔になる可能性もあるとカワキは考察した
教「カラテ以外にもトレーナーから何を教わっていますか?私これからカリキュラムを組みますので参考にしたいのですが...」
フ『ここでまず一番に教わるのは身の隠し方と奇襲の仕方だ。...アイドルとは一部を除きまず戦闘能力がなければならないからな...できればあなたには戦闘においての勉学をお願いしたいとトップ同士では話し合っていたところだ』
そうこうしているとメメから三人に声を掛けられた
『もうちょっとして街についたら、お昼ご飯は各々お主たちの食べたいもの食べていいからな。入ってから2時までは自由時間という事で...おすすめはバイオスシだよ』
そうしてカワキと教員はフレンチクルーラーの袖から『ジャララ』と小銭(マニー)を渡された。
「一つ良いかな?」『なんだ』
「袋か何かないかい?小銭だけ渡されても困る」『アッハイ』
教員はマニーという謎硬貨を物珍しそうに色々な角度から見たりしていた。カワイイヤッター!
...日番谷とメメは地味に仲が微妙なので何とも言えなアトモスフィアで歩いていたのは内緒である。
メメ・マールヴォロ:大体3mの巨体のカカシ先生 ホロウ・カラテマスター(技能値100)出番が少ないがそもそも本編中に2回味方から存在忘れられているので実際問題は無い。いいね?
フレンチクルーラー:大体うちはオビト(CV:高木渉さん)カラテはクロオビ(技能値95)教員の背嚢を持っていくれている
ちなみに死神と同盟状態であるため実際滅却師にとって邪魔過ぎる存在である。