イサムとアイカワくんの会話シチュ
1
「説明する。今回君にはイチョウ商会と合同で任務についてもらう。
君と同行する人物を紹介しよう。入りなさい」
「お初にお目にかかります。ジブン、イチョウ商会のーーー」
「あれ、ウォロさんじゃん。…心なしか背縮んだ?」
「誤解です!ジブンはウォロではありません。ジブンはアイカワと申します」
「いや、喋り方といいウォロさんじゃん。どうしたの?イメチェン?」
「ちがーう!違いますー!」
2
「じゃあ、ウォロ…あー…」
「ウォロと間違えるのをやめてください。…呼び捨てで構いません。ジブンはアイカワです」
「ok!ウォロ!」
「わざとやってますよね!?ジブンはアイカワです!」
「ok!アイカワ!」
「ですからジブンはウォロ…あ」
「え?やっぱウォロじゃん」
「がああー!違いますー!」
「ハッハー、面白いなー!お前ー!ああ、悪かった悪かった!」
3
【幌馬車が揺れる音が響く…】
「そうプンプンするなって。悪かったよ」
「誰のせいだと思ってるんですか…これから先が思いやられます」
「ごめんごめん。仕事はちゃんとやるよ。とりあえず今日の予定を教えてくれ」
「はぁ…お願いしますよ」
4
「着いたな!湿地!」
「予定通りですね。今日の予定をもう一度確認しましょう」
「真面目だなー。覚えてるよ。
ヘドロ大地へ向かってモンジャラとグレッグルの確保。
荒野ベースで採取の作業をして一旦休憩。
そのあとコンゴウ集落から湖を回って毛槍の草原まで行って、チュリネを確保する。だよな?」
「…大丈夫です!さあ行きましょう」
「ok。ちょっと待ってろ…」
【イサムが笛の旋律を奏でるとアヤシシが現れた】
「このポケモンがアヤシシですか…ジブン、初めて見ました」
「コイツに乗ればどんな場所にもすぐに行ける。つかまれ!」
「ハイ!」
5
【荒野ベースでイサムとアイカワが採取の作業をしている】
「なぁーアイカワ、モンジャラの蔦の採取ってどうやんだこれ。無限に嫌がられるんだけど」
「どれどれ…切り口が荒いんですよ。モンジャラをリラックスさせてから、滑らかな切り口になるよう意識して切ってみてください。こんな風に…ハイ、できました」
「おー。ありがとうな。やってみるよ」
6
「そういえばさ、アイカワはウォロさんどんな関係があんの?兄弟とか?」
「そんなに気になりますか?」
「まあ、ぼちぼち」
「…何の関係もありませんよ。赤の他人です」
「え?そうなの?そんなに似てるのに?」
「そうなんですよ!むしろ何故あそこまで似てるのかジブンが聞きたいくらいです!」
「ふーんそうなんだ…この世の神秘ってやつだな…ちょっと面白いな」
「面白くありません!ジブンはいつも似てるって言われるのが嫌で困ってるんですから!」
7
「アイカワー。チュリネはこれくらいでいいかな?」
「ハイ。これだけ捕まえればーーー」
「シッ。…ゆっくりだ。ゆっくりこっちに来い」
「え…」
【アイカワが振り返るとビークインが近づいていた】
「うわー!」
「バカ!」
【驚いたビークインが攻撃指令に入ろうとしている】
「つかまれ!」
【ビークインが技を出す前にイサムがアイカワを捕まえた。そのままアヤシシにのって逃げた】
8
「はぁー、危なかったです…」
「どうなることかと思ったが…まぁ無事でよかったな」
「そうですね…ありがとうございました」
「どうってことねぇよ」
「トゲ!」
「「…」」
【トゲピーが楽しそうにしている。二人についてきたようだ】
「「えー!!」」
9
「イサムくん、どうしますかこの子…」
【トゲピーはアイカワの朝に擦り寄ってる。アイカワをひと目見て気に入ったようだ】
「捕まえてやったらいいんじゃないか?お前と一緒にいたいみたいだし」
「でも…」
「向こうが一緒にいたいって言ってるんだ。どちらにしろ、応えてやらなきゃいけないんじゃないか」
「…そうですね」
【アイカワは考え込んだあと、ぽつりぽつり話し始めた】
「僕に相棒が務まるかわかりませんが…期待されてるなら、応えたい、です」
「決まりだな。ボールは?」
「商品のものしか…」
「じゃあ俺のをやるよ」
「ありがとうございます。…トゲピー、よろしくお願いします」
【トゲピーはアイカワの投げたボールに入った。捕獲したことを示す星の火花が散った】
10
「イサムくん、今日はありがとうございました」
「いやいや。もしよかったらさ、一緒に食堂でメシ食わねえか?」
「いいですね。報告が終わったら向かいますよ」
「おう!待ってるぞー!」