アーチャー小悪魔概念

アーチャー小悪魔概念


4/19 加筆修正済み

※わからせっぽい展開あり

※濁点、♡喘ぎ



それは鄭とアーチャーが初めて魔力供給をした時の話だった。


鄭が後孔の奥を亀頭で突いてやる度に「あッ♡ひゃあっ♡……そ、こ♡ーーもっと、ぉ♡♡」と主を悦ばせようと艶やかな声を上げるので堪らず鄭はアーチャーに疑問を投げかける。


「その、アーチャー……本当に初めてなのか?」


「ふむ……さて、お前としてはどちらが良い?」


鄭の質問に対して質問を投げ返す。微笑みかける姿が傾国の美女めいていて世が世なら国を傾けていたのではないかと思った。鄭が答えに窮するのを見たアーチャーが有無を言わさず結論を述べる。


「なるほど。非処女はお好みではない、と」


「いや、そういう訳ではない、ないのだが」


場の雰囲気に当てられているせいか普段よりも明らかに高揚しているのが見て取れた。アーチャーはそのまま言葉を続ける。


「しかし、こうして互いに愛し合って交わっている以上、私が処女かどうかなど些事に過ぎないのではないか?」


鄭にとっては目の前の英霊が男でありながら、男を手玉に取る美女の如き様子を見せつけてくるので酷く心臓に悪かった。


神妙な面持ちを浮かべる目の前の男を見てアーチャーは堪え切れず笑いを溢してしまう。


「ふ、ははは……すまない。初めてなのは本当だとも。お前の様子が面白かったからつい、な」


「そう、か。俺としてはどちらでも構わない……が」


鄭がアーチャーの両肩を掴む。口端が上向きになっているものの、目は笑っていなかった。


「主を不必要に揶揄うのは感心しないな」


冷ややかな眼差しをその身に受けてアーチャーはやり過ぎたか、と反省したが時は既に遅かった。




「お"ッ♡♡ひぎ"っ♡……そ、れ"っ♡♡ーーだめッ、ぇ"♡♡」


鄭に激しく責め立てられてアーチャーは獣のように上品さの欠片もなく喘ぎ始める。先程の余裕は何処にもなかった。


「ま、ます、たぁ"♡♡ーーわた"っ、わ"た"、し、がっ♡……わ"る"がった♡♡から"♡ぁ"♡♡」


胎を硬さの増した魔羅でぐりぐりと掻き回されながらも息も絶え絶えに謝罪をする。


「も"ッ♡♡こ、れ"っ♡ーーいじょ、う"はッ♡……こわ"れ"る"っ♡♡♡」


「ははは、心配するな。壊しはしないさ」


サーヴァントでありながら生身の人間である鄭に完全に組み敷かれてしまっている。アーチャーも自分のマスターが人ならざる存在を屈服させる程の絶倫だとは想定していなかった。


「め、めいげ、ん"っ♡♡ーーい"っ♡イ"ッ……て"♡♡♡しま"う"ぅ♡♡」


「奇遇だな、俺もそろそろ限界だ。しっかり受け止めてくれよ」


どぴゅっ、びゅるるる、と鈍い音を立ててアーチャーの胎内に白濁が注がれる。がくがくと背中を仰け反らせた後に寝台にへたり込んだ。


「は、はははは……♡♡」


叫び過ぎたせいか声が枯れてしまっていた。強引にされながらもアーチャーはどこか幸せそうに笑っていた。




それからというものの、二人の関係が悪化することは全くなかった。だが、交わる度に

「マスター♡♡またあの時のように激しくしてくれないか?♡♡♡」

と強請るアーチャーの姿を見て

(どうやら開けてはいけない扉を開いてしまったようだな……)

と鄭は僅かに罪悪感を覚えたのであった。


〜完〜

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