アーチャーが鄭に自分を抱かせる話

アーチャーが鄭に自分を抱かせる話


※長い

※流血表現あり


それはある日のこと

赤坂周辺を陣取っているゴロツキ達を退治する為に見回りへ向かったアーチャー陣営。鄭とアーチャー二手に分かれて敵を討伐することにした。鄭の方は全てのゴロツキを退治したが、アーチャーがいつまで経っても自分の元へ戻ってこない為、捜索へ向かうのであった。


「いつにも増して遅いな。怪我を負っていないと良いが…」

そう一人呟く鄭の元へアーチャーが霊体化して戻ってくる。

「遅くなってすまない。無事か、マスター」

「アーチャー!戻ってき…どうしたんだ⁉︎その傷は」

自分の元へ戻ってきたアーチャーを見て喜んだのも一瞬、彼は負傷していたのであった。

目が潰れているのか顔の左側は血に濡れており、右の二の腕に深い切り傷があった。

アーチャーは鄭へと近づこうとするが傷が痛むのか途中で体勢を崩してしまう。急いで鄭が抱き止めるが背中を見て言葉を失う。敵がつけたであろう大きな裂傷が刻まれていたからだ。

「酷い怪我だ…一体何があったというんだ!」

「戦いの途中で子供を人質に取られてしまってな。都督であった頃の私なら切り捨てていたのであろうが…それはできなかった」

「そうだったのか」

「ふふ、どこかの誰かに影響されたのかもな。我ながら情けない話だ」

苦笑を漏らしながらアーチャーは言葉を紡いでいるが、声に力はなく弱々しい。

傷に触れないように鄭はアーチャーの身体を抱き上げようとするが拒否された。

「アーチャー、何故だ。戻って治療しないと身体に障るだろう」

「いや、その必要はない。おまえから魔力をもらえばすぐに傷は治る」

「まさか…」

「私を抱いてくれ、マスター」

「なっ…⁉︎」

アーチャーが伝えたいことは頭では分かってはいたが、いざ直接言葉にされると流石にたじろいでしまう。

「本気なのか?」

「こんな時に冗談は言わないさ」

「しかし、いくら治るとは言っても身体に障るだろう。魔力を渡す為とはいえお前を抱く訳には…」

「これは私の為でもおまえの為でもあるんだ。屋敷に戻って治療を受けるよりもこの場でおまえから魔力をもらって傷を治す方が早い。それに、傷の治りが早ければ次の戦闘にも差し障りなく備えることができるだろう」

服の袖を掴む指に力が込められる。鄭の顔を見上げながらアーチャーは呟いた。

「頼む、明儼…」

「…わかった。そこまで言うならおまえを抱こう」

「すまないな」

「おまえは怪我人だからな。優しくはするが多少手荒でも許してくれ」

「その言葉が聞けただけでも充分だ」

血に濡れた顔で微笑むアーチャー。いつの間にか普段の服装から襦袢に服を変えていた。

「この方が抱きやすいだろう?」

自分が傷を負っているにも関わらずこちらへの気遣いは忘れない、自分には勿体ないサーヴァントだと改めて鄭は思った。

背中の傷を刺激しないようにアーチャーを自分の身体の上に乗せる。アーチャーは既に下履きを脱いでおり、いつでも行為を始められる状態だった。

「挿入れるぞ」

「…ああ」

自分のモノをアーチャーの秘部へとゆっくり挿入する。やがて肉棒の全ての部分がアーチャーの胎内へと収まった。

「っこれは…良くないな…」

自分のモノがきゅうきゅうと締め付けられる感触が気持ち良く、気を抜けばそのまま精を吐き出してしまいそうだった。

「…っ…ああっ…」

それに対して自分の胎内にモノが入ってくる感覚は初めてのことで、アーチャーは苦悶の声を挙げた。その声を聞いて我に帰った鄭は

「すまん、アーチャー!やはり屋敷に戻った方が良いのではないか?」

とアーチャーを慮る。それに対してアーチャーは

「いや、そのまま続けてくれ。私が言い出したことだからな…」

と鄭に続きを促した。

「そうか…なるべく無理はしないでくれ」

「ああ」

「その…少しばかり腰を動かしても良いか?このままというのもおかしな話だろう?」

「わかった。傷が痛まない程度にしてくれ」

鄭の提案を条件付きで了承するアーチャー。初めはゆっくりと腰を動かしていく。

アーチャーは鄭の動きに顔を顰めていた。だが、今まで味わったことのない、胎内を突き上げる感覚に次第に変化が現れてゆく。

「そこ、は…っ」

一番奥を突かれて思わず声を挙げてしまった。

「ひゃっ…あっ…♡」

「アーチャー?」

アーチャーの今まで聞いたことがない声色に驚く鄭。

「違っ…今のは」

「ふふ…そうか、そこがおまえの弱いところか」

自分の背筋がぞくりと震えるのを感じた鄭はもっと嬌声を聞きたいと思い、先程より早く腰を動かした。

「あうっ…♡明儼、やめっ…♡」

自分の弱い部分を突かれてアーチャーはたまらず高い声を挙げる。

「ひっ…♡や、やあっ…♡」

「我慢しなくて良いぞ。ここには俺とおまえの2人しか居ないからな」

「うっ…ああっ…ひうっ…♡」

戦場での勇ましい振る舞いが嘘のように自分の身体の上で艶やかな声を挙げるアーチャー。魔力の巡りが良いのか先程より元気があるように見えた。

鄭はアーチャーの口の中に右の人差し指と中指を捩じ入れる。

「んっ…んむっ…ん…」

一瞬たじろぐアーチャーだが自分の口の中に入れられた指を丁寧に、拭う様に舐めた。口から唾液に濡れた指を抜くとそのままアーチャーの背筋に這わせる。

「っ…」

背筋の冷たさに身を震わせるアーチャー。鄭にとってはその反応が堪らなかった。

「っ…マスターっ…♡」

アーチャーの方から口を重ねてくる。自分とは違う柔らかい唇が心地いい。唾液を交換するように互いにゆっくりと舌を絡ませた。やがて唇が離れるが、その時のアーチャーは今まで見たことのない蕩けた表情をしており、頭の中で治療の為の魔力供給と言い聞かせないと理性が保てなくなりそうであった。

そろそろこの行為に終わりが近づいてるのを鄭は感じ取っていた。

「まずいな…このままだとお前の胎内に出してしまう。引き抜くぞ、アーチャー」

「いや、出してくれ…っ♡。女人と違って孕むことはないからな」

「っ…わかった」

そのままアーチャーの胎内に精を吐き出した。アーチャーは背中を仰け反らせた後に鄭の身体の上に倒れ込む。自分の胸の上にある頭を鄭は優しく撫でた。


それからしばらくした後、鄭は乱れた服を直した。アーチャーはいつも通りの服装に戻っていた。傷口も塞がっており、まるで魔力供給の後であることを感じさせなかった。

「本当に魔力を与えて傷が治るとはな。この目で見ると驚くな」

「ああ、感謝する。マスター」

アーチャーは言葉で感謝を告げるものの、顔を俯かせたままだった。

「その、すまなかった。おまえのあんな声は聞いたことがなかったからつい、な」

「違う、違うんだ明儼」

顔を上げて鄭を見つめるアーチャー。その頬は少し紅らんでいた。

「初めてのこととはいえ醜態を晒してしまった自分が恥ずかしいんだ。この事は忘れてくれないか」

あの光景は当分の間、忘れられそうにはないが友の機嫌を損ねる様な真似はしたくない。鄭はああ、と返事を返した。

「さて、屋敷に戻るか。玉蓮達も心配していることだろうしな」

「そうだな」

鄭は立ち上がろうとした。しかし、脚に力が入らなかった。

「どうしたマスター。まさか、立てないのか」

「はははは!どうやら先ほどの行為でやり過ぎてしまったらしい」

「そうか。では仕方がない」

アーチャーは座り込んだ鄭に近づくとおもむろにその身体を抱き上げた。

「なっ…アーチャー⁉︎」

「立てないなら私が抱えて運ぶしかないな」

英霊とはいえ自分より小柄な青年に抱き上げられるのは流石に恥ずかしかった。

「頼む、下ろしてくれ…他の者にこの姿を見られる訳にはいかないだろう?」

「ははは、私ばかりがおまえの世話になるのはこちらの気が済まないからな。それに…」

微笑みを向けながらアーチャーは続ける

「おまえにだけ恥ずかしいところを見られたままなのは不公平だろう?」

そう言われた鄭は姫抱きにされているのを渋々受け入れることにした。


終わり

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