アンタラ・イブン・シャッダード

アンタラ・イブン・シャッダード



【元ネタ】史実、『アンタル物語』

【クラス】プリテンダー

【真 名】アンタラ・イブン・シャッダード?

【性 別】女

【身長・体重】160cm・48kg

【外 見】漆黒の甲冑で全身を覆い隠している寡黙な人物

【属 性】中立・善・天

【ステータス】筋力:D+ 耐久:D+ 敏捷:B− 魔力:A 幸運:D 宝具:A+

【固有スキル】

対魔力:B+

本来はセイバーなどのクラススキル。魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。

Bランクでは、魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。


騎乗:B−

本来はライダーなどのクラススキル。 Bランクでは大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。

名馬アブジャルに騎乗する。


一意専心(愛):A

精神の絶対性。不屈の意志の源泉。

アンタラはいとこのために数多くの冒険を成し遂げた。

いとこに向けられた揺るぐことのない愛。


獅子の勇者(偽):A−

アンタラはアラビアに伝承される代表的な騎士であり、体を拘束され両腕だけが動かせる状態でライオンを討伐した逸話など、その武勇を示す話は数多い。

伝承の中で高められた武名。その信仰により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。

武装を失うなど、たとえ如何なる状態であっても戦闘力が低下することがない。

筋、耐、敏のステータスを強化。


難題婿の婚資:B

黄金律の互換スキル。

アンタラは婚姻の条件として千頭のラクダを求められ、冒険の果てにその他の莫大な富と共に想い人の下に帰還した。


アナーティラ:EX

アンタル物語の語り部。

戦いと恋に生き、困難を克服して恋人と結ばれるアラブの騎士。その伝説を高らかに謳い上げる。

彼女の、そして後世の人々の祈り。


魔力放出(雷):B

魔力放出の一種。電撃を伴う。

プリテンダーの有する宝具『彼方より降る黒雷の剣』によって付与されたもの。


【宝具】

『彼方より降る黒雷の剣(ダミー・ミスル・サーイカ)』

ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:500人


『ペルシア軍はダミーの圧倒的な力によって薙ぎ倒された。アンタラの声は雷鳴の様に轟き、彼らの心臓は恐怖に支配された。彼の剣は稲妻よりも速く閃いた』


ダミー。「鋭利」を意味する名のアンタラの剣であり、その一撃は数多くの敵対者を打ち破ってきた。

天から降ってきた黒い石——即ち隕石から作られている。

雷の力を宿しており、真名解放によって刀身から強力な雷を放つ。


【Weapon】

アブジャル

アンタラと数多くの戦場を共にした名馬。


【解説・人物像】

アンタラ・イブン・シャッダード。

6世紀のアラブで活躍したアブス族の戦士にして詩人。

後世において伝説化され、アラブの騎士物語である『アンタル物語』の主人公となった。

アブス族の戦士シャッダードと、エチオピア出身の黒人女奴隷ザビーバとの間に生まれる。

アンタラも母と同様に黒い肌を持ち、奴隷階級の存在であったが、その武勇によって名を高めていき、タイイ族との戦いにおいて遂には自由民の身分を勝ち取った。

アンタラはいとこであるアブラ・ビント・マリクに求婚するが、アブラの父マリクはこれに猛反対し、彼に「赤いラクダ」千頭を持参金として要求。アンタラは種違いの兄である弓の名手、シブーブとともにラフム朝のヒーラまで冒険に赴くことになる。

アンタラは途上捕虜になるも、ペルシアからの独立を目論む当地の王モンザールに目をつけられ、千頭のラクダと引き換えにペルシア軍と戦う。

千頭のラクダと数多くの財宝を手に入れたアンタラは、モンザールから引き留められながらもアブラへの愛のために帰還。

その後アンタラは、不在中に囚われの身になっていたアブラを助け、再び攫われたアブラを助ける冒険を行い、未だ結婚を認めない叔父の無理難題を解決し、その後攫われたアブラを救出するといった紆余曲折——その間に追放、戦争、女戦士ジャイダとの争い、友人の死等のイベントが挟まれる——の果てにアブラと結婚する。

彼の最期については異論があり、老衰で死んだというものと、敵に毒矢を射られて殺されるものの2つがある。

後者のパターンでは、彼は自らの死によって他の部族からの攻撃が行われる事を防ぐために、最愛の妻アブラに一つの願いを託した。


「君の手で俺の武具を身に纏い、駿馬アブジャルに乗って欲しい。この変装でアンタラが未だ生きていると思わせ、勇者達を畏れさせるんだ。……そうすれば、君は安全だ」


——そして彼女は「アンタラ」として歩みを進める。彼への畏怖を忘れさせない為。鎧を纏い、隕石の剣ダミーを手に。



























【元ネタ】史実、『アンタル物語』

【クラス】プリテンダー

【真 名】アブラ・ダミー

【性 別】女

【身長・体重】160cm・48kg

【外 見】銀髪に白い肌をした、鎧を纏う美女。刃渡り2キュビト、幅2スパンの黒いシャムシールを保持している。

【属 性】中立・善・天

【ステータス】筋力:D+ 耐久:D+ 敏捷:B− 魔力:A 幸運:D 宝具:A+

【固有スキル】

対魔力:B+

本来はセイバーなどのクラススキル。魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。

Bランクでは、魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。

無銘とはいえ、神格に由来する対魔力。


騎乗:B−

本来はライダーなどのクラススキル。 Bランクでは大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。

アブラは生前輿に乗って移動していた。

現在ではアンタラから託された名馬アブジャルに騎乗している。


一意専心(愛):A

精神の絶対性。不屈の意志の源泉。

いとこであるアンタラに向けられた揺るぐことのない愛。


アンタラの誉れ:A−

伝承の中で高められた武名。その信仰により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。

武装を失うなど、たとえ如何なる状態であっても戦闘力が低下することがない。

アブラはアンタラの武具を身に纏い、彼の振りをすることで人々のアンタラへの畏怖を繋いだという逸話、またアンタラのアブラが無事であるようにとの願いから。

アブラの武勇に関する逸話は乏しいが、アンタラに対する信仰を身に纏う事によってある程度の武芸を獲得している。

筋、耐、敏のステータスを強化。


難題婿の婚資:B

黄金律の互換スキル。

プリテンダーは婚姻の条件として千頭のラクダをアンタラに求め、彼は冒険の果てにその他の莫大な富と共に彼女の下に帰還した。


アナーティラ:EX

アンタル物語の語り部。

名剣ダミーを手に、戦いと恋に生き、困難を克服して恋人と結ばれるアラブの騎士。その伝説を高らかに謳い上げる。

彼女の、そして後世の人々の祈り。

彼を忘れさせない/忘れられたくない。


雷神の神核:D

神性スキルを含む複合スキル。高ランクの魔力放出(雷)を含む。

古代の中東においては聖石信仰が行われ、アラビアにおいても女神アッラートの白い立方石、アル・ウッザーやマナートの黒い石などの事例がある。

特にカーバ神殿の黒石、エラガバルスの黒い円錐の石等、その起源を「空から降ってきた」もの、即ち隕石に求めるものは多い。

——そして、アンタラの剣ダミーは「空から降ってきた黒い石」から作られたと伝えられる。

イスラームの台頭以前、アラビアで信仰されていた神の一柱。


【宝具】

『神より降る黒雷の聖剣(ダミー・ハジャル・モカッダス)』

ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:500人


『ペルシア軍はダミーの圧倒的な力によって薙ぎ倒された。アンタラの声は雷鳴の様に轟き、彼らの心臓は恐怖に支配された。彼の剣は稲妻よりも速く閃いた』


ダミー。「鋭利」を意味する名のアンタラの剣であり、その一撃は数多くの敵対者を打ち破ってきた。

天から降ってきた黒い石——即ち隕石から作られている。

雷の力を宿しており、刀身から雷を放つ。


その正体はイスラームの広まり以前の、信仰を失い、力を失った神の神体を加工して造られたものであり、アブラ・ダミーとして現界している彼女はその神秘を十全に扱う事が出来る。


真名解放によって神としてのかつての力を一時的に取り戻す。

発される雷の暴威は敵対者に大きな損傷を与え、この剣の恐ろしさを相手に刻み込むだろう。


【Weapon】

アブジャル

アンタラと数多くの戦場を共にした名馬。

主人の最期の命令を守り、アブラに付き従っている。


【解説・人物像】

古代アラビアの忘れられた神。

零落し、その神体である黒石はアンタラの剣ダミーとして鍛造されていたが、アブラの「アンタラを人々の記憶に留める」という願いと自己の「どんな形でも覚えていて欲しい」という願いが共鳴。

「ダミー」の名を冠する神として、アブラ・ビント・マリクと同化、役を羽織った形で召喚される。


基本的な人格はアブラのもの。

心優しく、他者に対して偏見を持つ事なく接する。

本来は争いを苦手とし、気弱とさえ言える性格だが、「アンタラ」として振る舞う以上彼の名を貶める様な行いはしない。


神体が剣として加工された故か、剣という存在に執着を持ち、他の名剣、名刀の類に対抗心を示す事がある。


願いは「アンタラの存在を示す/一欠片であっても記憶に残したい」そして「アンタラと今度こそ添い遂げる」

最愛の恋人アンタラは仇敵の毒矢で殺され、アブラを置いて逝ってしまった。


……しかし、そもそもアブラはアンタラと結婚したのだろうか。

『アンタル物語』はアンタラの死後11世紀までにほぼ今の形となり、現代まで語り継がれているが、その内容は本来ムハンマド以前の多神教時代の人物であるアンタラがイスラームを奉じるなど、史実とは異なる点が多い。

史実におけるムアッラカートの七大詩人アンタラがアブラと呼ばれる女性に愛を捧げたのは事実であるが、二人が結ばれたかについては言及がない。


何にせよ、彼女は「アンタラ」として恋人の勇姿を、その名剣ダミーの冴えを示し続けるだろう。


——数多の苦難の果てに想い人と結ばれた英雄、その伝説に語られる姿を。

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