アンタラ・イブン・シャッダード

アンタラ・イブン・シャッダード


【元ネタ】史実、『アンタル物語』

【クラス】セイバー

【真 名】アンタラ・イブン・シャッダード

【性 別】男

【身長・体重】193cm・93kg

【外 見】黒髪赤目、黒い肌。蓬髪でがっしりとした体躯。

【属 性】中立・善・地

【ステータス】筋力:A 耐久:B 敏捷:B 魔力:D 幸運:D 宝具:A

【クラス別スキル】

対魔力:B

魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。

Bランクでは、魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。


騎乗:B

Bランクでは大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。


【固有スキル】

一意専心(愛):A

精神の絶対性。不屈の意志の源泉。

いとこであるアブラに向けられた揺るぐことのない愛。

セイバーは彼女のために数多くの冒険を成し遂げた。


無窮の武練:A+

ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。極められた武芸の手練。

心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。

武装を失うなど、たとえ如何なる状態であっても戦闘力が低下することがない。

彼はアラビアに伝承される代表的な騎士であり、体を拘束され両腕だけが動かせる状態でライオンを討伐した逸話など、武勇を示す話は数多い。


心眼(真):B

修行・鍛錬によって培った洞察力。

窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。

逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。

いとこであるアブラと結婚するために行ってきた数多くの冒険、戦いの経験。


エンチャント:B

名文付与とも言い換えられる。他者や物品に強力な機能を付与する。

セイバーの場合、主に自身が戦う際のサポートに使用。

古代アラビアにおける、長詩の最高傑作7篇を集めた詩集ムアッラカート。彼はそこに作品を納めた七大詩人の一人である。


闇夜の貌、太陽の勲:A

セイバーは黒人として産まれながらに奴隷となるが、数々の勲功を打ち立て障害を克服し、ついには自由の身となりアラビア随一の戦士となった。

苦境において身を立てた武勲。自身が不利な状況に立たされる程に心身共に冴え渡る。


【宝具】

『彼方より降る黒雷の剣(ダミー・バイトゥロス)』

ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:500人


『ペルシア軍はダミーの圧倒的な力によって薙ぎ倒された。アンタラの声は雷鳴の様に轟き、彼らの心臓は恐怖に支配された。彼の剣は稲妻よりも速く閃いた』


ダミー。「鋭利」を意味する名のアンタラの剣であり、その一撃は数多くの敵対者を打ち破ってきた。

天から降ってきた黒い石——即ち隕石から作られている。

雷の力を宿しており、真名解放によって刀身から雷を放つ。


【Weapon】

アブジャル

アンタラと数多くの戦場を共にした名馬。


【解説・人物像】

6世紀のアラブで活躍したアブス族の戦士にして詩人。

後世において伝説化され、アラブの騎士物語である『アンタル物語』の主人公となった。

アブス族の戦士シャッダードと、エチオピア出身の黒人女奴隷ザビーバとの間に生まれる。

アンタラも母と同様に黒い肌を持ち、奴隷階級の存在であったが、その武勇によって名を高めていき、タイイ族との戦いにおいて遂には自由民の身分を勝ち取った。

アンタラはいとこであるアブラに求婚するが、アブラの父マリクはこれに猛反対し、彼に「赤いラクダ」千頭を持参金として要求。アンタラは種違いの兄である弓の名手、シブーブとともにラフム朝のヒーラまで冒険に赴くことになる。

アンタラは途上で一人捕虜になるも、ペルシアからの独立を目論む当地の王モンザールに目をつけられ、千頭のラクダと引き換えにペルシア軍と戦う。

千頭のラクダと数多くの財宝を手に入れたアンタラは、モンザールから引き留められながらもアブラへの愛のために帰還。

その後アンタラは、不在中に囚われの身になっていたアブラを助け、再び攫われたアブラを助ける冒険を行い、未だ結婚を認めない叔父の無理難題を解決し、その後攫われたアブラを救出するといった紆余曲折——その間に追放、戦争、女戦士ジャイダとの争い、友人の死等のイベントが挟まれる——の果てにアブラと結婚する。

彼の最期については異論があり、老衰で死んだというものと、敵に毒矢を射られて殺されるものの2つがある。

本鯖は後者を採用。



テリック・ハミルトンの英訳を参考にしたが、訳されているのが途中までであり、コンスタンティノープルやヨーロッパでの冒険に関する詳しい情報は発見できなかった。

その他入手出来た情報では、

「アブラと結婚するも、2人の間に子供が生まれず、アンタラは他の女性を妻に迎える」

「ゴドフロア・ド・ブイヨンがアンタラの子供として登場する」

などがあるがいずれも詳細不明。

海外サイトを調べても「ラクダの入手後アブラと結婚する」という筋書きまでしか書かれていないものが多かった。

……なので入手出来なかったエピソードはカットし、このアンタラはその辺り、ラクダを手に入れて悠々と凱旋する時代の姿として呼ばれたということにする。



弱きを助け強きを挫く、英雄らしい在り方の青年。

願いは「アブラと今度こそ添い遂げること」

上記の逸話で述べたとおり、アンタラはアブラを残してこの世を去っており、またアブラ以外の女性を妻に迎えた話も存在する。

しかし物語の登場人物のモデルとなった史実のアンタラは、アブラと結ばれたのかについて記録が残っておらず、定かではない。

もしかしたら物語の記憶だけでなく、史実の後悔も含まれているのかもしれない。

Report Page