アラン・チューリング

アラン・チューリング


「"おや?私は何処にいるのだろう"…なんてね。

私の名前はアラン・チューリング。もし知ってくれているのなら、

私がただ悲しくてこうしているのだと分かって欲しいな。」


【出典】史実

【クラス】キャスター

【真名】アラン・チューリング

【性別】女

【身長・体重】154cm・41kg

【外見】雪の様に白い肌、黒檀の様に艶やかな髪、そしてコートを羽織っている

【年代】20世紀イギリス

【属性】混沌・善・人

【その他属性】人型

【ステータス】

筋力:E 耐久:E 敏捷:D 魔力:B 幸運:E 宝具:C

【クラス別スキル】

陣地作成:C

魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。小規模な"工房"の形成が可能。彼の場合はまるで"御伽噺の研究室"とでも呼べるかのような不可思議な空間が作り出される。唯物論的な感性と夢見がちな精神が同居している彼は自らを科学者とも魔術師とも名乗る事にさえ苦悩しており、その折衷案として何とも形容しがたい世界が表象として表に出ている。

「慣れれば案外、分かりやすいものさ。例えば、芋虫の幼虫とゼラチンを混ぜて…ほら、シリコンの出来上がりだ。鋼鉄を用意したいのならばカラスの嘴と粘土、人骨を混ぜ合わせれば良い。なんとも、心が慰められる話だね。」


機械作成:EX

道具作成の亜種スキル。既存のものに更なる改良を加える事は勿論の事、人工知能、そしてコンピューター科学の父として極めて高い演算能力を持つオートマトンを用意出来る。白雪姫になぞらえて七機の傑作型が既に自らの所有物として座に記録されており、召喚後は地域や年代に合わせてより実用的なマシンを設計・構築する事に注力している。

「流石に私は戦えないからね。この子達を親機として、更に子機となるオートマトンを用意するつもりさ。発明を争い事に持ち込む事への是非はあろうが、そもそも私は戦争に携わった身だからね。防衛、というのは攻撃する相手を殺す事に他ならない。其処は最低限割り切っているとも。」


【固有スキル】

白雪姫の加護:A

フェアリーゴッドマザー、言い換えればナーサリーライムよりの加護。これによって彼の霊基は童話に"守られている"。キャスターとして申し分ない魔力量や可憐な容姿等は彼の夢見る心に御伽噺の神秘が応えた結果であり、仮にナーサリーが彼を見たならば沈痛な表情でその行く先を見守る事だろう。但し少なくとも、現状は彼にとって幾分か安定した状態である。

「いっそこうなってみる事は、確かに私にとっては重要だったよ。それは有りもしない空想から私を引き戻し、ただ根源的な欲求を取り戻させたのだからね。…いや、まぁ…それについては流石に面と向かって言うのは大人として恥ずかしいので、もう少し仲良くなってからにさせてくれよ。」


論理解読:EX

若くして理路整然と並べられた理屈に対する理解を示しており、十六歳にしてアインシュタインの相対性理論を理解、更に自然界に数理を見出すという数理生物学の先駆けとも呼べるような研究を発表している。極めつけはその名も"謎"を冠する暗号装置エニグマの解読であり、そこで彼が開発した演算装置が大きな貢献を果たした。例え自らの領分で無くとも、そこに示されている論理・道理というものを把握する事が可能。特に魔術世界の理屈を現在はみるみるうちに吸収しており、既存の術式に対し変更点を加え自らのモノへと昇華している。

「随分と情緒的で…正直、私の不得意な領域の話だね。魔術というものは。しかし、学問にまでなっているからには万人にとって普遍的な理屈を有している事もまた確からしい。ならば…私のそれは"演算魔術"という事になるのかな。魔術式に計算させ、計測させ、数値を入力し、現象を実行する。うん、些か熱量に欠けているが…科学者の魔術としては上出来じゃないかな?」


■■■■■■:B

嘗て確かに英雄であった彼は、果たして報われぬ最後を遂げた。しかし現在、彼が切欠を与えたコンピューターにより人々は団結し、遂に彼には恩赦が与えられその名誉は回復される事となった。最早不朽の偉人として、誰も彼の名を貶める事は許されないのだ。屈辱的な状態異常に対しては耐性を獲得し、そもそも「汝に罪あり」とするようなスキルや宝具に至っては無効化が可能。

「───止めろ、聞かないでくれ。その顛末とか、内容とか、もう良いだろう?ひたすらに不愉快なんだ、なぁ分かってくれよ。自己肯定感が崩れたから私はこうしているんじゃないのか?もうどっちも嫌になっているんだよ。鏡を見て、全てが写ってなければ良いとさえ思うんだ。その辛さが君に分かるか?……いや、良そう。別に君を責めたい訳じゃないんだ。」


【宝具】


「私の作品や論文が高く評価されて嬉しいよ…けれどね…」


「…つい、嫉妬してしまう時があるんだ。機械相手なのにね。」


「全く笑えないよ…これじゃあ私が女王だ。」


『報われざる罪の思惟(イミテーション・ゲーム)』

ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人


彼は生前に「機械は思考できるか」という問いに対し、機械的な機能と人間的な知性との間の壁を取り払い行動主義的な論を提示した。それこそがチューリングテストであり、今日の人工知能もまた「シミュレート上の知性によって人の様に振る舞えるか」、という機能を試されている。乃ち、彼の結論としては機械は人間を摸倣出来るというものになる。真名開放によって自らの機械作成スキルに高度な思考機能を開放、これによって機械が自動的に、且つ際限なく学習する様になり、聖杯戦争で運用するに当たっては時の経過と共により精強な軍勢を揃える事が可能。また例によって、この思考機能は自前の演算装置によって加速させられる。

また、彼女自身もこの恩恵に預かって相手の行動・思考をトレースする際には大きな補正が与えられる。この補正のお陰で彼女は軍師でこそないものの相手陣営の数手先を取った戦略が可能となり、それをフィードバックさせればオートマトンの行動をより相手に適応したものへとレベルアップさせられる。更に演算装置によってトレースした思考回路を加速させる事で、擬似的な分割思考まで可能。天賦の叡智を機械によって再現する…正に、人類の御業である。


「機械が人を模倣するよりも……人が人間の真似をする方がずっと難しいんじゃないかな。」


「…はは、また、つまらない事を言ってしまったね。気にしないでくれ。」














「君には案外しっかりと同情されてしまったね。でもいっそ、其処まで大事にされると清々しくさえあるよ。」


「感謝する、マスター。今はただ、人の厚意に身を預けていたい気分なんだ。ゆっくりと、私の目が覚めるまでね。」


【英霊解説】


イギリスの数学者、暗号研究者、計算機科学者、哲学者。電子計算機の黎明期の研究に従事し、計算機械チューリングマシンとして計算を定式化して、その知性や思考に繋がりうる能力と限界の問題を議論するなど情報処理の基礎的・原理的分野において大きな貢献をした。(Wikiママ)

特にチューリングマシンやチューリング・テスト等、コンピュータ科学の分野で著名な貢献を挙げ、「コンピュータ科学の父」及び「人工知能の父」とも称されている。また第二次世界大戦中にはイギリスの研究機関でエニグマの暗号解読にも携わり、その功績で勲章を受けている。


※黒塗りのスキル名は「覆されし有罪:B」


【人物・性格】

イメージカラー:黒・白

特技:ランニング

好きなもの:星・数式・考えること

嫌いなもの:答えたくない

天敵:なし

願い:自分を肯定してくれる人と出会いたい





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