オルガマリーの性癖覚醒
「にしてもこの格好は、なんとかならないのかしらっ…!」
マシュ(と意外にも豚)が低級霊を退治し、ベースキャンプに相応しい霊脈を見つけた後、設置作業を彼らに任せて、オルガマリーは先程から感じる感覚にもじもじとしていた。
微かに熱された夜風が指先となって肌を撫でるたびにゾクつき、ブルリと震えてしまう。目を閉じれば、無数の手にソフトタッチされているかのような錯覚を感じてしまう程に、身体が敏感になっているのだ。
どれほど身体を両腕で隠しても、エッチな風は勃った乳首や陰部、膨らんだ子宮や逸れた背中、尻を撫で上げて興奮を煽る。
タイツを脱ぐためにハイヒールも履かずに歩いていたため、足裏で直にコンクリートの感触を味わってしまい、更否が応でも自分が裸である事を自覚してしまう。
(いや、でも…)
それでも今まで自分を無視していた立香と、隙を見せたら殺しにくるであろうマシュの、自分の裸に釘付けになっていたあの目を忘れられない。
野外で裸になっている今だけは、アニムスフィアでも所長ではない、ただの『オルガマリー』として見てもらえた気がしたのだ。
それにさっきから、魔力の流れが良くなっている気がする。これはもしや、裸になった事で魔力の通りが良くなったという事ではないだろうか?
(これはもっと、調べるべきじゃないかしら…?あくまで、あくまで根源に到達するために、ね…?)
実際は彼女のサーヴァントである豚のザーメンが、神代の魔力と生命力を与えている『逆魔力供給』と言える状態になっているのだが、オルガマリーは『気付かないフリ』をした。
やっと自分を開放できる喜びと、初めて感じる快楽のために、この性癖を維持する方法を模索し始めたのだ。