わからせR18
東堂は脹相の手を強く引きながら、夜道を歩いた。途中で脹相が自販機には寄らないのかと声をかけてきたのも無視して家までたどり着けば、そのまま壁に押しやった。背の低い男に抱きつかれ、挙句額にキスをしていた脹相の姿が頭から離れずにやきもきとした苛立ちをどうしたらいいかも分からずに、東堂は脹相の薄い唇に噛み付くように口付ける。
「ん、ッ……ふ、…っ、とう、どっ……」
「は……、……良いから……黙って、抱かれてくれ。」
東堂の言葉に、脹相は目を見開く。同時にあの日と同じように違うと言われてしまったらどうすればと悩むもそれを口にする前にまた唇を塞がれてしまう。お互いの息が乱れるほど深い口付けを繰り返したあと、東堂は脹相を抱き上げ寝室へと連れ込んだ。
「……と、うど……」
「お前が誰のもんか……今からでも良い、覚えろ。」
いつも優しく脹相を気遣ってくれる東堂はいなかった。独占欲と苛立ちに色を変えた瞳で脹相を睨み付け、荒い手つきで服を脱がしていく。それが恐ろしく、脹相は僅かに抵抗をして見せるも無駄だった。東堂の目が潤んでいるのを見てしまい、ここで拒めば本当にこれから先この男は自分に触れてこないだろうということを理解してしまったからだった。抵抗をやめた脹相の身体をひっくり返して、東堂はローションを棚から取りだし着々と準備を進めている。脹相は、これから自分の身体がどうされてしまうのかという不安を必死に飲み込んだ。
***
四つん這いで上半身を枕の上に崩したような体勢で、脹相はもう一時間は只管喘がされていた。肛孔を指で解されたかと思えば中に直接冷たいローションを流し込まれ、更にまたそれをかき混ぜるように前立腺を刺激され、何度絶頂を迎えたのかも数え切れていない。肛孔から淫猥な水音と共に空気が弾ける音がして、ローションが漏れ出ているのがわかる。こんな辱めを受けて、記憶を無くす前の自分はどんな反応を見せていたのか、まるで想像がつかなかった。
「ふっ、ッぐ、ぅ"♡また、イ"く"ッ……イ"ッ、〜〜〜……っ♡♡」
ガクガクと太腿が痙攣し、東堂の指を締め付けた。もう何本入っているのかすら分からず、絶頂を迎えるインターバルも短くなってきていた。
それでも、東堂は指のみで脹相を責め立てる。言葉すらくれない男に快感とともに不安が膨らみ、ついには泣き出してしまった脹相の背中を東堂は厚い掌で撫でた。前立腺を押し潰され、指で挟むように刺激されたかと思えばぐりぐりと揺らしながらまた潰され、脹相は腰を跳ねさせてまた絶頂した。こんなにも簡単に絶頂を迎えてしまう自分の身体が恐ろしかった。
「…………、はー……」
東堂の溜め息が聞こえ、脹相は肩を跳ねさせる。指が引き抜かれ、衣擦れの音がしたかと思えば今度は指とは比べ物にならない熱いものが濡れた肛孔へと押し付けられた。
「あ、ぁ……ッ♡い、いま、だめだ、待っ……ぅあぁッ♡」
「……きっついな……出来上がってんじゃねえか……。」
絶頂を何度も迎えずっと甘いメスイキを繰り返してるような状況で貫かれ、脹相は飛びかけた意識を必死に手繰り寄せながら背中を弓なりに反らした。まだ根元まで入りきっていない陰茎が、最後まで包まれたいと言わんばかりにごつごつと腹の奥を圧迫している。その度に脹相はあまりの快楽に自然と腰を揺らして、ついには立てていた膝も崩れべチャリと濡れたシーツに伏せきってしまった。その上からまたぐりぐりと押し付けられ、脹相の足がピンと伸びたところで全身が痙攣する。それを見下ろしながら、東堂は脹相が限界を迎えていることを知りつつも腰を止めることはしなかった。
「ひ、ぎッ……♡ぁ、あ"、〜〜ッ♡♡お、く、いやだっ…♡はいら、な、そんなっ……♡おれ、っ♡はじ、めて、なのに……ッ♡」
「……初めてじゃねえよ。……脹相…、……大丈夫だから、力抜け。」
耳元で低く囁かれた言葉に、脹相はぞくりと頭が痺れるような感覚と共に脱力してしまった。その隙を見逃さず、東堂が腰をグッと押し付け、ぐぽっと行き止まっていた壁の先に陰茎が入り込む。途端に視界が弾けた脹相は涎を垂らしてただただ身体を襲う快楽の波に抗うことも出来ずに全身を痙攣させた。東堂はそれを見て、動かずにいたものの、しゃああという水音が聞こえ目を見開いた。
「……へっ…♡ぁ、ッ…………♡う、ッ♡」
「……お前…、漏らしちまったか?」
「ぇ、あっ……?ぅ、うぁ…ッ♡」
表情を蕩けさせながら言葉も届いていない様子を見せる脹相の腕を引いて、仰向けにさせた。独特な匂いがして、やはり漏らしたのだと東堂は納得し、それと同時にとてつもない興奮が身を襲うのを理解した。
東堂は脹相の筋肉がしっかりと付いた腹を掌底で押し込み、ぎりぎりまで引き抜いたところから力強く突き上げて、それを繰り返した。脹相は声を抑えることも出来ずに喘ぎ声を垂れ流し、掌と陰茎で挟み込まれ逃げ場をなくした前立腺が刺激を受ける度に絶頂をした。
「あ゛ぁッ、あぁあっ…!♡♡お"ッ♡ぅ"う〜〜……ッ♡と、うどッ……♡ひ、ッあ"あ"っ♡」
「はっ……、っ……」
舌を晒して瞼の裏側に黒目が半分隠れがちになった脹相の顎を掴み、東堂はその舌へとしゃぶりついた。唾液が混ざり合い、こく、と脹相の喉がなる度に満たされるような気持ちになる。顔を離して上半身を起こし、腰を掴み直した後にまたひときわ強く突き上げた。背中をきつく反らしながら感じ入る姿が、どうにも胸を突き出しているようにも見えて既に勃ちあがっている胸の突起を指で摘んだ。何度かくにくにと挟んだ後に強めに引っ張ると、その刺激にですら脹相は甘イキをしているようだった。
「ぉ"っ、お"ッ……〜〜ッ♡♡」
「脹相…、前立腺をこうされんのと……」
「あ"ッ、うぁあ……ッ♡♡ッ……?♡」
「奥をこう、突かれんの……」
「ひっ、ん"ッ、ぉ"ッ……♡」
「どっちが、好きだ」
「ッ……♡〜〜……ッ♡♡」
「……飛んじまったか?」
ぐったりとシーツの上で脱力しながらぴくぴくと身体を震わせ返答すらしなくなった脹相に、東堂は目を細めた。ローションボトルを手に取り、ある程度の分量を出した後に何度か射精して緩い半勃ちのままになった脹相の陰茎を掴み亀頭を握りこむ。そのまま濡れた掌でぐりゅぐりゅと手首を回し刺激をしてやれば、強い快楽に脹相の腹筋がびくっと跳ねたかと思えば揺れた瞳が東堂を見上げた。視線が合い、嬉しそうに笑う東堂に脹相は息を飲んだ。
「あんまり、こっちをしっかりと弄ってやれてなかったからな。」
「あ"ッ、や、それっ♡それ、やめてく、っ♡あ、腰、動かす、な、うぁッ、あ"ぁ"あッ…!」
きつく腸壁をうねらせて潮を掌へ飛ばした脹相に、東堂は思わず歯を食いしばるもつられて達してしまった。これで終わると脹相が安心したのもつかの間、質量をまったく変えないままの陰茎に突き上げられ脹相は目を見開いた。
「えぁ"ッ……♡はっ……?お、おわり、じゃ……ああッ!♡」
「……まだまだやれるぞ、俺は。」
「む、むり、むりだっ……とうど、ッ♡ぁ゛〜〜〜……ッ♡」
揺さぶられ、脹相は終わらない快楽を堪えることも逃がすことも出来ずにいた。東堂が顔を近付けて、低い声で問いかける。
「お前の、恋人は誰だ」
「ひっ♡ぅあ、あっ♡と、うど……っ♡とうどうッ…♡」
「……他のやつにキスなんかするな。」
「うぁあ"っ♡わか、わかったぁ…っ♡ぅ、うぅ"……ッ♡も、きもちいい、の、いやだ……ッ♡♡」
「触れるのもキスするのも…お前を愛するのも、全て俺だけだ。」
「あ、あ"ぁッ♡と、とうどっ…だけ、とうどうだけ……ッ♡」
「……そうだ、分かったな。」
「ッーー……っ♡ぁ、あッ……♡♡」
教え込むようにひとつひとつ確認しながら、東堂は脹相の弱いところばかりを狙って突き上げた。その中で店員の洗脳という言葉がふと頭に過り、東堂は自嘲するように笑った。
(確かに、これは洗脳の類なのかもしれないな……。それでも。俺はこいつを手放せん。)