もしもメルブラにアースがDLCキャラとして参戦したら【シナリオ編】
【冒頭パート】
???「マーキングによる時空連続帯干渉開始……転移先の時空間座標までの軸・位置、特定及び固定。―――これより転移先への顕現に移行する」
(暗転・及び月姫世界に到着)
???⇒アース「――よし、上手く顕現できたな。さて、マシュがレイシフト異常で何処かの平行世界に遭難してしまったと聞いた故、私がこうして救出に向かう事になったが……」
アース「この世界は何だ?人理の概念力が酷く薄れているのを感じるぞ。……少々この世界の抑止力に干渉し、問い質してみるか」
(―事情聴取後―)
アース「――大方この世界の状況は把握した。だが……一体何の冗談だ?」
アース「私やマシュの元いた世界より強力な死徒が跋扈しており、中でも二十七祖という奴らが今日まで我が物顔で世界に毒をばら蒔いている、だと?」
アース「そして極めつけはあろうことかあのファッキンクソゴキブリグモことORTまでもがその一角を担ってる?」
アース「…………はぁあああ……どうやら想定より遥かに難儀な現状にあるらしいな、この世界の地球(わたし)は。元いた世界での地球(わたし)にも同一体ながら随分と同情を覚えたものだが、この世界も負けず劣らずに災難な目に晒されているではないか」
アース「だが、それはそれとしてまずはマシュを探さねばな。二十七祖の殲滅を『可能であれば』と抑止力から頼まれたが、今はそれは後回しだ」
アース「……ふむ、ならばついでだ。この街の散策も兼ねて楽しむとしようか。あの子を探す道中で面白い人間に出会うやもしれぬしな」
アース「そして―――どうやらこの街にはこの世界のアルクェイドもいる様だな。もし見掛けたら別世界の身内として声の一つでも掛けるとしよう」
【道中パート:秋葉戦】
アース「さて、取り敢えず街の人間たちに聞き込みつつ、道なりにこの様な屋敷の前まで進んだが……」
秋葉「もし、そこの方?私の断りもなく屋敷の敷地内に堂々と足を踏み入れていますが、一体何の御用でしょう?」
アース「ああ、これは失礼。察するにこの屋敷の主かな?私は藤丸立香。ある人物を探しているんだけど、マシュ・キリエライトって子を知らない?薄紫の髪をした若い子なんだけどさ」
秋葉「はて、その様な方はこの屋敷には来ていませんしそもそも初耳です。人探しならどうぞ他を当たってください」
アース「む、そっかぁ。それじゃごめんなさいね、勝手に上がり込んだお詫びをしたいけど今ちょっとその子の捜索に急いでるんだ!てことで失――」
秋葉「待 ち な さ い 。……ふふ、安心なさって、貴女がお詫びをする必要はありませんわ。代わりにほんの一時、私の“戯れ”に付き合ってくださる?」
アース「……と、いうと?」
秋葉「ええ、ここのところ書類の整理や学院での会議等で少し運動不足でしたの。ですので誰か付き合ってくださる相手はいないかと思っていたところ―――丁度目の前に不躾な不法侵入者が現れた。即ち、そういう事です」
アース(……なるほど。ご丁寧に説明しているが要は『今から主として貴様という無断で侵入したドブネズミを排除する故、覚悟せよ』という事か。ふむ、冷酷ではあるが合理的で道理にも叶っておるな)
アース「うーん、ならしょうがないなあ。せめて御手柔らかに頼むよ?屋敷のお嬢様」
【道中パート:アルクェイド】
アース「ふぅむ、あの屋敷を去った後も探してはいるものの相も変わらず見つからぬな。本当に何処に行ったのだあの子は――」
アルクェイド「ねぇ、そこの貴女。少しいいかしら?」
アース「―――。」
アルクェイド「ちょっと、聞いてるの?ほんのついさっき、正体不明で、だけど私に近い感じの強大な力が何の前触れもなくいきなり現れたの。だから何事かと思ってその力の下に向かってたら貴女からそれが、」
アース「――ああ、なるほど。この世界では“私の立場”、正確にはその手前のアーキタイプなのだな。アルク――否、アルクェイド・ブリュンスタッドよ」
アルクェイド「……!私を、知っているの?」
アース「ああ、何ならそなたの『姉』の事もよく知っているぞ」
アース「――死徒二十七祖、第9位。【黒血の吸血姫】、アルトルージュ・ブリュンスタッド。【血と契約の支配者】などとも言われているらしいが、何れにせよこの世界のルージュはそうなのだろう?」
アルクェイド「……ええ、ついでに言うと私の髪を奪った過去もあるからあいつとの姉妹仲はそんなに良くはないわ」
アース「何と。此方ではそなたたちは姉妹喧嘩をしていたのか?如何なる経緯があった?」
アルクェイド「やだ、見ず知らずの人には話したくありません。それより!その口振りから察するに、もしかしなくても貴女……こことは別の時空からやって来たアーキタイプ:アースね?」
アース「半分正解であり、半分間違いだ。私は『元』アーキタイプ:アースであり、今は究極の一――即ち、星の最強種たるアルテミット・ワンである」
アルクェイド「っ!?……アルテミット・ワン、ですって……!?」
アース「然り。して、アルクよ。確かにこの世界のそなたとは今こうして初めて顔を合わせた訳だが、私の世界でのそなたは私が創った事により生まれた。端的に言えば『家族』の立場にあるのだ」
アルクェイド「え?じゃ、何、貴女はその世界の私の“親”に当たる訳なの!?」
アース「星の手で創られた存在、という視点で言うなら“長女”にも該当するがな。……どうだ、これで私が何者なのかが取り敢えずは理解できたろう?因みにその世界のルージュとの仲は此方と違って良好だ」
アルクェイド「ふーん、そっちは良好なんだ……。けど、それならそれでまたある疑問が沸くわ。貴女、何の理由でこの世界に顕れたの?」
アース「私がこの世界に顕現したのはマシュ・キリエライトという人間の少女を探し、見つけ次第元いた世界に帰る為。そなたなら見当が付くのではないか?」
アルクェイド「……そういう事。ほんの数時間前に小さな異空間干渉が発生してそこから一人の人間が顕れたけど、あれはそのマシュって子なのね?」
アース「十中八九、な。やはりこの街の何処かに迷い混んでいるのは事実らしい。ではさっそくそなたも捜索に協力してくれぬか?さすればそう時を掛けずに見つかるであろうよ」
アルクェイド「…………そうね。だけどその前に一ついいかしら?」
アース「?何だ?」
アルクェイド「ふと思ったのだけど、貴女は星の最強種なんでしょ?という事はつまりその世界の私より強いってことなんでしょうけど……果たしてこの私と比べた場合はどうなのかなーって考えちゃったんだよね」
アース「――つまり?」
アルクェイド「つまり、今からこの私と戯れに勝負してみない?というか付き合いなさい!もし貴女が勝ったらその子の捜索に力を貸してあげるから!ね?」
アース「はぁ、この世界のそなたは結構好戦的だな。何があった?誰かに殺されて体をバラされたりでもしたのか?」
アルクェイド「――!ち、違うから!そもそも私が誰かに殺されるってあり得ないでしょう!?と、とにかく始めるわよ!」
アルクェイド(いや何でそう的確に突っ込んでくるの!?事実だけど!事実だけど!!)
アース「わかったわかった。ふむ、それでは――この世界の抑止力の怒りを買わない程度に戯れるとするか。異空の我が子よ」
【エンドパート】