まだもう少し寝かせて
二次創作(三次創作)・幻覚注意
SSは初めて書いたから読みにくいかもしれない
形式
一人称の語り手
登場人物
キラー
(ユースタス・キッド)
(トラファルガー・ロー)
内容
キラーの独白
朝5時前、携帯のアラームが鳴るよりも先に目が覚める。
「……朝か。」
まだ眠気の残る頭を振って起きる。こんな早い時間に起きる必要なんてないのに、いつもこの時間に目が覚める。そうなってしまうのは、おれが諦めたくても、どうしても諦められないものがあるからだ。
おれは毎朝弁当を作っている。それ自体は別に苦じゃない。趣味程度だが、料理は好きだ。
作る弁当は2つ。おれとキッドの弁当だ。いつからか作り始めたかなんて覚えちゃいない。それがずっとおれの習慣で、おれはその形が変わってしまうなんてほん少しも考えていなかった。
トラファルガー・ロー、キッドはあの男に惚れている。キッドがあいつのことが好きだと言ったとき、おれはキッドをあいつに盗られたような気になった。……おれは相棒であるばずのキッドに、いつのまにか惚れていたんだ。お互いに対等な立場であるはずのキッドを、まるで自分のもののように感じていたんだ。
それからというものの、キッドの分まで弁当を作るという習慣が、ただ作るだけなんて軽いものではなくなった。これは鎖だ。今まで当たり前だったはずの関係が、キッドをおれに繋ぎ止めておくための鎖になった。手を離してはいけない。
手を離したら、おれの負けだ。
おれがキッドの相棒であるべきなのは分かってる。キッドの幸せを願うべきで、応援したい気持ちもある。でも、おれはこの恋を諦めたくない。
こんなおれを、どうか、許さないでくれ相棒。
ピピピピ ピピピピ ピッ
「……早く夢から覚めろって?人の夢を笑うようなやつはキッドに絞められるぞ?」