「ねぇパパ、私とママどっちが好き?」

「ねぇパパ、私とママどっちが好き?」

クロコダイル

「じゃあ私夕飯の準備始めるからミライのこと見ててねお父さん♡」

「おう!任せろ!」

と言って夕飯を作る為キッチンに消えていくウタ。

「パパ!遊ぼう!何して遊ぶ!」

「そうだな、ゴムゴムの高い高い!とかどうだ!」

「それミライだいすき!パパの手大きいし、腕が面白いぐらい伸びるもん!私もパパみたいにいつか腕伸びるかな?」

「さすがにそれは無理じゃねぇか?」

一通り遊び少し休んでいるとミライが急に抱き付いてきた。

「どうしたんだ?ミライ。」

神妙そうな顔でミライは答える。

「パパはミライのこと…好き?」

「もちろん!ミライこと大好きだぞ!」

「えへへ、パパに大好きって言われちゃった…。じゃあさ…ママとミライどっちの方が好き?」

などと答えによってはかなりヤバそうな質問を繰り出してきた。

「おれはミライもウタのことも両方大好きだぞ!」

「ちがうのー!そんなあたりさわりのない答えなんて求めてないの!どっち方が好きなの!」

愛おしさのベクトルが違う。ルフィとて答えられる問いでは無いのだがなにかしらの答えを出さなければミライは納得しないだろう。仮にウタと答えてしまったらおそらくかつて無いほど泣き出してしまうのは未来予知もする必要がないほどに明確だった。ウタには悪いけどここはこう答えるしかない。

「そうだなぁ…すげぇ悩むけど…ミライかな?」

「えへへやったー!」

心の底から嬉しさを表現するミライ。

「よかったわねーミライ。」

と、いきなりキッチンから顔を出して言うウタ。

「なんだ聞いてたのか?」

しかし、返事がない。

(もしかして拗ねてるのか?子供相手だぞ?しかも自分の。)

明らかに不満そうにいじけてるウタ。

このままじゃまずいと思ったのか。

「ウタ、愛してるぞ。」

一気に顔が綻びふにゃふにゃな顔になるウタ。

ジー。

「男っていつもそうよね!そうやって女を誑かす悪い生き物なんだ!」

「どこでそんな言葉を覚えたんだミライ!」

「師匠が言ってたもん!」

何も言い返すことができないルフィ!

「まぁ『好き』よりも『愛してる』のほうが上よね!」

ドヤ。少し酔ってるのかもしれない。自分の娘相手に思いっきりマウントを取るウタ。

自分の旦那ことなら父親に似て大人げない。

「私いつもパパに抱っこしてもらってるもん!」

つかさず反論するが

「私なんて毎晩抱いてもらってるもん!」

「やめろウタ!」


あまりの騒ぎのでかさに他の仲間たちが出てきて馬鹿夫婦はナミさんの鉄拳を喰らうのだった。


「なぁ…これおれが悪いのか?」



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