運命の始まり
予感めいたものなど、何ひとつなかった。
故郷の時も、コラさんの時も、1回もそれを感じたことはなかった。
ドフラミンゴの所に行ったのも近くにいたからだった。
ベポたちと出会ったのだって偶然であり、胸糞が悪かったからだ。
あったのは経験則からくる予測ぐらいだった。
けれど、今目の前で世界の支配者面をしている天竜人を殴っている男、
モンキー・D・ルフィ。
こいつには不思議と何かを感じさせる。
あいつの手の内で何処かあの時の
雪が降ったあの島での再演にも近かったからだろうか?
それともコラさんが言っていた"D"を持つ者だからだろうか?
答えは出ない。
けれども、これを予感と言うならそれに乗るのも一興だろう。
「海軍ならもう来ているぞ。麦わら屋。」
仲間たちには悪いがいつものことだ。
せっかくだ、この祭り/騒ぎを楽しもう。