🎲と🏔の話
年下引っかける🏔先輩概念。
関係はリバ。
「わー!部屋の中ってこんな風になってるんですねえ!」
テンション高く周囲を見渡している彼と。
「楽しそうだな〜」
それを保護者のようになまあたたかい目で見守っているのが俺。
何故俺ら2人で爺ちゃんが経営するこのホテルに来ることになったのか。
〜つい先ほどまでの飲み会にて〜
俺、ラブホって行ったことないんですよ!
ふーん、じゃあ一緒に行くか?
行きます!(即答)
〜以上説明終わり〜
めっちゃキラキラした目で迷いなく言われ今に至る。完。
決断力すっご、の年下の馬は相変わらずキラキラした目をしたまま部屋中を探検し全ての引き出しを引っ張り出そうとしている。
あ、アダルトグッズ取り出した。
「先輩みてこれヤバいえっぐ!どう使うのかわかんない道具がいっぱいある〜あ、スイッチ押しちゃった」
ぐいんぐいんと卑猥な動きをするそれを彼はけたけた笑いながらこちらに見せてきた。いらない。
「ほんと楽しそうだな〜」
大事なので2回言いました。いや本当に。
これ、本当にエッチな雰囲気になりますか?俺が頑張らないといけないこと?ええ、めんどくさ…
「楽しいですよお!だって誰も付き合ってくれなかったんですもん」
「うん?」
「お前にはまだ早い、とか色気ついちゃった?キャラじゃないよとか。みんな俺のこと何だと思ってるんですかね?」
「それは…」
まあ、なんかわかる。
昔読んだネットの紹介文にもおっとりしたお坊ちゃんとか書かれてたっけ。
こいつとの付き合いはまだ日が浅いがその評は概ね間違ってはいないと思う。
「知りたいのに教えてもらえないのすっごく嫌なんです。ストレスマッハです。
聞くからにエッチもラブホもめちゃくちゃ楽しそうじゃないですか!!」
あ〜〜〜〜〜〜
なるほどね。そっち。
こいつへの評 その2。
好奇心の赴くまま我が道を行く、他に類を見ない自遊人。
「ですから先輩のお誘いは渡りに船、やったー!先輩さいこー好き!だったです!」
飽きたのかぽい、と玩具を放り出すと彼はずい、と体をこちらに寄せてきた。
でっかい目は相変わらずキラキラしている。
が。その中に確かに灯った情欲の火。
「知りたいことがたくさんたーくさんあるんです。誘ったからには全部教えてくれるんですよね?」
「まあ出来る範囲なら…てかこれ俺が抱かれる方?」
気付けば膝立ちした奴が俺の上に乗っかっていた。
問にうーん?と小首を傾げる仕草は幼くてわりとかわいい。
どっしり、逃がすまいと体にかかる体重は重い。かわいくない。
「どっちも!!ですね!」
「出た両睨み」
「人を抱いてみたいし抱かれてもみたいです!ていうか体験がないのでどっちがいいとかわかんない」
「まあそうね」
「先輩なら両方許してくれますよね?」
「まあ…いいけど…」
ケツ使うのは久しぶりだがここまで来たら乗りかかった船、どうにかなれーッ。
「いっぱいエッチしましょうね♥」
「努力しまあす…」
かくして俺とこいつの長い夜は始まったのだった。
余話 翌朝
「先輩!俺するの好きです!」
「良かったネ…」
すごいげんき。俺は尻がヤバ目。
「次は複数プレイっていうのしてみたい!」
「あいつはともかくもひとりは本気で泣いちゃうからやめたげて」
「いまちょっと惚気ました?えっ泣いちゃうんですか先輩。可愛くないですかそれ」