とあるクルーから見た青雉監督
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桃色の髪をした、まだ子どもって言っても良い様な年齢の青年が四つん這いになって、前と後ろに三十路過ぎた男達のグロテスクなちんこを突っ込まれている光景がこの船じゃよくある光景なの、よく考えりゃおかしいよなあ、とおれはぼんやり考える。とはいえおれも青年ことコビーには突っ込んだ事あるし、コビーは喜んでるから良いんじゃないかと思っている。無問題無問題。そこら辺の倫理観なんてこの船には無いも同然なんだから。
「んんっ、んむ、うぶ、ッ♡」
「ほら、上手にごっくん出来たらご褒美やるからなー……っ」
「ン゛んん……っ♡♡♡」
口に突っ込んでる男(顔見知りではあるが話した事は無い)がコビーの後頭部をぐっと押さえて腰を震わせた。喉奥まで入り込んで苦しいだろうに、健気に喉を動かしている。口からちんこが抜かれてから、コビーはぱかぁ、と口を開けた。出された精液を飲み込んだんだろう。
「上手に出来たなあ、えらいなー」
「んえ、ぇ、へへ……♡」
「じゃあ、ご褒美あげるからな……ッ!」
「ぁっ、ぁ、ア、ぁ゛〜〜〜ッ♡♡♡♡」
激しく腰を打ち付けたかと思えば、コビーもコビーの穴に突っ込んでた男(おれと性癖が合わない為仲は悪い)もイッた。ご褒美っていうのは中出しの事だ。もう何人にも出されたコビーの腹はぽこんと膨らんでいる。それでもまだまだ足りないのか、感覚がバカにでもなってるのか、コビーは「もっとぉ♡」とおねだりしている。男達が前と後ろのポジションを変えて、また突っ込んで腰を振り始めた。
ちなみに今回のプレイは複数の薬をキメてのプレイだ。そのせいだろうが、コビーは今思考能力が一気にガタ落ちして幼い子どもみたいになっている。その姿は充分可愛い。けどおれはもっと生意気な、それこそおれのちんこから精液を根こそぎ搾り取ってくれるくらいじゃないと興奮出来なくなってしまった。というのも、コビーをここに初めて連れて来て、最初の目的なんてとっくに忘れて乱交パーティーみたいな事をしてた時、流石に出しすぎて疲れていたおれは快楽でネジがぶっ飛んでしまったコビーに襲われた。「もっとだしてください♡」とちんこを扱かれるわ、「もうでないんですかぁ?♡」とくすくす笑われるわ、そのちっさい口で咥えられて思わずちょっとだけだけど出ちまうわ、「すくないですねえ……♡♡」と罵られるわで、おれはめでたく性癖を破壊された。本当にごく偶にこのモードになるので、そのモードを見逃さない様おれは定期的に提督達やクルー達、下っ端達に輪姦されているコビーを見に来るのである。けど今回は無理かなぁ、と諦めた。とはいえ可愛いので鑑賞はやめないが。提督達も今は鑑賞モードらしく、二人に串刺しされているコビーを見て笑っている。そしてすっかり見慣れた光景なので忘れていたが、男二人に犯されているコビーを撮影している男も居た。正直、おれはあの男がこの船で一番変態なんじゃないかと思っている。
男の名前はクザン。元海軍大将だが、今はおれ達と同じこの黒ひげ海賊団に属している。なんで海軍大将様が海賊なんてやってんのかは知らないが、色々あったんだろう。クザンは「虚無」を貼り付けたみたいな表情と死んだ目で、ひたすら撮影を続けていた。そんな顔をしているが、無理矢理撮影係にされてる訳では無い。彼は最初っから撮影係を申し出ていたし、おれの知る限りじゃコビーに突っ込んだ事も無い。仲の良いクルーに聞いてもそうだった。今は海賊とは言え元海軍だし、間接的に部下を犯すのはやっぱ気ィ引けんのかね、なんて最初は思っていたのだが、クザン自身が撮影した映像を淡々と編集してAVのディスクとして提督に渡した回数が10回を超えてからは違うな、と分かった。多分そういう性癖なんだろう。なんとも変わった性癖だ。おれの方がまだ一般的だぞ。しかもそのAVがめちゃくちゃクオリティが高いもんだから、ああこれは本格的に「自分でセックスの現場を撮影して自分で編集して、最高のアダルトビデオを作りたい」って性癖なんだな、と大抵のクルーは思っている。多分提督達もだ。クザンお手製コビー大佐のAVにはおれも何度もお世話になっている。提督達に言ったら快く貸してくれるし。
……なんて事を思い返していたら、二人は満足したらしい。コビーからずるりとちんこを抜いて立ち上がった。コビーは床にくの字になってびくんびくんと震えている。クザンはそれを撮影している。そうだな、事後の姿も興奮するもんなぁ、と思っていると。
「……ん……」
「ッ!?」
コビーが動いて、側で撮影していたクザンにゆっくりのし掛かった。予想してなかった動きだったのか、クザンは尻餅をつく。コビーは上目遣いでクザンを見上げて、それから股間をさわさわと撫でた。あの痴態を間近で撮影しておいてテントすら張っていないのを見るに、やっぱり筋金入りの性癖なんだろう。
「ん……♡」
コビーはズボンの上からそこの匂いを嗅いだり、かぷ、と噛んだりしている。クザンは焦った様子でコビーの額をぐっと押し返した。
「し、しなくて良い」
マジか。あそこまで行って。本当に筋金入りの性癖なんだな……。コビーは「?……?」と混乱している様だったが、やがて目にじわ、と涙を浮かべて。
「ご、ごめん、なしゃ……」
「っ、ぁ、いや」
「ぼ、ぼく、まちがえ……ごめんなさ、ごめ、なさい……」
クザンは額から慌てて手を離すが、コビーはぼろぼろ涙を零し始めてしまう。幼い子どもみたいに泣き始めたコビーを、立ち上がった提督がひょいと抱き上げた。
「ひっく、ぅ、てぃーち、ぼく、ま、まちがえ、ちゃ、て」
「こいつァ良いんだよ。ほら泣くなって、お前ェが欲しいモンならおれらがまたやるからよ」
提督達は鑑賞モードを終えたらしい。あんだけやってたのに凄いな。コビーも提督の言葉に素直に頷いてぎゅうっと抱き付いている。クザンはと言えば、手で顔を覆って俯いている。……溜息まで吐いてやがる。そんなに嫌だったのか……。クザンは提督に呼ばれてまた撮影に向かった。相変わらず虚無を纏った顔と死んだ目で。
「……おれはもう寝るかなぁ」
おれが見たいモードのコビーは今回見られないだろうし。同じ部屋のやつが確か提督から借りてたやつがあったから今日はそれでシコって寝よう。クザンの次回作が楽しみだ。