そのバスツアーの行き先は

そのバスツアーの行き先は



「はぁ、んんっ♥ あぁん、……っっ♥ ああっ、ひゃぁっ、あっ♥」


 悪魔嬢と呼ばれる悪魔たちの住処、その最奥にはある目的のために設えられた寝室がある。

 いま、その部屋に昂揚に濡れた甲高い嬌声が響き渡っていた。

 声の主は、あどけない顔をした赤髪ピッグテールの女性――デスガイドだ。


「うふふっ。デスガイドちゃんの乳首、だいぶコリコリしてきたわ♡」


 悪魔嬢アリスはデスガイドのはだけさせられた胸元から顔を上げ、うっとりと微笑む。

 彼女の舌によって愛撫された乳首は唾液に塗れ、指で抓られた乳首と一緒にぷっくりと屹立していた。


「すごいわ、お姉様っ。デスガイドちゃんったら、あたしの指を三本も咥え込んで離さないの♡」


 半脱ぎのタイツの隙間から手を入れ、デスガイドの秘所を愛撫し続けている悪魔嬢ロリスも歓声を上げる。


「デスガイドちゃん、そろそろ私たちからのお願いを聞いてもらえないかしら?」

「リリスお姉様からのお願いを聞いていただけたなら、同じ悪魔の誼でメスネコとしていっぱい可愛がってあげますわよ?」


 ベッドの傍らで様子を見守るリリスとマリスの二人がデスガイドに囁きかける。

 彼女たちもついさっきまでデスガイドへの愛撫に参加していたので、一糸まとわぬ姿だった。


「デス……、はぁ……はぁ、はぁ……ですぅ♥」


 蕩けた表情のデスガイドは熱を帯びた息を吐きながら、肩を大きく上下させる。

 全身はどうしようもないくらい火照り、頭に靄がかかったようだ。

 だからか、考えが何一つとしてまとまらなかった。


 彼女は悪魔嬢たちにこの部屋に拉致されてからずっと、休むことさえ許されず愛撫をされ続けていた。

 四人ともデスガイドの快楽を鮮やかに引き出すのに達しかける直前で愛撫をピタリと止めるので、一度も達せさせてもらえず……デスガイドの理性も限界だった。


 それを意識した瞬間、彼女の中で明確に何が折れるような音がした。


「デス……分かりましたデス♥ あたしをお姉様たちのメスネコとして飼ってください……ですぅ♥♥」


 それはデスガイドと悪魔嬢たちの上下関係が明確に刻み込まれた瞬間だった。


 リリスとマリスの二人は満足そうに微笑を浮かべると、妹たちに視線で合図を送る。

 マリスはデスガイドの乳首を両方同時に指で挟むように抓り始め、ロリスはデスガイドの蜜壺に入った指を激しく掻きまわし始める。


「あ゛っ、ああ゛っ、んん゛っ♥ あ゛あ゛っ、んっ、あ゛っ♥♥ あ゛あっ、ああ゛っ、あ゛、あ゛~~~っっっっ♥♥♥♥」


 デスガイドは獣のような嬌声をあげながら、痙攣させるように華奢な身体をガクガクと震わせ、愛液をロリスの顔に向かって激しい勢いで噴き出した。



「デス、デス。皆様、今日は本バスツアーに参加いただき、ありがとうございますデス」


 デスガイドが話し始めれば、姦しく話していた女の子たちが口を閉じて彼女の方を向く。

 今日行われているのは女性限定のバスツアー、座席のすべてが埋まるほどの盛況ぶりだった。


「本バスツアーは魔界発悪魔嬢お姉様たちの楽園行きデス♥」


 突如想像だにしない目的地を告げられ、乗客たちの女の子たちが一斉に騒ぎ出す。

 しかし、もう遅い。一度始まったツアーはそれを終えるまで決して逃げることはできないのだ。


「大丈夫デス♥ 皆さんもお姉様たちに可愛がってもらうデス♥♥」


 乗客たちの混乱を他所に、うっとりとした表情で語るデスガイドの瞳には薄っすらとハートマークが浮かんでいるように見えた。



 これからもデスガイドは悪魔嬢たちの性欲を満たすため、その元に女の子たちを送り続けるのだろう。

 でも、彼女はその度ご褒美として悪魔嬢たちに可愛がってもらえるので、蕩けたように幸せそうだったという。

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