この後起きてまた川中島した
酒瓶を抱きしめた女と水を持ってきた青年を前にして戦国を生きた男
武田晴信は頭を抱えた。
あの女が俺より先に召喚されたのはいい。
聖杯も捧げられ有用な戦力として重宝されているのも当然だ。
マスターと恋仲なのも100歩譲ろう。
しかし何故逢引に俺を巻き込む。
どう考えても余分だろう。
お前の恋路はお前で処理しろ。
何故そこで俺を混ぜてくる。
文句を言っても相手はあの女だ。
嫌味を言おうが殴りかかろうが暖簾に腕押し、柳に風である。
いや、むしろ嬉々として武器を構えるだろう。
文句も言い疲れて適当に相手をしながら酒を口にしたところマスターが申し訳なさそうに頭を下げる。
…まあ今日のところはマスターの赤い礼装が気に入ったから勘弁してやるか。