こたつ

こたつ


ツクヨミ「んしょっと…」

かな「わっ、また入ってきたわね。」

ツクヨミ「だって暖かいんだもん。」

かな「もー狭いんだからね。」

そう言いながらも彼女は私をどけようとしない。そんな彼女に心まで暖かくなる。

かな「ミカン食べる?」

ツクヨミ「ん。」

かな「あーん。」

ツクヨミ「ん…甘いねね。」

かな「でしょ?」

そんな他愛もない話をしてる私達を見つめる人がいた。

アクア「…」

かな「あっ、アクア。おかえりなさい。」

ツクヨミ「おかえり。」

アクア「…ただいま。」

そう口にする今の彼はどこか不機嫌そう。まぁ原因は分かっているが。

アクア「…俺の分のミカンは?」

かな「机の上にあるわよ。」

アクア「…そうじゃない。」

そう言うと彼は彼女に覆い被さるような形でこたつに入ってきた。

かな「横も前も空いてるわよ?」

アクア「…空いてない。」

かな「重いんだけど?」

アクア「…重くない。」

かな「全く…ほら、あーん。」

アクア「ん。甘いな。」

かな「同じこと言ってる。」

口ではそう言いつつも嬉しそうな表情を見せる彼女。そんな冬の日の日常。


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