ここだけウタが七武海だった世界線2
「新時代はこの未来だ〜世界中全部変えてしまえば〜」ウタは歌を口ずさみながら水平線の先を見ていた。

ゴードンが作ってくれた小さな船に乗ってウタは1番近い島に向かっていた。
エレジアには新聞がほとんど届かないので近くの島で情報収集する必要があったのだ。
(そういえば、エレジア以外に行くのは10年ぶりだな、、、昔は色々な所に行けて楽しかったな、、、。)
ウタはつい昔の事を思い出してしまった。
(シャンクスは私を置いていった、、、置いていったんだ。)
ウタは自分の考えを否定するように首を振った。
そんな事を考えていると目的地と思われる島が見えてきた。
島が近づいて町の様子が見えてくるとウタは目を見張った。
(すっごいキレイだな〜)
島に上陸すると船を停めてウタはまず酒場に寄った。
「よう、ねえちゃん!ここらへんでは見ない顔だな」
すると人の良さそうなお兄さんに出会った。
ウタは一瞬なんて言おうか迷ったが、(海賊を追うには海兵にならないとね)と思い、
「みんなを守りたくて、海軍に入りたいの。」
とみんなを守りたいのは本心だが、ちょっぴり嘘をついてしまった。
すると、男は意外にも
「海軍はやめときな、あいつらは私服を肥やすことしか考えてねぇ、しかも下っ端は鉄砲玉のように捨てられるぞ。」と言った。
「捨てられる」この言葉を聞いてウタの中で海軍は選択肢から消えた。
「そうなんだ〜!教えてくれてありがとう!」
とウタは感謝した。
「おうよ!ところで最近は〜〜」
そして周りの人達と一緒に談笑している時にそれは起こった。
突然ドアが蹴破られて、海賊達が入ってきた。
「邪魔するぜぇ」
ニヤァと笑いながら海賊の頭領と思われる人がこう言った、
「別に店を荒らしに来た訳じゃない酒を売ってくれ樽で10個程だ」
オーナーは困った顔をした。酒はさっき酒場のみんなに振る舞ったからだ。
「酒は丁度切らしていて、、、」
そのことを聞くと海賊の頭領は急に不機嫌になった。
「おかしいな?周りのこいつらが飲んでいるのは水か?」
ウタは怒りを鎮めるためにさっき夜に飲む為に貰った酒を渡そうをした。
「あの、、、この酒いります、、、?」
「あぁん?こんなんで足りるかよ!?」ウタは酒を奪われ思い切りをぶっかけられた。
周りの人達が驚くのが見えたが、これ以上混乱を広げない為にウタは反抗をしなかった。
海賊が出ていったあとに周りの人達が心配してきた。
「大丈夫か?」
「あいつら酷いことするな。」
「海賊はこれだから、、、!!」
ウタはみんなが心配しないように「誰も怪我してないから大丈夫だよ。」と言った。
オーナーからタオル借りて髪を拭いて外に出ると騒ぎが起きていた。
7歳位だろうか小さな子供がさっきの海賊にナイフを突きつけられていた。
「よくも、この俺に歯向かおうとしたな」
海賊はイライラした声で言った。
「海賊なんて居るから、みんなが悲しむんだ!」と
子供が喚きながら言った。
「このガキ、、、!!」
海賊はナイフを振り上げた。
ウタは思わず「能力」を使っていた。

「〜♪~♫」
「なん、、、だ、、、。」海賊達が眠りについていく。
周りから歓声があがった。