うぉるたーと猟犬達のえっちなSS3の2
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Ⅲ→(here)→Ⅳ:617&620
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決行日以前のある日。
「ごすっ!! いいよっ!! すっごく、気持ちいい!!」
「6、17……ッ、もう少し、加減をっ」
617の自室ベッド上。
そこには三人の姿があった。
ウォルター、617、620だ。
他3人の猟犬達は珍しくウォルターを伴わない形で買い物に出かけていた。
この過酷な星で手に入る物資は質・量・機会ともに(軍需用品を除けば)厳しい物があるのだが、
なにぶん勤め人ではなく売出し中の傭兵である彼女たちは出来高=戦果に沿う形でそれなりにリッチ故、ある程度『金にモノを言わせる』事が出来る。
更には主のウォルターが持つ人脈を使えば、値は張るが大凡の日用品は手に入れることが出来た。
しかしなぜ普段から主人にベッタリの彼女達がウォルター抜きで出かけたかと言えば、発端は619の希望である。
「ね、ぱぱに見せるためのカワイイ服、買いにいこ」
と619がファッションに頓着しない621を見かねた形もあって誘いの声を掛けたのだ。
ウォルターが同行しようと申し出たのだが。
「どんなの買ったか、ぱぱが知ってたらだめでしょ。だよね」
「そうかな? そう、かも。ごめんね、うぉるたー」
と二人に断られてしまった。そこにちょうど618も外出の用を告げてきた。
「その……だんなさま、わたしも食材などを見てまいりたいのですが……よろしいでしょうか……?」
奔放な619と何処か掴みどころのない621のコンビでは心配になったウォルターは、それなら落ち着いた気性の618も同行したらどうだと提案して、三人が同時に出かけていったというわけである。
ところで。
ウォルターと残ったメンバーが何をしているのかと言えば。
たった今、617の自室で行われている行為がその『何』だった。
「ごすっ、ねぇ、ごすも気持ちいい!?」
盛大に軋む大きなベッド。仰向けのウォルター。そして彼の上で騎乗位で盛大に腰を振り続ける617。
そして同じくベッドの上で両膝を着き、空いたウォルターの手を舐め、嗅ぎながら、自慰に耽る620。
「ああ、とても、気持ちいいぞ。だが、なっ。617、もう少し、ペースを」
「ごす気持ちいいんだね! 良かったぁ! わたし嬉しいよ!!」
成立しているようでしていない会話。
半分くらいしか主の声を聞かず、617は腰を振る。
その度にばちゅっ、ドチュッと勢いのある淫音が響き、二人の結合部からは愛液が飛沫を散らす。
ちら、と助けを求めるようにウォルターは傍らの620に視線をやると。
「んちゅ、ん……はぁ♡ ……あるじ、わたしのことは、お気になさらず」
ウォルターの指を陶酔した表情でしゃぶる620は主の視線に気づき、どこかピントのずれた事を言って再び自分を慰め始める。
結論から言えばウォルターは残す人選を誤った。
平均すればテンションは低めで物静かと言える猟犬達の中、その平均値を引っ張り上げているのが617だ。
ウォルターに対する甘え方も天真爛漫な大型犬のそれに似ている。
彼女は他の猟犬達と異なり言語機能の支障が非常に少なく、身体の機能に関しても同様。
戦闘となればガトリングやバズーカといった高火力を押し付けながら勇猛果敢に制圧してみせ、それでいて突出しすぎる軽率さも見受けられないという優秀さを誇る。
基本、ウォルター以外へ好意的な表情を見せない他の4人に対し、明るく人懐っこい617はクライアント側の人員からも好かれる事が多い。
………………が。
プライベートの言動に問題点を抱えていた。
とにかく大雑把で雑で、がんがん突っ込んでいく。
特にウォルターへの求愛スタイルでは露骨に特徴が顕れる『アホの子な大型犬』であった。
旺盛な体力で攻めまくって突っ込んでウォルターを潰す。
平素であろうが、今のような性事の場であろうが、一貫してウォルターへ飛びつき甘え倒してノックアウトしてしまう行動パターン。
不思議な事に戦場ではそうした粗雑さが出ないのが幸いだが、しかしそれでもウォルターにとっては愛しくもあり頭痛の種ともいえる存在であった。
では620はどうなのか。
彼女の戦闘スタイルは、基本的に他メンバーのサポートをしながら機を伺って距離を詰め決定打を叩き込むタイプだ。
ライフルで的確に敵を削り、巧みに発射間隔を調整して味方の弾幕を厚く――あるいはリロード等の間を繋ぎ途切れさせない。
時にはハンドガンやブレードで近接戦を挑み、更に状況によっては『自分が倒れても攻撃力に長けた仲間が敵を倒してくれる』事に賭けて身を呈して仲間をかばう。
目立つことはなく目立とうともしないが、確実に勝利への道筋を作っていくタイプ。
ルビコンでの合流前に行われたあるミッションでの動きは、正しくそのスタイルを貫いた例と言える。
619が倒れるも620と突撃を続行。敵との距離を詰めて挟撃。
敵の注意を引きつつ617を庇って倒れはしたが、620の挺身により残った617が決死と言える壮絶な猛攻で敵を打破してミッションは完遂されている。
プライベートにおいても、献身的な618と並ぶ『状況を読める』ブレーキ役であり、彼女ならば617が暴走しても止められるとウォルターは読んだ――が。
繰り返すがウォルターは、少なくともこの日この時、在宅させる人選を誤った。
ギリギリの見極めが出来るブレーキ役と言うのはつまり、状況を把握できる敏感さと繊細さとバランス感覚、それに周りを止めるポジションとして我慢が必要となる。
鈍感で我慢しないタイプではなく、その逆の性質という事。
「あるじ。 お手を、お借りします。 指を、わたしの、中へ……んっ♡」
617との行為に水を差さないように、傍らへ控える620。
ウォルターの片腕に跨る格好で、空いている手を借りて自身の秘所へと、指を導く。
主と仲間の性交を邪魔してはならないという気遣いのもと、精一杯のわがままとして主の指を使わせてもらう。
「はっ――ん♡ あるじ、のゆび。うれしい、ですっ……!」
その嬉しさを噛み締めて感激の意を表すように、620は目を閉じて熱いため息を吐いた。
彼女は頬を赤らめて目を閉じ、自身の中をかき混ぜる愛しい主――の手指を味わう事に集中していく。
ウォルターの手首から手のひらまでに股間を擦りつけて秘裂を刺激し、そこから伸びていく指を、性具のように中を撫で擦るのに使わせてもらう。
それだけで秘所の蜜はとろとろと溢れ、軽い絶頂が起きて、620の閉じた瞳からは涙の筋さえ溢れていた。
要するに、620は色々と内心に溜め込んでいて、主の傍に控える人員になったこの時に発散したくて仕方がなかったのだ。
しかしそれでも、片や617が騎乗位からうつ伏せにウォルターへ倒れ込んで、主を犯すように抱き始めた事に比べると、なんと慎ましく控えめな行為だろうか。
「ごすっ!! 好きすきぃっ!! ちゅ、む、んちゅっ。ちゅぱっ、あっ♡ いいよぉ♡ ごすのちんちん……すっごくイイっ!!」
620が片手首から先だけを使わせてもらい感涙しているのに対し、617はそれ以外の全てを使って快感を貪っていた。
組み敷くウォルターの体へ上半身の前面全てを擦りつけ、自身から滲んで流れる汗の雫を撒いて塗りつけながら、617の行為は続く。
ウォルターの胸も首も顎も、唇と舌の届く範囲は徹底的に舐めて吸って嗅ぎながら、620に使われていない側の手に自身の胸を押し付けるように揉ませ、パワフルに主を犯していく。
既に617は幾度も達していて、ウォルターも二度に渡って彼女の奥へと精を放っていた。
しかし、行為は全く途絶えることなく続いている。
快感の炎に総身と思考を灼かれながらも617は中断すらせず、それどころか達すれば萎えて中断する筈のウォルターにすらそれを許していない。
「6、17っ! 俺はもう、いったん休憩したいんだがっ……くっ、うっ」
「ごすっ、まだいけるよねっ!? んっ! あんっ!! 何度でも固くしてあげるからっ、ね!」
終わらない快感と疲労に苦悶の声と表情を浮かべるウォルターと、まるで意に介さない617。
イクと萎える、それが男の仕組みであり、加齢によってそれは顕著になる筈なのだが。
617は腰の動きと体重を掛けた『中』の圧迫と、秘所と臀部の肉を駆使して竿への刺激と血流をコントロールし、ウォルターを自身の中から抜かせないまま再起動させて行為を続けていた。
そしてブレーキ役として抜擢された筈の620は。
「んっ、あるじ、もう……わたし、いっ♡」
ちゅく、ちゅく、と控えめな水音を鳴らしながら、小刻みに体を震わせ始めて、言葉と体の双方で絶頂が近い事を告げる。
「ごす! わたしイキそう!! ごすもイこう!? ねっ、みんなで! いっしょにいこっ!?」
617の中が潤いを増して収縮し、ただでさえ激しすぎる刺激を強めてウォルターへ射精を強要し始める。
快感の高みへ、飼い主のリードを引っ張りながら爆走するかのように。
「話を、聞けとっ、言っ……ぐっ、うっ……!!」
どぷっ、と三度目の精が617の内へと放たれて。
「……ごすの、来たぁっ♡ わたしもっ、いっっくぅぅぅぅ!! ああああーーーーっ!!!」
「きゅ、ぅんっ――♡」
617と620のそれぞれも達した。
617は歓喜の遠吠えを挙げながら、盛大に潮を噴いてウォルターの股ぐらをしとどに濡らす。
620は小さく鳴き、濃密に粘って泡立ち濁った蜜を、ウォルターの手へ垂らしていった。
――――少々の時が経過して。
すぅすぅと両脇で眠る二人に挟まれて、ウォルターは呆れと疲れの混じったため息を天井へ吐いた。
「まったく…………だが、俺が悪い」
今回は人員のセレクトという形で、ウォルターにミスがあった。
そして、彼女達が戦場で倒れたあの時も。
猟犬達は特異な境遇の中、自分なりの愛情と忠義で精一杯ウォルターに応え続けてくれているだけなのだ。
現場の戦術やアクションではなく、事前の作戦や戦略、準備やリソースの不足といった根底や前提から陥穽があったというのであれば、それは上位である『主』のミスだ。
故にウォルターは彼女達を叱らず、二人に腕枕をして痺れる腕に耐えるのだった。
「……だがな」
眠る二人をじろ、と見やってウォルターは続ける。
「いずれ、しつけ程度の意趣返しくらいはさせてもらうぞ、お前たち」
意地の悪い笑みを浮かべて、彼もまた目を閉じる。
左右から寄り添う存在の暖かさを感じながら、心地よい眠りへと沈んでいった。