あなたのにおい
なんだかいいにいおいがする
もう何度目か分からない逢瀬を繰り返しその度に抱き潰され、気づいたら気を失っている
コビーはそんなことを繰り返している中でふとそんなことを思った
隣にはティーチがいるが香水をつけているという会話はした事ないし、部屋に焚いているという事も聞いたことも無い
じゃあこの匂いはなんだろう
全身に情事の跡がついたまま起き上がりそのまま鼻をくんくんと動かしているとその行動に黒ひげが問いかけてきた
「あァ?何してるんだお前」
「いやなんかいい匂いというかなんというか……心地いい匂いがして……」
見聞色で匂いがわかるわけじゃなしそこまで気にする事では無いがなんとなく気になってしまいその匂いを辿っているとひとつの答えにたどり着いた
「あ」
「あ?」
「分かりました でもいいません」
「なんだよ言え」
「いやですよ絶対に」
むしろこれを言ったらまた抱かれかねない いや絶対に気絶するまで抱き潰される
「いいから言えよ」
「…………………なたです」
「聞こえねぇなァ」
「っだからあなたがいい匂いするんですよ!!!!満足ですか?!ってちょっと!!」
「ゼハハハ!!!そう言われたらもっと匂い付けたくなるなァ!!」
「だから言いたくなかっ……あっ」
もうこの様子だとティーチは止まる様子は無い このあと他の船員が持ってくる予定の食事は冷めてしまうだろう そんなことを思いながらコビーは再び酷く優しく黒ひげと限定的な情事にもつれ込むのであった
そしてコビーは知らないのであった
______を本能で求めているということに