trick … treat

trick … treat





今日は年に一度のハロウィン!明日は運良く休日なので外泊届を出して2人の担当とハロウィンパーティーからのお泊まり会を開いている。

レースで1番を目指して頑張る彼女達の息抜きになれば良いなというのが半分、もう半分は自分の欲望のためだった。


「ねぇねぇ、トレーナー!」

「トレーナーちゃん!」

「「トリックアンドトリート!」」


ハロウィンといえばやはりこの言葉。お菓子かいたずらの2択を問われるこの言葉に私は迷うことなくこう答える。


「テイオー、マヤ、ごめんね〜。お菓子用意するの忘れちゃった…」


2人にイタズラされるのは、手のかかる妹ができたみたいで嬉しかった。だけど最近はこういう事をしてくれなくなったから、わざといたずらしてもらうためにお菓子を用意していないフリを……


「「……」」

「なーんてうそうそ!本当はちゃんと用意してあるからちょっと待ってて……ねっ!?」


しようと思ったけど2人の落ち込む様子に良心が痛み、お菓子を取りに行こうと立ち上がろうとした瞬間視界に天井が映る。


「これなーんだ?」


2人に押し倒されたという事実をなんとか処理しようとしている私の目に、お菓子の入った袋が突きつけられる。それは間違いなく私が2人のために用意したお菓子だった。


「さっきキッチンで見つけたの!これ、マヤ達の為に用意してくれたお菓子だよね?」

「う、うん…」

「どうしてトレーナーは、持ってないなんていったの?」

「そ、それは……」


イタズラされたくてワザと用意してないフリしてました、なんて言えるわけがない。何か上手いこと言い訳しようと、あれこれ考えてみるけど何も思い浮かばない。


「言わなくてもわかるよ、トレーナーはボク達にいたずらされたかったんだよね〜?」

「マヤ達がなんて言ったか思い出して欲しいな〜。トレーナーちゃん?」

「何って……あっ!?」


2人とも確かにこう言っていた……"トリックアンドトリート"と

つまりお菓子をあげても、いたずらしてもらえたという事。


「嘘をついた悪い子にはお仕置きしなきゃダメだよね〜」

「ふひゃっ!んっ……くっふふ、あひっ!?んんっ!……ひぁっ、んふふ!」


そう言ってから身体中を撫でてくる。どこを触られると反応が大きいのかを確認するように、優しく丁寧な手付きにくぐもった笑い声が漏れてしまう。


「はぁ……はぁ……終わった?」


手が止まり、これで済ませてくれるのかと思わず聞いてしまう。答えを聞かずともふたりのイジワルな笑顔を見れば、わかっているハズなのに……


「うぅん、本番はこれからだよ!今からいっぱいこちょこちょ〜ってくすぐるから」

「頑張って耐えてね、トレーナーちゃん♪」

「こちょこちょこちょこちょ〜!」

「こちょこちょ、こちょこちょ〜♪」

「ひゃんっ!?っふふ…あはははははっ!テイオー、マヤぁっ…くすぐったいぃぃ!!ふふっ、ひゃっ…はぅっ!ふゃっ、あはははっあははははははっ!!!」


2人の天才に、弱点がバレた状態でくすぐられて耐えられるわけなんてなくて……マヤとテイオーが満足するまでくすぐり貪られる事になるのでした♡

ハロウィンの夜はまだ始まったばかり


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