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展示会場の一角に、株式会社ガンダムのブースが設けられていた。先端技術の展示会とあって、各社の成果が所狭しと並ぶ中、株式会社ガンダムのブースは小規模ながらも存在感を放っている。
ブースに立つアリヤ、ヌーノ、ペトラの三人は、来場者に向けて明るく振る舞いながら、内心では緊張を隠せずにいた。初の展示会出展とあって、社長のミオリネも力を入れている。何としても成果を上げなければと、三人は心に期していた。
「なんか、客減ってきたな…暇だ」
だるそうにヌーノがぼやく。
「お昼休みに入ってるのかもしれないな」
アリヤが時計を見る。確かに、ブース前の人通りが少なくなってきている。
そんな中、ブースに見覚えのある二人組が近づいてきた。
「ペトラ!久しぶり!」
屈託のない笑顔で手を振るのは、フェルシーだ。隣にはカミルの姿もある。
「フェルシー、カミル先輩!」
ペトラが驚きの声を上げる。
「どうしたの?」
「実は、資材調達の関係で展示会に来ていてな。せっかくだから、こっちにも顔を出しておこうかと」
カミルが説明する。
「ペトラがいる時間かは分からなかったから、これはもう運だな」
そう付け加えるカミルに、ペトラは嬉しそうに微笑んだ。
「わざわざ、ありがとうございます」
「せっかくだから、ブースの説明でもしてくれないか?」
そう言ってカミルが促すと、フェルシーが得意げな表情を浮かべた。
「ああ、そうだね。私は株式会社フェルシオ商事の社長、フェルシオ・ロロだ。貴社の技術力に興味を持ち、是非とも商談をしたいと思ってね」
いきなりフェルシーが気取った口調で話し始める。
「は? 何言ってんの?」
「フフフ、そう堅くならないでくれ。私としては、貴社の技術力に大いに興味があるのだ。是非とも詳しい説明を聞かせてもらいたい」
しかし、フェルシーは全く動じない。
「…わかった。ご説明しましょう」
ペトラは溜息をつきながらも、フェルシーの小芝居に付き合うことにした。
「我が社の最新技術は、まさに革新的だと自負しております。この義足の制御システムは、GUND技術とAIを組み合わせた業界初の方式を導入しておりまして…」
二人の様子を見守るカミルの表情は、どこか嬉しそうだ。
説明が一通り終わると、フェルシーは満足げに頷いた。
「なるほど、素晴らしい技術だ。我が社としても、是非とも貴社との協業を前向きに検討したい」
「あ、ありがとうございます」
思わず本気で返事をしてしまうペトラを見て、フェルシーは楽しそうに笑った。
「ペトラ、相変わらずマジメだね~」
「もう、付き合って損した!」
フェルシーとカミルは顔を見合わせて笑った。
「ペトラ、君たちの挑戦を応援してるよ。株式会社ガンダムの未来は明るいと確信してる」
「ありがとうございます。ジェターク社の新型モビルスーツの報道、見ましたよ。素晴らしい機体ですね」
「おっ、見てくれていたのか。これからも互いに切磋琢磨していこう」
カミルはアリヤとヌーノにも目を向け、にこやかに話しかけた。アリヤは落ち着いた様子で応対し、名刺を差し出す。直接の面識はないものの、出身校が同じという縁があるのだ。一方、フェルシーもカミルに続いて挨拶をしようとするが、少し人見知りをしている様子。さすがにふざけた態度は取れないようだ。
そんな旧友たちとの一幕に、ペトラは心がほっと和むのを感じていた。
「それじゃあ、また会おう。ミオリネにもよろしく伝えてくれ」
「じゃあね!」
カミルとフェルシーはブースを後にした。
「ありがとう!頑張ります!」
振り返って手を振るフェルシーに、ペトラもまた手を振って返す。応援の言葉が、これからの活力になることを実感していた。展示会の初日、ペトラは改めて気を引き締めるのだった。