ironic life
不変の出来事に干渉もせず、
見守ると言う当たり障りのない言葉で閲覧を続ける。
変わりたいと願うのも億劫と感じて、
変われないと無力感を重ねて諦める。
馬鹿馬鹿しい運命だと吐き捨てるのが先か、
可哀想な人生だと嘆き悲しむのが先か。
所詮は1人の人間。
ただの、大衆の中に紛れ込む偽物。
本物はどこにもいなくて、偽物はどこにでもいる。
けれどその偽物ですら自分ではなく、
境は溶けて夢となる。
現に微睡む自分は消えて、
夢に生きる自分は潰えて、
境を溶かして固めた世界にいるのが自分なのだと。
そう言い聞かせることで何も変わらないことを享受する。
自分が何者であるのか。
自分が何者でありたかったのか。
自分が何を求めていたのか。
自分が何を知り、啄み、動き、言葉を発するのか。
その意味も知らないまま土に還る。
もう、それで良いのだと諦めて。