crocodile/camel

crocodile/camel

🐊×🐪



原作キャラ×ダイススレのキャラBLCPのSSです

ただそれだけでキス以上のエッチな事はありません


自分なりの劣情は濃いので嫌な方は読まない方が良いです





甘い苦いの話






仕事を終わらせてクロに報告しようと意気揚々と部屋に入ったら当然のようにキスされた。

「ちょっと⋯⋯」

ご所望の海図には少し視線をやって能力で丁寧に机に広げながらこっちには舌を入れてくるし文句を言おうとすると逆に絡め取られて吸われて散々だ。息の仕方は以前教えてもらったが大雑把だったしこういうのはされたら抵抗せずに言うことを聞いてれば良いというなんだかあまり役立つアドバイスでは無かった。だからか結局ただ気持ちいいという感想で毎回終わってしまう。

「ふ⋯⋯はぁ」

漸く終わった行為に軽く息を整えているとクロは丸めていた背を戻すと海図を手に取る。

「甘いな」

呟かれた言葉に帰り道に寄って食べたチョコレートケーキを思い出す。平均よりも多くアルコールの入った“酒豪チョコ”は新世界へ危険と分かっていても来たくなると評判の物で並んだ甲斐があったと上機嫌だったというのに。本当はもっと寄り道したかったが真っ直ぐ帰れと言うからそんなにお土産が楽しみなのかと考えてそこを含めて三店舗で我慢したのだ。

甘いものは毎日食べても飽きないけれどクロにはきついのかキスした後毎回この言葉をもらってしまう。

「じゃあキス止めたら良いんじゃないかなやっぱり葉巻と甘味だと甘さの種類が違うしね」

「なぜそうなる」

「甘いのいやなら止めようよ」

「そういう問題か」

「じゃあどういう問題?」

黙り込んだので顔を覗き込もうとすると再び唇を重ねられた。

今度はさっきよりも激しくて息継ぎすらさせて貰えない。確実に機嫌が悪そうだ。何でなのか分からないけど、とりあえず宥めるために背中を撫でると更に舌を深く入れられる。

「ん、ぅ⋯⋯」

こうなるともう満足するまで離してくれない。途中で止めるとずっと拗ねてしまうし、とりあえず報告は今は諦めるしかないようだった。

甘いと言われても私は甘いものを食べるのを止めるなんていくらクロが健康に悪いと言おうがお断りだ。そもそもクロの葉巻の方がよっぽど害だが好きなものは我慢しないほうが良いという教育方針で育てた結果なのだから文句をつけていないのに。

どうやらこの行為にも飽きる気配がないようだから⋯⋯なんで飽きないんだろう? まあそこの問題は放っておくとしても一度くらいクロの要望に答えてみようかな。



その日一日は仕事の方は遅々として進まなかった。







この一ヶ月、溜まっていた仕事の為に服の製作にかかりきりだったアニキが来たというので自室へ行くと何故か知らないがうろうろと落ち着かない様子で部屋の中を行ったり来たりしていた。

「ここはドッグランじゃねェんだが」

皮肉など通じないと分かっているが言わずにはいられない。笑顔で此方に駆け寄る姿は犬に近いがアニキに首輪はとてもじゃないが不可能だ。

「何か用か」

「別にないよ」

ちょっとね、なんとなく。そう言って笑うアニキは明らかになにか企んでいる。⋯しかも下らない方面の。

「隠すなさっさと言え」

「何も隠してないよ!」

「そうか」

気のせいだった。とドアノブに手をかける。

「え、ちょ、待っ」

「おれは仮眠をとるからアニキは菓子でも食って時間でも潰せ」

部屋から追い出そうとすると慌て出すところから部屋かおれに関係するらしい。まさかまたクローゼットにチョコレートフォンデュの機械隠してないだろうな。

「分かった!言う!言います!言うから!」

必死の形相で訴えてくるアニキの姿に流石に哀れになってきて扉を閉める。

「なんだ」

「キスしたいなって思って」

意外な返しに思わず固まった。確かに今までいつもしてきたがアニキがこの行為に意味を見いだす事など百年待ってもないという確信がある。どうせ一時的にハマっているルーティンぐらいにしか認識されていないだろうしそう思っていて構わない。それが突然自分から求めてきたのだ。

「駄目?」

「駄目じゃ、ないが」

許可はおりたとばかりに嬉しげに近づいてきて咄嵯に腕を掴んだ。一瞬迷ったがそのまま引き寄せるとアニキは素直に腕の中に収まる。

「クロ」

唯一人そう呼ぶ唇に口付ければいつもは戸惑ったように少ししか動かない舌が今日は自ら差し出して此方に押しつけるように動く。

そしてやっとアニキの下らない思いつきを理解して内心頭を抱えた。

「ふ⋯⋯ぅ⋯っ」

アニキの舌を軽く噛んでやるとびくりと肩を震わせて鼻にかかる声が漏れ出る。唇を離すと得意気な顔で見上げてきた。

「⋯⋯なにを口にした」

それを聞いてアニキはパッと顔を輝かせる。

「ブラックコーヒーと⋯⋯カカオ95以上のチョコを一口。苦かったでしょ」

それを聞いて理由は察せた。テーブルに空で置かれたカップからして此方の気配が近づいた瞬間一気のみしたのだろう。しかも3杯。

「甘い物は我慢するのやっぱり無理だったからギルド着いてから苦い物食べて飲んだけどちゃんと直前にも」

「待ってろ」

途中で遮られて人の話は最後まで聞きなさいという軽い説教をしてくるのを無視し部屋を出て数分で戻ってくると不思議そうに突っ立っているアニキに紙袋を押し付ける。

「食べろ」

袋の中身を見てアニキは目を丸くする。バギーの部下がしまっていた物を適当に選んで持ってきただけなので味は知らないが甘いことは分かるので大丈夫だろう。

「くれるの?」

「今すぐだ。早くしろ」

頭に疑問符を浮かべながらもソファに座って滅多に外さない革手袋を外し満面の笑顔でストロベリードーナツ、チョコカヌレ、キャラメルスコーンを次々食べる姿は幼少期から変化が無さすぎる。おれが見ている時この男は基本的に締まりのない顔をしているので懸賞金の写真を昔見たときは一瞬別人かと思ったほどだった。

食べおわって手についた砂糖を舐めとろうとし始めたところで胸ぐらを引っ掴んで噛みついてやる。

「ぁ、待って⋯⋯ク、んぅっ」

舌に残るチョコの甘さやキャラメルの濃い香りを唾液ごと食べて味わい吐息を飲み込む。行為に疑問を持とうが止めさせようとしようがアニキ基準の悪い事でなければ基本的には本人の自主判断に任せてくるし

「途中で下手に動くと相手が怪我をする」

という事を教えれば身を任せて抵抗しなくなる。アニキの思考回路はおれに関しては昔から単純だった。

いつまでたっても、変化がない。

「二度とするな⋯⋯食い合わせが悪いんだよ」

手に残る砂糖を丁寧に舐めとっているとぼんやりとアニキは呟く。

「もしかして、クロ」

「なんだ」

「私でお菓子の味見してる?」

甘いのそんなに好きになったんだ。そう続く言葉にまともに返すのも面倒だった。

「ああ。好きだ」

「私も好き」

そんなわけねェだろ。笑うアニキに腹立ち紛れにもう一度食らいついた。



Report Page