We are all of us stars, and we deserve to twinkle.

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「アヤベ、着いたよ」

3月12日、それは私の大切な人達が生まれた日。私にとっての運命を作ってくれた日。

アヤベは特別なことはいらないって毎年言うけれど、そうはいかないもので毎年お節介をする。

「……!驚いた、ここら辺にもこんなに綺麗な星が見えるなんて知らなかった。」

「びっくりだよね、私も都会でも自然の光が見れるなんて思わなかったよ。うん、本当に綺麗だよ」

そんなこと言っても、星々より空を見上げる彼女の横顔に見惚れていた。無垢な子供のような、自分の宝箱を開けた時のように、瞳を輝かせ眺める。

前だったらこんな表情を見せてくれることは無かっただろう。

アヤベと出会って駆け抜けた3年間、必ず掴んで離さなかったあの日々は無駄じゃなかったと改めて自覚する。


「知ってるアヤベ?3月12日の誕生星は『テータ・ピスキウム』意味は人との関係を大切にする!ぴったりな言葉だね」

「私どちらかと言えば、そんな事ないと思うのだけれど」

「そんな事ないよ。アヤベって意外とお節介で放っておけない体質でしょ?それに、私はあなたほど自分の事のように考えてくれる人はいないと思うんだ。」

元来私は、変わった性格のようであまり人と深く関わることは無かった。何度掴んでも、泡のようにみんないなくなってしまう。

でもアヤベは掴んだ手を振りほどいたとしても、優しい手で握り返してくれた。


「いつも言っているけどあなた達にとっては普通の日でしょ。そんな大掛かりなことしなくていいのに。」

直ってきたとはいえ、自分をもっと大切に考えて欲しいなと改めて思う。アドマイヤベガというウマ娘がどれほど私達にとって大切なのか。

「特別な日だよ。私たちに、あなた達2人と出会わせてくれた、それはとっても素晴らしい日だよ。皆この日が大切なんだよ。それに、会った時のための話のタネは多い方が喜ぶよ。」

「本当によく分からな人ね」

偶に言われる言葉、いつもより温かさがあった気がした。


2人で光を断ち、星空へと祈る



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