VS藍染
1少し先で藍染の叫びが聞こえた
「私の勝ちだ...ギン... お前の奪った崩玉は既に私の中に無くとも...
「何や... これはっ...」
死んだはずの藍染の霊圧が再度立ち昇り崩玉が光り出し狼狽するギン
霊圧はまるで先ほどまでいた場所にはもう無く...既にギンの目の前へと移動した
ただ一度のチャンスの攻撃は無意味に終わったのだ いや敵にとってだけは無意味ではなかったが
「見つけましたわ...藍染‼」
翼は首に目掛けて刀を振るう 前回とは違い防壁ではなく刀によってそれは防がれた
「...虎屋翼 君はなぜ此処にいる?」
「乱菊もこの子も...ほんま...」
我を取り戻したギンは頭を振り構える 翼の心臓付近からはまた血が噴き出し始め服を赤く染めていた
「私は!この町を...一護の友達を 護りに来た!」
それを聞いた藍染はただ呆れる他なかった なぜならば
「君の実力ではたとえ十全であれど私には遠く及ばない 護るというのなら私に立ち向かうのではなくこの町からその友達を逃がす方が確実だろう」
「...貴方相手に逃げられると考えるほど馬鹿じゃないですわ」
「逃げる策なら万に一つはあったかも知れない程度とはいえ...現状よりはマシだったはずだよ」
藍染を倒す 藍染から逃げる...どちらも億が一にも無い成功率だ
ギンともども翼は藍染に再び攻撃を仕掛けたがまるで意味を無いしていなかった
「があっ...!」
藍染は既に崩玉を取り込みなおし少しずつ霊圧が高くなりその全容は分からなくとも体を魂魄ごと押しつぶすような圧力は増すばかりだ
「進化には恐怖が必要だ 今のままでは滅び 消え失せてしまうという恐怖が
君のお陰で私は 終に死神も虚も超越した存となったのだ」
ギンの片腕が斬り飛ばされ更に攻撃をしようとする藍染 それを再び背後から奇襲する翼
「既に言ったはずだ だが頭の悪い君にもう一度だけ言おう『場所が良くない』そして...『急所とはこう突くものだ』と」
翼の持つドスは敢え無く弾かれ地に落ちた そして今度こそ急所たる心の臓に刃が突き立てられた
「『第六感』君たち一族が持つ能力だったが 持つものがこうではあの天にいる...」
「...確かに貴方ほどの人からみんなを護ろうなんてそれこそ甘い考えでしたわ でもそんなチョコみたいに甘い考えやそんな友達の為に...死ぬのも悪くない 私はそう思っていますの
翼に突き立てた斬魄刀を持つ藍染の手に血が付いた水あめをくっつける
「マインドスイート(MINDSWEET)!『何もす「無意味だ私の霊圧を持ってすればこんなもの...
「あらら...藍染さん 二人仲良くしとるのはええけど...僕忘れとりません?
ギンの一撃が藍染の頭を貫き毒を持って朽ち果てさせようとする
「そのくらい頭削れたら その子の賢さと同じくらいになって喧嘩しやすいですやろ」
だが殺すには至らない しかし藍染の左の眼は再生せず顔にはまだ治らぬ場所も多い
左目を抑え一歩下がった際に翼は刀から落ち地面へボトリと落ちた
消え失せそうな命 だがもうあと一仕事ありそうだ まだ目は閉じれない
空からバカがやってくる 『黒崎一護』 甘い考えのバカ
「無事か タスク?」
「ええ...ピンピンしてますわよ? 言っている暇があったら早いとこそこの蛾だか蝶だか良く分からない藍染をどうにかしていただけません?私苦手なんですの 虫」
怪我を隠し霊圧を整える 余計な憂いなど持って死地へ向かわせたくない
一護は笑って私から目を離し...私は...意識を...いや全てをその手から手放した