VS朽木白哉 千本桜
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既に翼の手には実体化を解き手元へと戻った汞一文字がいる
「朽木白哉に千本桜...!やってやれないわけではありませんわよ!」
「"持ち主"…大言壮語はあまりよろしくはないぞ」
汞一文字も苦言を呈しているようで既に全力疾走で敵に近づく翼を止めてはいない
そもそも刀がなんだ 勝利がなんだと小難しく考えるの自体がおかしかったのだ
木の棒を使って行く道を決め 『第六感』にアレコレ教えてもらい突っ走っていたバカにはなんかいい感じに敵を倒す!ただそれだけ頭にあれば良い
「兄らの"卑劣"さは他の比ではない 合理と非合理が混じり誰も行く先も分からぬ不条理を兄らは振りかざす」
先ほどまでとはまるで翼と汞一文字の動きは違った だが前も今も互いにワンマンではあるのは変わらない 変わったのは...遠慮のなさだ
「今私が布石を撒いている途中でしょう!?」
「いや今は斬るべきタイミングだった 実際"死神"に手傷を負わせた」
「下手に手柄があると何も言えませんわね...そこォ!隙が出来てますわよ!」
ベイゴマに水鉄砲に始解...ある意味いつも通りカオスな面子が各々好き勝手に暴れまわる
散らかった部屋でも持ち主は道具の場所が分かるようにとでも言うべきか翼はそれに揉まれながらも自分も好き勝手している
相手をしている白哉と千本桜は堪ったものではないが
「たまには斬る以外も使ってみましょうか!」
後でブチ切れようが全力でタコ殴りにして黙らせてやると決心して翼は斬るのではなく掴みにかかる
水銀によって淡いピンクの塊が覆われその威力を削がれていく
「そうか良いだろう だが斬ることを諦めた訳ではない」
水銀を切り離し新たな刀身を作り...射出する 飛ばされた水銀は水銀と一度合流し白哉を襲う
白哉に切り傷を与えることに成功した
...敵はその後撤収したがどうやら瀞霊廷から離れた位置に総隊長を隠しているらしい
そこへ一護と乗り込むことになった翼であった