『USA君女装する!?』友奈ちゃんとゆゆワイ君編

『USA君女装する!?』友奈ちゃんとゆゆワイ君編



空は快晴、いい天気で、今日も素敵な一日になりそうだ。

そう考えていると、学校へ向かう待ち合わせ場所に友奈達がやって来たのが見えた。


「おはよう友奈」

「おはようワイ君!」


満面の笑顔で挨拶を返してくれる友奈に微笑む。

うん、今日も友奈は可愛い。

いや……何時だって友奈は可愛いんだけども。


「今日も良い天気だね、友奈」

「そうだねワイ君。私も元気丸出しだよ!」

「もう、友奈ちゃんったら……」

「おはよう東郷さ……んじゃない!?」


友奈の隣にいる黒髪の少女にも挨拶をしようとしたら、まさかの東郷さんじゃなかった。

長髪の黒髪で髪を結っていて背は友奈よりも高いが、見たことが無い……いや、見覚えのある顔だ。


「私はウサよ。USAのレラティヴなの(裏声)」

「さっきそこで知り合ったんだ。親戚さんだからかUSA君によく似てるよねー」

「そ、そうなんだ。……よろしく」


うん、間違いない……彼女(彼)はUSAだ。

大きめの制服を着て体系を分かりづらくしているみたいだけど、流石に僕には判る。

どうして女装なんてしているのかは知らないけれどさ。


「お近づきの印にこれをどうぞ。モーニングに揚げたフライドポテトよ!(裏声)」


急に何処からともなく取り出したフライドポテトを差し出す女装のUSA。

なぜトレースしている女性が東郷さんっぽいんだい。

作った物は普段の君の好みっぽいけどさぁ……。


「ウサちゃんの作ったフライドポテトとっても美味しいんだよ!」

「あ、ありがとう。貰うね……」


友奈にも促されて一本咥えて味わうも、いい塩梅で結構美味しかった。

しかも、ちゃんと2度揚げをしているみたいでカリッとしていて食感も良い……じゃなくて!


「一体何の真似何だいUS「ウップス。予定があったのを忘れていたわ。それじゃあ友奈ちゃん、ゆゆワイ君 goodbye!(裏声)」え……」

「またねー! ウサちゃんー!」


僕が名前を呼ぼうとすると、さよならを言って急に走って去っていくUSA。

友奈も大きく手を振ってお別れの挨拶をしているみたいだけど、やっぱり君は最後まで気付かなかったかぁ。


「一体何だったんだ……」


僕の呟きは風に吹かれて消えていったのだった——



Report Page