U.F.O 

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視点の人

「こいつら(一角・弓親)がこっちにいんのはわかるが...お前は何でこっちにいんだよ 虎屋」

「えっ...こちらに向かえって木の棒が言ってますから...だめでしょうか?」

隊長に僕らが副隊長と相対する旨を伝えて場を離れようとした時、旅禍の一人がまだ残っていることに気づいた。

「おい こいつがそっちに向かいたいみてぇだから一緒に行ってやれ」

「戦闘に巻き込んで死んだら困るのは僕ですよ?嫌です」

僕の返答を聞いて隊長はにやりと笑った

「だったら問題ねぇ さっさと連れてけ」

正直耳を疑ったが僕の美しい耳の機能は全く問題ない様子。

となると気になる点が一つ、この子供が隊長に問題ないと思われるだけの実力が本当にあるのかどうかだ。


場所を移し檜佐木副隊長と僕、そして虎屋とかいう子供が揃った。

「すまないが旅禍の子供 君にはこの場から動かないでほしい...弓親 お前を倒したら両方とも牢に入れるからな」

「それなんだけど少しいいかな?僕から虎屋"くん"に一つ提案がある」

地味に檜佐木副隊長が"くん"と呼んだことに動揺していたのが見れたがそれはどうでも良い

「僕は1対1でやる主義でね だから先に戦っても良いよ虎屋くん どこかへ急いでいるのなら自分でペースは決めれらた方がいいだろう?」

「えぇ...いいんですの?あんなに戦いたがってたのに?」

「おい弓親!てめぇ子供に先陣切らせんのか!」

言葉ではそう言ってるけど...子供相手なのに斬魄刀から手を離さない。本当に子供として見ているなら縛道を撃つためにも両手を開けるだろうし、やはりそれなりにやるみたいだね...彼。

「なんだかわかりませんがよし! 戦いますわ!」

僕は少し離れて戦いが始まるのを見守り...そして始まった。


「──刈れ『風死』」

驚いたことに初手から始解...そして即攻撃に移る檜佐木副隊長。鎖に繋がった鎌の一つが空を斬り虎屋くんに差し迫っている。

「旅禍である君の事は少し知っている 足が速く少なくとも隊長格が十分に気を付けなければならない能力を持っていることも!」

「九番隊副隊長檜佐木修兵 貴方の斬魄刀の事は知っていますわ」

一歩踏み込み緑色の光が見えたが、次の瞬間には檜佐木副隊長の前に移動しており長ドスと思しき武器で縦に一閃。それを檜佐木副隊長がもう一つの鎌で受け止めていた。

「あと 私20歳なので君呼びでなくていいですわ」

「思っていた以上の速さだなてめぇ!しかも瞬歩でもねぇし...十二番隊のやらかしであった虎屋家の子孫なのは間違いなさそうだな」

「さっそく直してくれて少しだけうれしいですわね。十二番隊の名前を出さなければもっと良かったのですれど」


正直速度なら二番隊上位に劣らない速度だけど...だが体はどうあがいても人間だね。スタミナ勝負となれば不味いことは直ぐに分かる。

檜佐木副隊長が投げていた鎌を引き戻し攻撃に転じる、読みづらい軌道であるからか虎屋くんはかなり足を使って避けている。最初の一撃で決められなかったのは思った以上に大きかったかもしれないね。

「そう大きく動いてちゃあ直ぐにへばるだろ」

「はぁ...ゲホッ...こちらは昼間から酒飲んでぐーたらしてるニートなんですよ?どう動こうと直ぐにへばりますわよ」

「ニートがあんな速度で走ってたまるか!」

それから数度檜佐木副隊長が風死で追い詰めていく...もちろん虎屋くんの方も攻撃には転じている。

「奥義!神聖滅矢(ベイゴマ)!」

「てめぇ...人の足の小指に鉄製のベイゴマなんて懐かしい物投げつけやがって...!」

凄い回転がかかったベイゴマが檜佐木副隊長の右足の小指を地走して襲い掛かった...まるで意思があるように曲がって追いかけているね。

「奥義!神聖滅矢(長ドス)!」

「弓で刀を撃つんじゃねぇよ!」

足元に気を取られた上に予想外の攻撃だったけど、寸でのところで躱されて近接戦闘の手段を失い大分ピンチになって来たね...隊長が見込むほどの実力は本当にあるのかどうか...

お互いに一挙手一投足をしっかりと見て隙を伺っている。檜佐木副隊長の風死は途中で軌道を変えられるのも相まって避けるのが難しい、虎屋くんの攻撃はそもそも何をしてくるのかが分からずそもそもの動きをみて考えるしかない。


そんな事を考えている内にどうやら檜佐木副隊長に軍配が上がりそうな状況になった。

虎屋くんは壁に追い詰められて前に檜佐木副隊長、後ろに壁、左右にそれぞれ風死が唸りをあげながら迫っている。恐らく檜佐木副隊長は避けて前に出ても唯一の逃げ場の上に逃げても問題ない様に風死を動かすか縛道でも使って終わりだろう。

対して虎屋くんは息も絶え絶えで風死の切れ味に対応できていた長ドスを手放している、ここからどうにかするのは難しいけどどうだろうね?

「こいつで終わりだ...?!」

そんな危機的状況で虎屋くんは

──上をぼんやりと見上げていた

先ほどまでの鋭く檜佐木副隊長を見ていた目は確かに上を向いている

「まさか上に!ラジコンヘリでも仕込んでいたのか!」

今までの行動からして意味の分からない行動はあっても意味のない行動は無かった...故に檜佐木副隊長の視線は上を向き


「はい 終わりですわね」


妙に発光しているアメ?が一つ檜佐木副隊長の口へと殺到する、スリングショットによって放たれたアメが口へ到達したのを見たあとに虎屋くんは前へと移動し風死を避けた。

「うめぇけど...発光してる物なんざ食いたくなかった...」

若干拍子抜けした表情で構え直そうする檜佐木副隊長だったが

「『私の通行を許可しなさい』あとは『ブレイクダンスでも踊っていてくださる?』」

「はぁ!?何を言って...!えっ...!はぁ?!」

既に檜佐木副隊長は頭を下にして回り始めており、頭皮にダメージを与えつつ更に尊厳もダメージ与えている...傑作だね!

「勝負あったね 虎屋くん先に行ってていいよ」

「ダンスは解除しますか?」「いいや 面白いからこのままで」

僕が先に行くように促すとさっさと行ってしまった。疲れてるだろうからそんなに速くはないけれどそれでもそこらの隊士よりは速いし速力はやはり本物だね。

「んふッ...では檜佐木副隊長...ッフフ!僕の方も手合わせ願いたいですね」

「てめぇ弓親ァ!止めるの手伝えよ!」

「多分止まりませんよそれ それにしても途中までは凄く良かったのに...よそ見して一撃とは 御見それw...しました...ww」

相変わらずぐるぐると回る檜佐木副隊長だったが回りながらも斬魄刀を持って

「うおおおぉ!俺の髪の毛が無くなる前にあいつの髪を刈れ!風死!」

「おっと!どんなかっこ悪い状態でも副隊長は副隊長...危ないですね」

この後笑いすぎて腹がよじれて痛かったからか結構苦戦した...副隊長なだけあって強くて美しいですね。まぁ僕の方が美しいけど。



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