THIRD VICTIM ①
稲生紅衣メメ虎屋ダルヴァの主
携帯端末が鳴ったので覗いてみればおぞましい文章をBG9が送ってきていた
すぐにまたBG9から連絡があり乗っ取られたとのこと...誰かに悪戯されてしまったのだろうか
また少しして「ご迷惑をおかけして申し訳ない お菓子でも持ってお詫びに向かいます」とのこと口止め料も入っているのかもしれないとマグダレーナは思った
だが実際に来たのは...大量のBG9だった
「申し訳ない マグダレーナ様はいらっしゃるか あんこのお菓子を持ってきた」
「申し訳ない...誰だ 私か?」
「私がBG9だ お前は誰だ二号機などデータに無いぞ」
「私こそデータに「申し訳ない...誰だお前は」
どんどんひっきりなしにBG9が押し寄せてくる しかも全員あんこのお菓子しか持っていない 小豆の消費過多に憂いさえ湧いてくる
「......」
ポメラニアンもしくはアカカカポことマグダレーナは思考が停止していたもう今何人BG9がいるのかすら分からない
だがそこに一筋の光明が!
「...なんだこれは」
ハッシュヴァルトである ハッシュヴァルトは周りを見渡した後 剣を抜き一人のBG9を斬った
今まさに体から刀を抜き放ちマグダレーナを襲おうとしていた個体であった
「馬鹿な...完璧な擬態であったはずだ」
「何処がだ 貴様以外全て縞模様が縦横が違うぞ...かなり目立つ」
「「言われて見れば...!」」
マグダレーナもBG9も声を揃えて言った
「ただの茶番であればともかく襲撃者とは...護衛は何をしていたのか
ああ本来の目的を忘れていました"マグダレーナ様" これを」
「はい?」
"マグダレーナ様"その単語にマグダレーナは違和感を覚えた 言葉に意識を集中してしまった
「"MIND SWEET"!命令だ『霊圧を限界まで下げろ』 加えて『逃亡及び攻撃を禁止する』」
ハッシュヴァルトから目を離し手に置かれた物を見る…『飴玉』だった
「寸劇も楽ではないな ハッシュヴァルト」
「貴方達は...誰!」
「BG9は割とお堅いからさ俺が教えてあげよっか?」
ハッシュヴァルト...にそっくりな人物はハッシュヴァルトがしそうにない剽軽な顔をしてマグダレーナに話しかける
「こちらBG9の死体と~!そこら辺に転がってたハッシュヴァルトの死体だよー!ある意味俺たちの本来の使い方だよね~?」
「お前のように人を苦しめることに快楽を見出す精神性は私には無い お前を呼んだのは嘘の扱いの一点のみを評価してだ」
「死体...?まさか!」
マグダレーナは最悪の状況を想定するが
「いやいや!?この世界のハッシュヴァルトじゃないよ?ここの彼はイイよね 他のトコとは違ってしっかり愛されて生きててさ~!他じゃ死んだあと死体ほっとかれてたから拝借しちゃえたくらいだったよ!」
「その辺にしておけ...鯖が昼だというのに落ちている『霊王』の干渉か?ご苦労な事だ...ついでに管理人もな」
「ここの世界?他...」
先程から突飛なことだらけだ だが自分が知るハッシュヴァルトが無事なことだけは分かった
「鯖が復帰するまで時間を稼ぐ 虚圏へ移動し『カラクライザー』を出すぞ」
「黒腔出せばいいのね りょうかい~」
「恐らく彼らはポータルを使って追いかけてくるだろう そこでこれを使う」

オモチャのフィギアと思しき物体を投げると5mほどの大きさのロボへと変貌した
「うっわチャチい...」
「偽物の上に偽物を被せているのだから多少アレなのは目を瞑れ それにこちらにも私たち同様義魂丸の同志が入っているのだからあまりそう言うな」
鯖が復帰するまで30分 拘束が解けるまで40分
※1 なんで増えたの
ザエルアポロの邪淫妃(フォルニカラス)の応用 実は縞模様以外にもモノアイの色も黄色からピンク色に変わっているらしい
※2なにこのロボット
やられ役ロボ枠 クオリティは気にするな!